【アイアンマンジャパン北海道(2015)を完走】アイアンマンレース初挑戦!制限時間ギリギリで何とかゴール

アイアンマンジャパン北海道、16時間41分39秒で無事完走しました!

ロングのトライアスロン初挑戦、スイム3.8kmで早くも疲弊、獲得標高2,355mのバイクコース180kmはキツ過ぎて関門残り3分を切って辛うじてフィニッシュ、ラン42,195kmは身体の全ての激痛と闘いながらも最後は笑顔でゴールできました。



トライアスロンを始めた2年前から目標にしてきたアイアンマン。レース当日も長い一日でしたが、トレーニングに費やした日々、様々な耐久系スポーツとの出会い、友人と共にした時間など長い長い道程を経てようやくゴールに辿り着けました。

これからトライアスロンを始めようと思っている方、もうトライアスロンをやっていて今度はアイアンマンに挑戦しようと思って日々トレーニングされている方へ、少しでも参考になればと思いブログに書き残します。

1.いざ北海道洞爺湖へ


前回の投稿で書いたように、私は2年前に偶然手にした「トライアスロン始めました」という本がきっかけで、突然思い立ってトライアスロンを始めました。

1年目はオリンピックディスタンスのトライアスロンを2回完走、さっそくアイアンマンを。。。と意気込みましたがトライアスロン歴の長い友人から無謀だと止められ、その年(2014年)はエントリーを見送り、11月になって今年(2015年)のアイアンマンジャパンをエントリーしました。もう9か月も前のことです。。。

そしていよいよ、8月23日(日)に開催されるアイアンマンジャパン北海道に向けて、前々日の21日(金)に東京から飛行機で単身北海道入りしました。

新千歳空港からバスに乗って高速を約1時間40分、ようやく受付会場の洞爺湖文化センターに到着しました。

洞爺湖文化センター

レジストレーションはすでに長蛇の列が。。。若い人ばかりでなくシニアな方もたくさん、しかしみなさんとても強そう (( ;゚Д゚))

長蛇の列

かなり時間がかかりそうなので、先にアイアンマンストアに行ってアイアンマングッズの物色をすることにしました。しかし。。。

アイアンマンストア

こちらは比較的空いているものの、人気商品はあっという間に売り切れてしまったようです。スゴイ人気。。。

ちなみに一番人気はこちらのウェア。Twitterによると発売後あっという間に売り切れたそうです。

一番人気のウェア

建物の外はエキスポ会場になっていて賑やかです。今回のメインスポンサーのau損保ブースで目標時間入りのボードを手にした写真を撮ってもらいました。

目標時間を記したボードを持って

目標時間、スイム1時間45分、バイク7時間15分、ラン5時間00分、合計14時間00分。相当強気ですが、あくまで(届かないだろう)目標ということで ^_^

次は競技説明会に出席しなければなりません。昼食を取るヒマもなく忙しい。。。

競技説明会

日本では8月の北海道洞爺湖が唯一のアイアンマン(ロングディスタンス)開催です。今年で3年目。今年は世界37カ国から過去最高の1,652人が参加ということです。

競技説明会が終わって、ようやく近場にある「おかだや」という食堂で腹ごしらえ。美味しいニシン丼をいただきました。

ランチ

食事が済んで、宿泊旅館へ移動ですが、ここから一番遠い場所で歩いていけません。荷物もあるのでホテルまではタクシーで移動、ようやく宿泊旅館(洞爺かわなみ)にチェックイン。ちなみに一人部屋です。^_^

洞爺かわなみ

事前にサイクリングヤマト便で送っておいたバイクも無事届いていて一安心。

バイクも無事届いていました

バイクの梱包を解いて、中身をチェック。心配していたリアディレイラーやプーリーは歪みもなくタイヤも大丈夫なようです。

サイクリングヤマト便は、CJ+という会員になると割引価格で利用できます。東京23区内から洞爺湖までで往路3,514円、復路3,974円で済みました。

サイクリングヤマト便

休む暇もなく次は洞爺湖万世閣でのウェルカムパーティに出席するためシャトルバスに乗り込みます。ウェルカムパーティは、アイアンマンジャパン名物のウィットさんの司会で会場は大いに盛り上がりました。

エリート選手へのインタビュー

しかし会場にいる選手のみなさん、表情に余裕がたっぷりで、このイベントに参加することを心から楽しんでいる方ばかりでスゴイです!!


このときはじめて気が付きました。

アイアンマンは、日頃過酷なトレーニングを耐えて頑張っているアスリートたちへのご褒美、お披露目の舞台なんだと。

己の身体能力を如何なく発揮できる年に1度の檜舞台、だから皆さん心から楽しそうな表情をしているんだと。。。

ウェルカムパーティは私にとってはカルチャーショックでした。

再びシャトルバスで旅館に戻り、早速バイクのセッティングです。遠征参戦は今回初めてなので慣れないことだらけ。。。セッティング完了まで3時間以上もかかってしまいました。

セッティング完了

バイクの距離と標高、エイド情報などはTwitterで親切な人が公開しているのを拝借して印刷、エアロボトルの上面に貼り付けました。横には関門ごとの制限時間も記入(これがレースでは決定的な役割を果たしてくれました)。

距離・標高・エイド・制限時間表

そしてDHバー右側には標高マップも貼り付けました。これでコースの起伏が一目瞭然です(こちらもレースでは決定的に役に立ちました)。

標高マップ

サドルバッグには予備チューブやCO2ボンベなどパンク対応機材を一式。トップチューブにつけたミニバッグには梅塩飴、ワンセコンドを2パック分充填したミニボトル、羊羹、トレイルバーなどを詰めました。

試走のため洞爺湖畔を軽~くサイクリング。幸運なことに自転車はどこも異常はなさそうで安心しました。

洞爺湖畔を試走

宿に戻り、今度はトランジションバッグT1とT2に入れるものをそれぞれ準備。すでに疲労困憊。トライアスロンって本当に準備が大変な競技です。。。

トランジションバッグを準備

宿の温泉に入ってリラックス後、夕食を食べに食堂へ。同じテーブルでご一緒した大阪からの方としばし歓談しました。その方も今回初アイアンマン挑戦ということでしたが、もうすぐ60の大台にも関わらず最近サブ3.5を達成されたとか。。。スゴイです。

こうして洞爺湖での初日は終了、レース当日まであと二日です。。。

2.レース前日


前日は朝から良い天気。バイクチェックインのためT1会場の有珠山噴火記念公園に行きました。

洞爺湖と中島を背景に

朝早かったせいか、バイクチェックイン会場はまだ空いていました。バイクもちらほらと。。。念のためバイクには100均のオートバイ用大型カバーをかけておきましたが、その後雨が降ったのでカバーをかけておいて正解でした。

バイクチェックイン完了

そして計測チェック用のアンクルバンドを受け取り足首に巻きます。スペシャルニーズの袋(バイク用)も預けました。バイク用には万一気温が低い場合のウィンドブレーカーなど、また明日預けるラン用には、ギックリ腰再発に備えてコルセットを入れておき念には念を押しました。

