STEREO誌付録のUSBノイズフィルター(ES-OT4)を試す

本日発売のSTEREO誌(2015年1月号)は新春特別付録としてUSBノイズフィルターが付いてきます。特別定価3,000円で雑誌だけでなくノイズフィルターが試せるのですからお買い得ですね(もしかしたら店舗によっては売り切れ必至かもしれませんので、興味のある方は即ゲットが正解かもしれません ^_^)


ということで、本日早速雑誌購入し、ノイズフィルターを試してみました!



USBノイズフィルターは、以前ファインメット仕様のものを試したことがあるのですが、機器との相性で認識してくれなかったことがあります。今回のものは果たして。。。?

このUSBノイズフィルター(ES-OT4)は株式会社エミライとの共同企画のようです。エミライといえばOPPOの日本代理店をやっていますね。私もお世話になっています。雑誌にはエミライの島さん(業界では有名人ですね)のインタビューが載っています。

本体はこんな感じで基盤剥き出し状態です(当然ですが。。。)


接続は極めて単純で、本体をPC(もしくはそれに準ずるトランスポート)とUSB DACの間にかませるだけです。USBケーブルが別途必要になりますが、ケーブルは付属していません(これも当然ですが。。。)

拙宅の環境では、送り出しはPCではなく、SolidRun社のCuBoxにMPDを実装したLinuxボックス(MuBox)ですが、心配していた相性問題はありませんでした。MuBoxの電源をオフにして、USBでこのUSBノイズフィルターを挿入、再度電源を入れることでUSBDACを確実に認識してくれました。USBDACは、今や倒産で入手不可能となったラステーム社のUDAC32RDです。

このUSBノイズフィルターは、小さな電源切り替えスイッチが付いていて、INTではバスパワーモード、EXTでは外部電源モードと使い分けができるところが大変便利です。EXTモードでは、外部電源入力端子にACアダプター(もしくはそれに準ずるもの)を接続して使用することになります。対応するACアダプター(5V 1A)は当然付属していません。

INTでは、バスパワー駆動なので、PCからの電源供給を受けるのでUSBノイズフィルター的には電源ノイズをもらってしまうためあまり効果的ではありません。説明を読むと、USB DACがバスパワーではなく外部電源駆動型の場合、一度INTモードで接続したあと、EXTモードに切り替えるということですが、UDAC32RD(外部電源駆動型)でこの方法を試しましたが、残念ながらEXTモードでは動作させることができませんでした。おそらくMuBoxのLinuxのほうとの相性だと思われます。

左側がMuBox、右側がUDAC32RD、そしてその上にあるのがES-OT4


拙宅では、ACアダプターは使わず、DC電源はすべてKenwoodの直流安定化電源(PWR18-2P)から供給しています(写真の右側に見えている測定器です)。

ラック上部右端がDC用直流安定化電源、左端がAC用バランストランスフォーマー

音質は以下の2パターンを比較しました。

1.USBノイズフィルターをバスパワーモード(INT)で駆動

前述のように、PC(MuBox)からの電流をカットするわけではないので、あまり効果は期待できませんでした。実際、音にもそれほど大きな改善が見られることはありませんでした。

2. USBノイズフィルターを外部電源モード(EXT)で駆動

この場合は、PC(MuBox)からの電源ラインを遮断するのでノイズ低減効果が期待できます(エミライ島さんのインタビューによると実際には数mVのわずかな電流は流れているそうです)。

USBノイズフィルターの電源は直流安定化電源から供給します。ただし、拙宅の環境では直流安定化電源からの出力2系統は、MuBoxとUDAC32RDで既に使われているので、3系統出力の直流安定化電源が必要となります。幸運にも、予備で保有していた同じKenwoodの直流安定化電源(PWR18-2TP)は3系統出力でしたので、これを引っ張り出して使いました。

で、出てきた音は。。。

おおっ!これはナカナカの変化があって面白いです。。。!ピアノの響きはやや硬くなる傾向がありますが、むしろ個人的には好みの傾向です。でも(いつもながら)プラシーボ効果かもしれません。。。

想像するにこのUSBノイズフィルターは、ノイズ対策を施している外部電源駆動型のUSB-DACではあまり効果が出ず、バスパワー駆動型のUSB-DAC(例えばKORGのDS-DAC10など)では、正しい使い方をすれば効果が出るのではないでしょうか。正しい使い方とは、決してスイッチングノイズ満載のACアダプターなど使わず、直流安定化電源など使ってノイズの載らない電源を供給してやるということです。

いずれにせよ、基盤剥き出し状態で、しかも安定化電源装置やMuBoxの近いノイズバリバリの設置環境に宙吊りセッティングという現状では、評価しても無意味という気も。。。近日中にちゃんとしたハウジングに収納して、改めてじっくり聴き比べをしたいと思います。







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