スペシャルニーズ(バイク用)

スペシャルニーズ(ラン用)

チェックインをすべて終了してちょうどランチの時間になったので、近くのレストラン(仙堂庵)へ。奮発して限定食のルスツ豚カツ御膳を(それでも1,200円ですが)。

ルスツ豚カツ御膳

レストランで食事中、偶然にも以前BIKE&HIKEの練習会でご一緒した今井さんにお会いすることができました。同じエイジグループですが、既にアイアンマン完走経験をお持ちのベテランで、お互いにエールを交換、というか握手をして一方的に力を分けていただきました。

私はチームにも所属していないし、身の周りにトライアスロンやっている友人も少ないので、今回のアイアンマンジャパン参加者に知り合いもほとんどいません。にも関わらすこうして偶然知り合いに出会えてとても嬉しくそして励みになりました。

スイムのエントリー地点から

スイムコースの試泳が昼からできたのですが、本番に備え体力を少しでも温存しておきたい私は敢えて試泳に参加しませんでした。同じ理由で、バイクの練習やコース下見(往復200km!)に出かけた選手の方も少なからずいたようですが、私はバイクにも乗りませんでした。

さて、今井さんに会うことができ上機嫌で宿に戻ると、今度はあの「トライアスロン始めました」の著者の野中さんからスマホにメッセージが。。。!

お互いにレース番号を教え合い、では直接会ってエール交換しましょうということに。。。野中さんとはこれまで直接お会いしたことはありませんでした。

再びバイクチェックイン会場に戻り、私のトライアスロン人生のきっかけを与えてくれた恩人の野中さんと感激の対面が果たせました!

先ほどのレストランでの出会いといい、今日はなんというラッキーデーなのでしょうか!

野中さんも初アイアンマン挑戦ということで心境は同じでした。果たして無事完走できるんだろうか。。。不安は大きいものの、お互いに健闘を祈りつつ、レースをとことん楽しみましょうということで私はシャトルバスで宿に戻りました。

宿に戻って夕食までの時間は、コースマップを見ながら各種目のペース配分を計算してみました。

スイム
今まで3.8kmも続けて泳いだことありません。。。最長で3.5kmを1時間30分かかったのから計算すると、3.8kmは1時間38分で完泳できる計算。途中で陸に上がる2,2km地点では、56分30秒の計算です。

スイムコース

私の所属するエイジグループ(ウェーブ)のスタート時間は6時19分なので、1時間38分後の7時57分がスイムフィニッシュ予定時間です。スイムの制限時間は2時間20分ですが、これはまずクリアできるでしょう。

T1
スイムからバイクまである程度距離があります。ここは8分と想定しました。ということは、バイクスタートは8時05分の予定です。

バイク
今回の最大の難所、獲得標高2,355mの山岳コースです。ロングのアイアンマンは世界各地で年間39レースが開催されていますが、今回のコースは獲得標高ではダントツの世界一となっています。獲得標高で屈指のフランスのニースのアイアンマンでさえ5,000フィート(1,524m)です。これは、去年まで使用していた橋が地滑りで陥落してしまい、山岳を走る新コースとなってしまったためです。

バイクコース

バイク標高マップ

(2015/11/12 追記)
ニースのアイアンマンの獲得標高についてのブログがありました(こちらです)。アイアンマンジャパン北海道の2014年と2015年の標高比較と、アイアンマンジャパン北海道2015年とアイアンマンニースの標高比較が掲載されていましたので以下引用します。


アイアンマンジャパン北海道2014と2015の比較

アイアンマンジャパン北海道2015とアイアンマンニースの比較

これを見ると、アイアンマンジャパン北海道よりも、アイアンマンニースのほうが獲得標高は高いようです。

参加要項を読むとスタートからバイクフィニッシュまでの制限時間が10時間30分なので、私の場合、関門は午後4時49分。しかし別のページに記載されている関門時間表を見ると、私のエイジクラスは関門が午後4時52分と3分遅い時間となっています。どちらが正しいのか悩みましたが、まあ3分くらい誤差だな。。。と大して気にも留めませんでした(これがのち決定的な違いになることは露知らず)。

バイクのペース配分。。。全然わかりません。。。なんとなく7時間15分としましたが根拠ゼロ(笑)。180kmなので平均時速24.9km/hです。ちなみに関門ギリギリで走った場合、8時間13分で平均時速21.8km/hです。山岳コースだけど大丈夫でしょうか。。。?600km山岳ブルベを完走したときは平均時速(停止中除く)は18.9km/hでしたが、今回はそれ以上のペースが求められます。

あとはプロのトライアスリート篠崎さんのバイクコース試走レポート(こちらです)を何度も読み返しました。峠が始まるまでの最初の100kmはとにかく抑えて、全行程の三分の一くらいのつもりで。。。というのがポイントでした。

T2
バイクを7時間15分でフィニッシュすれば、T2には午後3時20分に到着の計算です。この時間でここまで来れれば完走はほぼ間違いなし。T2の時間はゆっくり10分としました。したがってランスタートは午後3時30分です。

ラン
アイアンマンレース全体の制限時間はスタートから17時間です。私のウェーブだと午後11時19分です。ランスタートが午後3時30分ならば、7時間11分ですから間違いなく完走できるでしょう。

ランコース

ラン標高マップ

そこで頑張ってランを5時間で完走する目標を立てました。最後にフルマラソンの距離を走ったのはもう5年も前です。しかしそのときサブフォーを達成しているので、5時間(キロ7分6秒)あればいくらバイクで疲れた脚でも大丈夫だろう、前半のトレラン並みの上り坂も春にハセツネ30K完走したことだしなんとかなるだろうと。これも根拠ゼロの甘い見通しでした(笑)

ゴール予定時間は午後8時30分。湖畔の花火打ち上げ開始時間(午後8時45分)に間に合う計算になりました。

今から思えば何という楽観的な予測だろうかと我ながら呆れるばかり。。。(´д`)

こうしてすべての準備を終え、最後の晩餐?も済ませ、夜には洞爺湖の打ち上げ花火を(寂しく一人で)観に行きました。

最後の晩餐?

洞爺湖畔の打ち上げ花火

いよいよ明日だ。。。明日の今頃はもう結果が出ているかもしれないな。。。

綺麗な花火を観ながらそんなことを考えながら、このスタート地点まで来れた長い長い道のりを思い出し、不安や緊張に押し潰されそうになりながらも、明日は自分も目一杯楽しもうと覚悟を決めました。

そして10時に灯りをすべて消して就寝。

しかし。。。

寝れません (´д`)

眼を閉じて深呼吸をして、身体をリラックスさせます。

寝れません (´д`)

そのまま辛抱強くおとなしくしています。

しかし。。。

頭の中では、いろいろな心配事が次から次へと溢れるように。。。

ヘルメットはちゃんと現地でトランジションバッグに入れたか?
空気入れは朝持っていくか?
ゴーグルの曇り止め、もう少し塗っておいたほうがいいんでは?
Garminの充電は大丈夫か?
ボトルに最初何のドリンクを入れておこう?

そして何より。。。

もし、もし完走できなかったら。。。?

自分はその落胆に耐えられるだろうか。。。?

その逆境をバネにさらに過酷なトレーニングの覚悟があるか?

今更ジタバタしても何も変わらないのは頭では分かっているのですが、感情が抑えられません。

こうして夜は更けてゆき。。。夜中の1時が過ぎ、2時が過ぎました。

一睡もできません。

眼を閉じて横になっているだけで疲労回復になるのかどうか、気になり出してネットで調べたりして (´д`)

やがて3時を過ぎたあたりで、もう眠るのを諦めて開き直りました。

ブルベ600kmのときは睡眠ゼロで40時間近く自転車漕いでゴールしたんだ。アイアンマンといってもせいぜい17時間、睡眠ゼロでも全然大丈夫、と無理やり自分を納得させてしまいました。

そして、午前4時に部屋の電気を灯けて起床。3つも準備してセットした目覚まし時計は結局1つも必要ありませんでした。


3.レース当日の朝


運命の日がやってきました。^_^;

前日に渡された朝食セット(おにぎり2個、野菜ジュース、菓子パン)を早速摂取。アミノバイタルゼリーも摂取。そして何度もトイレに行き身体を空にしておきます。

腕時計としてメインで使うGarmin310XTは、4画面表示で現在時刻を表示できる機能を使って起動確認、そして腕に巻き付けます。

日焼け止めを手足に、ワセリンを首回りに塗っておきます。トライウェアを着てその上にはTシャツと短パン、靴は予備のランニングシューズを履いて部屋を出ます。

宿の自動販売機でペットボトル麦茶を購入、バイクスタート時のボトルに入れることにしました(エアロボトルにはOS-1を注入)。ボトルケージは空きがまだ1つあるので、そこにはエイドでもらうボトルをセットする計画です。

そして満員の選手を乗せたシャトルバスでレース会場へ。。。

レース会場へは10分ほどで到着。早速バイクの最終チェック、スペシャルニーズバッグの預け入れ、トイレと済ませ、スイム会場へと移動。

スイム会場

ここでウェットスーツに着替え、ボディマーキングをしてもらいスタンバイ。入水チェックで初めて洞爺湖に入ってみました。思ったほど冷たくなくいい感じです(水温は23.5℃だったそうです)。ゴーグルで少し潜ってみて透明度をチェック、こちらもなかなかいい感じです。


そして。。。6時ちょうどにエリート男子のWave 1-1がスタート!

スタートの列に並んでいるときに、昨日偶然お会いした今井さんに再び遭遇!最後の激励をいただきました。

そして、6時19分スタートのWave 5(エイジ50-59歳男子)の順番がついに。。。!

エイジグループのスイムスタート

ゆっくりと入水します。ポジションはセンターやや右。

近くにいた人がゴーグルの留め具が外れて海中に落ちてしまいパニックになっています。凄まじい想定外。。。

想定外を想定する。。。これはトライアスロンで学んだ一番の教訓ですが、このスタート地点に今無事に立つことができているのが奇跡のように思えました。そして今のところ何一つ想定外が起きていないことが最大の。。。想定外です。

そして。。。いつもならばスタート直前のこの瞬間が一番苦手なのですが、このときなぜか「早く泳ぎたい!」というやる気が沸いてきました。

もしかしたらここ2週間は体力温存でほとんどトレーニング止めていたので、苦手なスイムでも身体を動かすことができる喜びを感じていたのかもしれません。

スタート1分前になり、「オーッ!!!」という掛け声、そしていつものエアホンの合図でついにスタートしました!!!

長い長い一日が、そして過去2年間の集大成が始まりました。

4.スイム(1時間37分33秒)


スタート直後はいつものように場所取りバトルが。。。しかし洞爺湖の水は透明度が高く、横浜や横須賀の海と違って前後左右にいる選手の姿がハッキリとわかります。

同じくらいのペースの選手を見つけてその後をドラフティングして付いて行きます。眼の前にはその選手の足首がフラフラと。。。手を伸ばせば届くほどの至近距離です。

スイムのドラフティングはルール違反ではありません。人の後に付いて泳ぐと水の抵抗が少ない分ラクができるのです。

しかも、水中で左右を見渡すと、だいたい選手の塊がどの方向を目指して泳いでいるのか一目瞭然、ヘッドアップをしてブイを確認しなくてもその流れに乗ればよいことがわかりました。

これは楽しい!!

苦手なスイム中しかも未経験の3.8kmを泳ぎながら、競技中に楽しいと思えるとは、我ながら信じられませんでしたが、このときは確かに心の底からレースを楽しんでいました。

洞爺湖の淡水は海水と違って誤って飲んでしまってもむしろ美味しい程です。

途中、付いていった選手が突然泳ぎを止めてしまいました。どうやら水面から顔を出してブイを確認したかったようです。残念ですが違う選手を見つけなければなりません。

そんなことを何度も繰り返しているうち、やがて、後方から白のスイムキャップの速い選手が押し寄せてきました。3分差でスタートしたWave6の選手(男子60歳以上と女子全員)です。

最初のブイまではちょうど1,000mあるのですが、その間に私はフォームの矯正とか、他の選手の泳ぎを見習って自分でも試してみたりと、おおよそレース本番とは思えない行動を繰り返していました。。。

そしていったん陸に上がる2,200m地点まで辿り着きました。目標56分30秒に対してタイムは。。。

なんと53分15秒!3分15秒も速いペースで順調です!

しかもヘッドアップが少ない分疲れも溜まっていないので、まだまだいけます!

再びコースに戻り、残りの1,600mを泳ぎ出します。運よく3名の知り合い同士らしい緑のキャップが前を走っていったので、その3名の後を付いて行くことにしました。

何度かターゲットの選手は変わりますが、基本ほとんどの時間を誰かの後に付いて泳ぎました。ちなみに付いてゆくのに最適なのは、自分と同じくらいのペースで、なおかつバタ足をほとんどしない選手です。

ターゲットがいなくなると、前を行く選手を探すのですが、その選手に追い付くためにこちらもスピードアップ。前方だけでなく斜め後ろの状況もローリングしながら位置確認。何もかもが新しい体験ばかりで、無我夢中で疲れを意識せずに楽しみながら泳げました。

他の選手との接触や、追い越し、ブイを回るときなど体の姿勢が変わるときに、手のひらが攣るような感覚も。。。こんなのは初めてです。慎重に慎重に。。。なるべくフォームとリズムを崩さないように丁寧に泳ぐことに専念しました。

そして。。。ようやくゴール。

タイムは1時間37分33秒。

事前の目標タイム(1時間38分)よりもほんの少しですが上回っています。前半の好調ペースからはやや落ちましたが、それでも十分満足です。

体力的には疲弊していましたが、タイムが良かったことが気力となって元気が残っています。持病の左腕の神経根症も大丈夫そう。。。

スイムを無事にフィニッシュ

冗談のような話ですが、これまでの人生のスイム経験のなかで一番「楽しんで」泳ぐことができました。

バイクのトランジションへ

トランジションエリアに走りながらウェットスーツの上半身もうまく脱げました。トランジション(9分41秒)もいつものおまじないを唱えてうまく進めることができました。

こう書くとスイムは好調に終わったように聞こえますが、バイクのトランジションエリアにはもうほとんどバイクが残っていないのを見て愕然、自分は本当にビリに近いことを改めて痛感しました(この時点でエイジクラス190人中168位)。

5.バイク(8時間39分33秒)


バイクスタートは午前8時06分14秒、レース開始から1時間47分14秒経過です。

事前計画ではバイクスタートは午前8時05分だったので、ここまでほぼ完璧に計画通り、貯金は34分でのバイクスタートとなりました。

バイクスタート!

前にバイクがいるとどうしても抜かしたくなるものです。同じ選手同士で抜きつ抜かれつを繰り返します。沿道には地元の方やエイブルの社員の方などが声援を送ってくれます。応援ありがとうございます。。。

最初の区間の洞爺湖外周25kmの平地巡航は抑え気味にすべきところでしたが、周りの選手のハイスピードにつられてこの区間平均28.0km/h、ちょっとオーバーペース気味でした。

0-100km ラップ記録


やがて最初のエイドステーションの前を通り過ぎます。バイクに乗りながらボトルキャッチャーめがけて空のボトルを投げ捨てた後、エイドの人が差し出してくれるドリンク入りのボトルをうまくキャッチする必要があります。

ショートのトライアスロンでは経験したことのないものでした。

記念すべき最初のボトルをあやうく受け取り損ねるところでしたが、手のひらの上で踊っているのをなんとか受け取りに成功。慣れるまではなかなか難しいですね。。。

最初のエイドステーション1(24.0km)の通過が午前8時56分、関門時間が午前9時48分なので貯金は34分から54分に20分増えました。各関門で10分ずつ貯金を増やす計画だったので順調な滑り出しです、というかかなりのオーバーペース。この先大丈夫でしょうか。。。?

湖畔を離れると上り3km、勾配10%の坂が始まります。私は上り坂は人一倍遅いので、ここでこれまで抜いてきた選手にことごとく追い抜かれました。しかし焦りは禁物、あくまでマイペースでゆっくり丁寧に上ります。

上り切ると左手に洞爺湖を見降ろすような雄大な景色が。。。

(Google Street Viewより)

295mまで上ってからは今度はエイドステーション2まで下り坂基調。私は下り坂は人より速いので、ここでガンガン抜かします。たぶんサーベロS2のエアロ性能が高いおかげだと思います。この5km区間は平均42.7km/hでした。

しかし調子に乗って下りで脚を使い過ぎました。。。あるとき、先行の選手を二人まとめて追い抜こうとして無理して加速したところ、両脚の太もも(大腿筋)が同時に攣りそうに。。。危ないところでしたが、この先スピードを控えることに。

エイドステーション2に到着。そこから留寿都村の区間はダラダラと続く上りでなかなか速度が上がらずシンドイ上に、向かい風にも苦しめられました。

辛い表情です

平地ではDHバーポジションも織り交ぜて身体全体の負担を分散させます。しかし信号や車の通行がないところで自転車のロングライドってなかなか快適(?)ですね。DHバー握りながら前方見なくても大丈夫なところもたくさんありました。

フロントのエアロボトルのOS-1は既に飲み干していたので、前のエイドでもらったボトルの残りをエアロボトルに移し替えます(エアロボトルならこんなこともできちゃうんです)。

路上には、前の選手が落としたものをたくさん見かけました。ゼリーやボトルはもちろん、予備のチューブ、工具一式、サドルバッグやバイクパーツなんかも。。。

やがてエイドステーション3(62.2km)に到着。通過が午前10時54分、関門時間が11時31分なので貯金は54分から35分に激減、スタート時点の貯金に戻ってしまいました。

焦ってきました。。。

このままでは貯金は減る一方、そのうち関門に間に合わなくなったらそこで強制リタイアとなってしまいます。

エイドステーション3を過ぎても上り坂基調は続きます。

直角左コーナーからアップダウンが交互に現れる直線折り返し区間が始まります。見通しが良い区間で爽快でした。突き当たりまでは下り坂ですが、そこでUターンすると結構な上り坂なので、誘導員の方が「ギアを軽くしてからUターンしてくださーい!」と声を上げてくれていますが、なかにはUターンでバイクを降りる選手や、そのまま無理してガシャーンと落車する選手も見かけました。

上り坂は最近練習して覚えたダンシングをやってみました。脚の筋肉を休めることもできるしなかなか良いリズムで上り坂を進めました。

やがてエイドステーション4(84.0km)に到着。天気は晴れときどき曇り、しかし気温はグングン上昇しているので頻繁な給水を心掛けます。事前にセットしておいた麦茶はブルべのときの定番で、スポーツドリンクの味に食傷気味になったときには一番です。今回もポイントポイントで麦茶を摂取してリフレッシュできました。

ここから次のエイドステーション5までは砂利道を通ったり、誘導に従って自転車を強制的に降りて坂を上るような場所もあった記憶があります。パンクなどしないよう用心深く進みます。

そういえば途中でパンクを直している選手を何人か見かけました。皆必死に直しています。。。私はパンク対策として、瞬間充填剤、CO2ボンベ、そして携帯空気入れまで携行して走りましたが、多くの選手のバイクは軽量化を極めてそのような装備を持っているものは不思議なことにあまり見かけませんでした。

エイドステーション5(98.0km)はスペシャルニーズのバッグの受け取り場所にもなっています。スペシャルニーズにはダウンヒル対策にウィンドブレーカーやアームウォーマーを入れていました。エイドステーション5の先はいよいよ15km、平均勾配4.5%のヒルクライム区間が待っています。

100-180km ラップ記録

ここで自転車を降りて休んでいる選手もたくさんいました。私はスペシャルニーズのバッグを受け取るためいったん自転車を降りましたが、結局何も使わず返却、少し前の砂利道の坂を例外として、結局180km一度も自転車を降りて休むことはありませんでした。

100km走って残りあと80kmです。普通ならウンザリするような距離ですが、ブルべで距離感覚をすっかり失った身としては、まだたったの100kmポッキリという感覚でした。^_^

エイドステーション5から先は上り基調。だんだん本格的にキツくなってきました。少し走った先の関門地点(104.6km)を通過が午前12時59分、関門時間が13時25分なので貯金は35分から更に減って26分に。。。

いよいよ追い詰められてきました。
かなり辛いです。。。

ここでトップチューブバッグからミニボトルを取り出し、ワンセコンド1パック分を身体に充填、この先の正念場に備えます。

関門地点を越えてからいよいよヒルクライムが始まりました。始めのうちは見晴らしの良い高原のなかをひたすら直線で上ります。皆スロースピードで苦しそうです。。。汗がしたたり落ち、まるでブルべのときのよう。しかし時間がありません。時折ダンシングを織り交ぜてなんとかペースを維持。

(Google Street Viewより)

5kmくらい進んだでしょうか。。。しかし覚悟していたほど斜度はキツくなく、河口湖から山中湖へ向かう上り坂のような感じです。時間に余裕さえあればもっとラクに感じたと思います。。。

おそらく直前に注入したワンセコンドが絶大に効いたのだと思います。なんか身体の奥からエネルギーが沸いてくるような感覚でした。

倶知安町に入ってしばらく進むと今度は九十九折りの上り坂になり、道幅も狭くなります。斜度もきつくなりますが、不思議と辛く感じませんでした。この程度の坂ぐらい何のことはない、杖突峠や、若彦トンネルまでの地獄の上りに比べたら全然楽勝じゃないか。。。

このとき、なぜか「怒りの感情」が沸き起こりました。想定外に緩いヒルクライムに対して必要以上に怖れをなしていた己の意気地無さに対してなのか、その怒りの感情もパワーにして進んだことだけは良く覚えています。

驚いたことに、上り坂で私を追い抜いていった選手たちのペースがどんどん落ちていくのがわかりました。私のほうは相変わらずノロノロとしているものの、一定ペースを保っています。

(Google Street Viewより)

(2017/7/6 追記)

Google Maps Street View Playerを使って倶知安から五色温泉までの登り基調のコースを映像化してみました。

倶知安から五色温泉まで

多くの選手がホイールにディープリムを選んでいましたが、私は直前でディープリムのFFWDから軽量のZondaに換装し、スプロケットも25Tから27Tに交換していました。個人的には大正解だったと思います。

頂上の五色温泉が近づくにつれ、道路の脇で休んでいる選手がチラホラ、なかには茫然自失の表情の選手もいます。。。

そのなかで、私はダンシングを交えて選手をどんどん抜き去りました。ダンシングで上り坂を上る選手はなぜかほとんど見かけませんでした。

ダンシング以外にも、DHバーのアームレストを掴んで上半身を起こしてみると、意外なほど身体が楽にヒルクライムできることもわかりました。これは選手がやっていたのを見よう見まねでやってみた結果です。

五色温泉までの最後の区間で、恐らく30人くらいは追い抜いたと思います。こんなことが自分にできるとはまさに驚きでした。調子に乗って最後の上りはダンシングで25km/hくらいのスピードを出したところ、後ろの選手が驚きの叫び声を上げているのが聞こえました。

今回の山岳コースが発表になってから突貫で練習して覚えたダンシングがこんなに助けになるとは。。。猛暑のなか早朝の尾根幹に通った努力が報われました!

そして。。。やっと五色温泉のエイドステーション6(115.6km)に到着。残念なことに、ドリンクは水も含めてすべて売り切れ、バナナもウメも何もかも売り切れで、ゼリーしか残っていませんでした。 (´д`)

(YouTube 2015 IRONMAN HOKKAIDO BIKE PART4 NISEKO Downhillより)

私はなりふり構わず、スポンジをもらってその水を思いっきり飲みました。北海道の水なんだから不味いワケはない、と。。。コップの水よりもむしろ冷えていて美味しいくらいでした。

五色温泉は10年前に家族旅行で訪れた懐かしの場所です。当時の建物を思い出すかもしれないと思っていましたが、エイドステーションの場所は駐車場で、温泉の建物は別の場所でした。少し先に温泉の建物はあったのですが、レース中で探す余裕はありませんでした。

休み暇もなく出発。ここからはダウンヒルです。先を行く選手を追いかけて一人ずつパスしてゆきます。そういえばこの区間唯一追い抜かれたのは、同じサーベロS2にバトンホイールを装着したバイクでした。同じサーベロS2仲間としてまたどこかでお会いできれば。。。と思います。

ダウンヒルでは時折顔面にビシッと昆虫がぶつかってきます。。。たぶんアブでしょう。ニセコはアブがわんさかいる地域なのは、昔家族旅行で訪れたときに(文字通り)痛感していました。

篠崎さんの試走レポートにあった、長い下りは一気に身体が冷えるので空回りでいいので脚は止めずに回せとのアドバイスを思い出し、脚は一度も止めませんでした。

この区間で最高速度66.5km/hをマーク。ただし不要にスピードアップは控えて慎重にコーナーを曲がります。

途中上り返しもありましたが、ここでも道志みちの上り返しを思い出し、ダンシングで渾身の力を振り絞ってクリヤしました。

(2017/7/6 追記)

再びGoogle Maps Street View Playerを使って五色温泉からニセコグランドホテルまでの登り基調のコースを映像化してみました。

五色温泉からニセコグランドホテルまで

やがて関門の正念場であるエイドステーション7(143.0km)に到着。通過が14時58分、関門時間が15時08分なので貯金はついに10分にまで減りましたが何とかクリヤ、あとはT2の関門を残すのみです。。。

ここから先はあまり記憶にありません。。。覚えているのは突然雲行きが怪しくなり、やがて大雨に振られ結構寒い思いをしたことと、トップチューブバッグからミニボトルを取り出し、残りのワンセコンド1パック分を身体に充填、ひたすら我慢して漕いだ記憶だけです。。。

エイドステーション8(160.0km)を過ぎて333mの標高からはあとは下り基調が続くので、ここまで来れば安心という感覚に浸っていました。

ところが。。。

実際は上り返しどころか、結構長い上り坂が残っていたり、残り時間はみるみるうちに減っていきます。朦朧とする頭で計算しても、余裕はあと数分しか残っていないというところまで追い詰められているのは明らかでした。

さらに。。。

いよいよバイクゴールが見えて、さて次は何を準備すべきかと考え始めたときに、自分が致命的な勘違いをしていることを悟ってしまいました。。。

T2の関門時間の16:49というのは、バイクフィニッシュのことといつからか勘違いして思い込んでいたのです。

実際はT2の関門時間の16:49というのは、バイクフィニッシュのことではなく、その先のランスタートの関門時間を意味していました。

ということは。。。

バイクフィニッシュしたあと、靴の履き替えなどトランジションを済ませてランのスタートラインを関門時間までに越えなければそこで失格、強制リタイア。すべて終了。

。。。己のアホさを呪う暇さえありませんでした。。。

バイクフィニッシュしてから猛ダッシュでバイクを係の人に預けて、猛ダッシュでトランジションに駆け込みます。

バイクフィニッシュ

たぶん残り2分くらい。。。焦る心を落ち着かせながら、「ヘククゼ(ヘルメットを脱ぐ、靴を脱ぐ、靴を履く、ゼッケンベルトを前向きに変える)」と唱えながら、これでは間に合わないとヘルメットと靴をバッグにブチ込んで、ランシューズだけ履いてとソックスと補給食などを抱えてランスタートラインに向かってダッシュ。時計をチラと見ると、T2の関門時間の16:49ちょうどを表示しています。。。!

心臓が飛び出しそうになりながらランスタートラインを越えました。

ランスタートラインを越えた瞬間

そして地面に座り込んで靴下とランシューズを履きます。。。

係員の方が近づいてきました。

恐る恐る尋ねました。。。

「あの。。。関門間に合いましたか。。。?」

係員の方は親切そうに答えました。

「大丈夫ですよ、バイクの制限時間に救済措置があって15分延長されましたから」

え。。。そうだったんだ。

でも助かった。。。

「恐らくランの関門も15分ずつ延長されるかもしれません」

係員の方はそう教えてくれました。

間に合った。。。ギリギリで危なかった。。。救済措置がなかったら果たしてどうなっていただろうか?自分は間に合っていたのだろうか?

後日チェックしてみると、スタート時間から10時間30分後は確かに16:49ですが、関門時間表には16:52と3分遅い時間が記されています。

参加要項をよく読むと、制限時間各ウェーブスタート後10時間30分のタイム計測は、バイク降車ライン付近に設けます、制限時間もこの場所を基準とします、と明記されていました。

ということは、スタート時間から10時間30分の時間制限というのは、バイクフィニッシュまでの時間で、参加要項に明記されていた16:52というのは、ランスタートの関門時刻(つまり私の場合スタートから10時間33分00秒)というのが正解です。

つまり私の場合、

スタートからバイクフィニッシュまでの制限時間:10時間30分00秒 vs. 私のタイム:10時間26分47秒 = 3分13秒差でセーフ!

T2(ランスタート)の関門時間:16時52分00秒 vs. 私のタイム:16時49分26秒 = 2分34秒差でセーフ!

ということで、いずれもギリギリで通過していたことがわかりました。T2の関門時間の16:49というのは勘違いで実際は16:52だったわけです。結果オーライといえばそれまでですが、こういうことはしっかりと事前チェックすべきだったと猛省。。。関門時間の15分延長がなくても結果的には間に合ったのですが、なぜいつもこうギリギリになってしまうのでしょうか??

とにかくレース中は過ぎたことに拘っていても仕方ありません。次はランの関門が控えています。立ち上がって42.195kmのランを開始します。

T2に要した時間はたった3分39秒。おそらく大会出場者のなかでもトップクラスに入るのではないでしょうか。。。 (´д`)

6.ラン(6時間11分13秒)


アイアンマンのレース中で最も辛かったのがラン開始時でした。

バイクで脚を残す余裕などあるわけもなく、両脚が痙攣を起こしそうな状態で脚を引きずってのランスタートでした。沿道には、もはや一歩も歩けないと観念して座っている選手もいました。

しかし最も苦しかったのは腹痛でした。朝からゼリーやドリンクしか摂取せず、しかもバイクの振動で内臓の機能不全に陥っているような感覚。走ることなどできません。。。歩くのが精一杯。

それでも腹痛をこらえて脚を前に進めました。するとやがて1km地点表示の看板が。。。腹痛に耐えているうちにあっという間に到着しました。

事前計画でランの関門時間など気にも留めていなかったのですが、念のためにランの制限時間とマップのコピーをゼッケンベルトのポケットに畳んで入れておいたことが命拾いとなりました。

腹痛と脚の痙攣、そして腰痛にも苦しめられながら、そのコピー片を開きます。。。

3.7km先で17:25が関門時間でした。

そこまではなるべく歩かずに我慢することにしました。脚を引きずるようにして走ります。とても走っている姿には見えなかったと思いますが。。。

ふと、両手にバイクグローブをはめたまま走っていることに気がつきました。。。トランジションで外すのを忘れていたようです。

ランの関門も15分延長されるかもしれないという話でしたが、もし延長されなかったらそこですべてが終わってしまうので、予定の関門時間に間に合うよう走ることにします。ここからは関門時間が記載されているコピー表が命綱になりました。

3.7km先に関門らしきものは見当たりませんでした。その代わり、未舗装区間の前にエイドがありました。そのエイドでひとまず休憩。心配していた売り切れはなく、むしろ豊富に食材や飲料が揃っていて助かりました。

次の関門はずっと先の16.4km地点なので、ここで、ようやく、ようやく余裕ができました。

頭のなかで計算します。。。フィニッシュ制限がスタートからちょうど17時間後の午後11時19分。現在時刻が午後5時20分なので、残り約40kmを6時間で走れれば完走できます。

キロ9分でいいんだ。。。

もうバイクのパンクやメカトラブルのような不測の事態は心配しなくていいんだ。。。

この時点でアイアンマン完走がようやく見えてきました(本当はそんなに甘くなかったのですが)


ラン(0-20km)の記録

エイドから先は、トレランかと見間違うほどの未舗装の激坂林道が始まりました。。。!覚悟はしていましたがこれは相当厳しいです。「これはヒドイな」とつぶやく選手もいれば、スタスタと走って上っていってしまうツワモノの選手もいます。私には歩くのに格好の口実となってしまいましたが。 (´д`)

結局この区間の上りはすべて歩いて完走  (´д`)

ペースが遅く、どんどん後続の選手に追い抜かれてしまいます。

上り坂を歩きながら、以前アイアンマンでフルマラソンを歩かずに完走しよう、あわよくばサブフォーでフィニッシュしようなんて妄想していた自分を激しく恥じました。。。

腹痛は歩いていると大分収まるのですが、走り出すとまたひどく痛みます。腹痛さえなければ足腰の痛みには慣れているのでなんとかなるのですが。。。

そんなとき、ゼッケンベルトのポケットにスナックを入れていることを思い出しました。前日にコンビニで買ったパイ生地のスナックです。

取り出して食べると、そのパサパサ感がたまらなく新鮮で、メチャクチャ旨いではないですか!

これでずいぶん元気が出ました。

次のエイドではボランティアの学生さんたちが「水をどうぞーー!」と声を張り上げて応援してくれているのが遠くから見えました。もちろんこちらも元気をもらって今までにないペースでダッシュします!

エイドに到着して水をもらい、学生さんたちに「助かるよ!ありがとう!!」とお礼を ^_^

未舗装地点を抜け、典型的な北海道の畑が広がる地域を過ぎると、今度は洞爺湖に向かって長い下り坂になります。

やがて陽が沈み辺りが暗くなってきました。。。

この区間、頑張って脚を止めずに湖畔まで3kmほど走りました。1kmごとのラップを確認したかったのですが、暗くて時計の表示を(ライトのボタンを押さない限り)読み取ることができません。

あとで確認したところ、この区間のラップは、6'20", 5'42", 5'47"と自分にとっては頑張りました(それでも普通と比べたら遅過ぎですが)。偶然ですが、この区間ずっと後を追っていた方は同じ旅館に宿泊されていた神戸の芦屋ラン倶楽部の方でした。私よりずっと年上で、とても速い方でした。引っ張っていただいて助かりました。

下り坂の途中沿道で意識を失い倒れている選手を見かけました。現場のスタッフの方々が対応されていましたが、無事だったことを祈るのみです。アイアンマンはやはり過酷です。。。

次の16.4km地点の関門までは、本当に長く感じてしんどかったです。

途中、右足の痛みに耐えられなくなり、止まって靴を脱ぎました。すると。。。

トランジションで朦朧としながら履いた五本指ソックスがしっかり足指に入っておらずグチャグチャの状態に。。。これでは痛くなるはずです。

ソックスを履き直し、再び走り出します。これでようやく快適になりました。

やがてエイドの到着。ドリンクが充実していたのが嬉しかったです。ここで塩飴を摂取。これがとても美味しい!!再び身体の底から力が沸いてきました。

残りの区間はすべて湖畔沿いなのでアップダウンはもうありません。湖畔をゴールとは逆方向に進む道はもう選手もほとんどまばらで、しかも照明もほとんどないため、真っ暗闇のなかを孤独に走りました。まるでブルべで真夜中に山岳ルートを走っているかのようです。

この区間、何のモチベーションも沸かず、次第に走るより歩くほうが多くなってしまいます。

腕時計のGarminは、1km進むごとにアラートでバイブレートするようにセットしてあったのですが、1km進む間に何度も時計を確認して、もうそろそろ1km進んだだろうと時計を見てはまだまだでガッカリということを何度もアホみたいに繰り返しました。

しかも、先ほどまで止んでいた雨が再び降り出してとても寒い。。。走って身体を動かしていないと寒さでやられてしまいそうです。

既に辺りは真っ暗闇。ランルートにはライトの灯りで浮かび上がる赤いコーンが一定間隔で無限に置かれています。。。周囲に走っている選手もほとんど見かけません。

湖畔の遥か彼方には、ゴールのある温泉街の灯りがぼんやりと見えます。幻想的な光景が続きますが、苦行僧のような気持ちです。

21km地点を過ぎてようやくあと半分。

やがて折り返し地点を過ぎゴール方向に向かう道を行くと、先を進むランナー集団との合流地点に到着。先行するランナーたちと一緒に走っていると、自然と元気も沸いてきます。

周回を先行する選手のみなさんは既にアイアンマン完走を確信した表情で、最後のランを頑張っています。

残り半分になってからは少し歩いてまた走り出すという感じでキロ8分から9分を維持します。決して無理せずに、一番心配なのはギックリ腰再発で動けなくなることです。その最悪の事態だけは避けたい。。。

苦しんで苦しんで、それでもアイアンマン完走がいよいよ見えてきました。。。

残り15km地点からはエイドで止まるのと1kmごとに小休止を入れる以外はすべて走ることに。関門表の紙は雨と汗でぐしゃぐしゃになってしまい、もはや読み取り不能に。。。もうどこに関門があるのかわかりません。

ラン(21-42km)の記録

8時45分になって花火の打ち上げが始まりました。遥か遠くに見える洞爺湖畔の温泉街の方面に綺麗な花火が曇った夜空のなかにぼんやりと浮かび上がります。

あの花火を会場で観たかったな。。。

残り10kmからはどれだけ辛くても歩かず走ろうと決めていたので、モチベーション維持のため、「あと○○キロでアイアンマン!」と心のなかでアイアンマンという言葉を叫んで自分を鼓舞しながら、キロ6分台から7分台で進みました。

しっかりとしたペースで走れています!

腰痛も大丈夫そう。

制限時間も大丈夫。

真っ暗なので足元が見えず、時折水溜りのなかにもろに突っ込みシューズが浸水しますが気にしません。コーンにも何度か足をぶつけました。

そういえば3回受け取りのチャンスがあるというスペシャルニーズは?結局最後までどこで受け取るかさえわかりませんでした。まあエイドが充実していたので影響ありませんでしたが。

スタッフの方が時折自転車で巡回(?)されていて、そのたびに「頑張ってください!」と応援してくれます。そのたびに力をいただきました。ありがとうございます。

次のエイドではなんと暖かいコンソメースープが!冷え切った身体に染み込むように美味しくいただきました!これでなんとか持ちこたえられそうです。

最後のエイドで良く冷えたレッドブル缶をもらいます。今日はレッドブル一体何十本飲んだでしょう。。。

ゴールまであと2kmを切って、フィニッシュを意識して前後の選手との距離を調整します。

7.フィニッシュ


やがてゴール会場の賑やかな音楽やアナウンスが近づいてきました。最終コーナーを曲がってスタッフの人が私のゼッケンナンバーをライトで確認して無線で連絡しています。

みんなありがとう。。。

自分を取り巻くすべてのものに感謝の気持ちが溢れてきます。

いよいよアイアンマン大詰め。。。

そして、ようやく見えてきたゴールを目指して。。。

目の前にゴールが

MCのウィットさんが自分の名前を大声で会場にアナウンスしてくれているのが聞こえました。ゴール前の花道ではみなさんがハイタッチをしてくれます!


ありがとう、ありがとう。。。

そして、午後11時00分39秒、スタートして16時間41分39秒(Wave1-1がスタートしてから17時間00分39秒)に、ついにアイアンマンになりました!!




YOU ARE AN IRONMAN!!!

IRONMAN JAPAN 2015 FinisherPix 1056



喜びを込めてゴールテープを両手で空に突き上げフィニッシュ。コースを振り返り、無事に完走できた感謝を込めて一礼。

ゴール後に大会実行委員長の白戸太郎さんが握手で出迎えてくれました。そして、完走メダル、フィニッシャーTシャツをもらい、出口に進むと。。。

「お疲れ~~!!」

なんと!!昨日偶然にお会いして、スイムスタート直前でも激励をいただいた今井さんが応援してくれていました!メチャメチャ嬉しかったです!!!
今井さんも脚に怪我をしながらも無事完走、おめでとうございます!!!二人で完走を祝福し合うことができました。

二人で完走を祝福

「このアイアンマンを完走できたらどこのアイアンマンも大丈夫だよ!」

トライアスロンベテランの今井さんでさえ相当大変だったそうです。

早速フィニッシャーTシャツを着て、近くの人に記念写真をお願いしました。

アイアンマンになりました!!!

続々と完走者が帰還してきます。。。なんという感動的なシーンでしょうか。。。

バッグを受け取って、早速自宅の妻に報告を。。。と思ったら、既に妻から「おめでとう!」のメッセージが入っていました。IRONMANサイトのAthlete Trackerでずっと途中経過を見てくれていたのでした。妻に電話して、無事に完走できたことを報告、子供たちにも宜しくと伝えました。

やがて最終ランナーもゴールして、さあこれで帰ろうと思ったところ。。。ゴール近くに篠崎さんと亜希子さんを見つけました。

「篠崎さん、おかげさまで完走しました。有難うございます!」

「おめでとうございます!」

篠崎さんも総合4位でゴールされたとのこと、去年よりさらに上位の結果を残してさすがです!!

篠崎さんと

こうして私はひとりぼっちではなく、数少ない知り合いからゴールで祝福をいただくという大変な幸運に恵まれたのでした。

幸せな気持ちに浸りながら、帰宅の準備をしようと荷物を持ち上げようとかがんだ瞬間、腰がグラグラッ!あやうくギックリ腰で動けなくなるところでした。。。イテテテ。。。

いやよくこの腰の状態で最後はランを続けられたな。。。

5月に走ったブルべ600km完走後のような壮絶な消耗感はなかったのがせめてもの救いでした。

私の総合1,209位という成績はビリに限りなく近い順位です。出走者1,652名に対して完走者1,251名、完走率75.5%(対エントリー比)、85.0%(対出走比)というかなりタフな結果でした。

上の篠崎さんとのツーショット写真は日本人最強アイアンマン(総合4位)と最弱クラスアイアンマン(総合1,209位)の珍しい組み合わせ、なかなか感慨深いものがあります。 (´д`)

ニュース報道では、「今年のコースは、海外や日本のプロ選手も口を揃えて「世界のアイアンマンレースの中でも、もっとも過酷で困難なコース」というほどハードなものでした。」ということなので、このコースを完走できたことは誇りにできるかな?

振り返ってみると、レース中は本当に些細なことが運命を左右したと思います。特にバイクのギリギリ関門通過は、何か少しでも想定外が起きていたら間違いなくアウトでした。その他にも、あれがなかったら、あれをしなかったら完走できていなかったということだらけです。

完走に不可欠だったもの

・情報:篠崎さんの試走レポート
・激励:前日の知人たちとのエール交換
・準備:バイクに貼り付けた距離と標高、関門時刻表、標高マップ
・技術:ブルべの山岳経験、ダンシングの技術
・機材:Zondaホイールと27Tのスプロケット
・補給:ワンセコンド、塩飴、麦茶

当日の朝、スタートに立ったとき、ここまで来れたことは奇跡だと思いました。病気や怪我、事故といったトラブルもなく、家族の都合、会社の都合、そして友人や知り合いのサポートや応援、すべての要素のどれもが不可欠で、それがすべて揃ったこと自体が奇跡だと思うのです。

なかでも私が決定的に恵まれていたのは、日常トレーニングをする時間的余裕でした。

私はフルタイム勤務のサラリーマンですが、成果主義の外資系企業ということもあり、勤務時間の拘束は緩く、フレックス勤務や在宅勤務など時間を融通することができる恵まれた環境でした。早朝のジョギング、往復30kmの自転車通勤、そして帰宅後の夜スイムと、トライアスロンのトレーニングをするには申し分のない環境でした。

残業時間が多く、勤務時間も制約があるなかで時間をやりくりして頑張っている選手も沢山いると思います。そんな厳しい環境でもアイアンマンになった方もいるのではないかと。。。本当に頭が下がります。

そして。。。今回初めてアイアンマンアスリートの世界を垣間見ることができました。

アイアンマン初心者 緊張してる
アイアンマン経験者(50代以下) リラックスして楽しんでいる
アイアンマン経験者(60代以上) 普段と何も変わらない
アイアンマンエリート 真剣勝負

特に驚いたのが、アイアンマン60代以上のシニアな方が大勢参加されていることでした。しかも、かなりの方が見事に完走され、おまけにそれを当たり前のことのように大騒ぎせず、魚釣りにでもしに来たかのごとくさっさと帰ってしまった人たちを見ると、まだまだ世界は広いなぁと思ってしまいました。 (´д`)


こうして私の初アイアンマンは終わりました。

最後のゴールの感動はやはり強烈な印象として一生の思い出になるでしょう。

ファイナルカウントダウンの映像

まだまだ来年も再び!と考えられる余裕はありません。今はゆっくりと好きなものを好きなだけ食べてぐうたら過ごしたいなと。。。生来怠け者の性分ですので。。。

こんな素晴らしい大会を実現してくださった白戸太郎大会実行委員長始め関係者の皆さま、ボランティアの皆さま、運営の裏方でサポート・応援してくださった沢山の方々、洞爺湖町の住民の皆さま、そのほか私のアイアンマンを支えてくださった数えきれないほどの方々への心からの感謝の気持ちを記したいと思います。




8.おわりに


翌日北海道から自宅に戻ると、いつものお約束、次女からのプレゼントが待っていました。^_~

「アイヤンマン」トロフィーでした!

父親冥利に尽きます。。。(T ^ T)


6.結果

合計 16時間41分39秒
スイム3.8km 1時間37分33秒
トランジション 9分41秒
バイク180.2km 8時間39分33秒
トランジション 3分29秒
ラン42.2km 6時間11分13秒
完走者1,240名中1,209位
エイジクラス(50-54歳男性)164名中158位

http://ap.ironman.com/triathlon/coverage/athlete-tracker.aspx?race=japan&y=2015#axzz3jKhVTKIB



(2018/11/03追記)
reliveというアプリを使って走行記録からルートを動画再現しました。

relive

(2015/10/28追記)
トライアスロンに出る人のとなりで半年間働いてわかったことw」という面白い記事があったのでシェアします。

(2023/11/30追記)
なんと、アイアンマンジャパン(フルディスタンス)が来年(2024年9年15日)実に9年ぶりに復活というスゴイニュースが飛び込んできました!



開催場所はみなみ北海道北斗市(函館)



バイクコースは高速道路を封鎖するそうです


大会実行委員会の記者会見の様子はこちらです

第1回 アイアンマンジャパンみなみ北海道(仮称) 
大会実行委員会 記者会見


まさかのアイアンマンジャパン北海道の再爆誕です!

コメント

  1. モニオさん、アイアンマン北海道、完走おめでとうございます!

    本当に、本当にスゴイです!そして、私も嬉しいです!!
    これはもう、モニオさんの不屈の闘志、これに尽きると思います。

    バイクのコースがきつい!と大会前にモニオさんがおっしゃって
    いましたが、ここまで時間ギリギリになろうとは想像しておりま
    せんでした。

    私はブログを拝見していて、モニオさんはきっとバイクが一番好き
    に違いないと思っておりましたが(笑)、ブルベや休日の自主練習
    など、バイク特訓を続けていらしたのが本番で活きましたね!

    私もこれで教訓を得ました!

    まず水泳!そしてバイク!最後にラン!この順序で力点をおいて
    練習しなければ、私のように体力ギリギリの人間は、DNFの可能性が
    高いということですね!(苦笑)

    来年デビューを目指しているのに、いまだにバイクを買ってないので、
    「これは、早く買わなくては!」と真剣に思いました(バイク重要
    ですね(汗))。



    大会の話に戻りますが、いつもスタート前から丁寧に書いてくださる
    ので、どのように大会前を過ごすのか、など、ネットでは案外情報収集
    困難な大会前の様子を少しイメージすることが出来ました。
    ありがとうございました。

    モニオさんがご紹介くださった「トライアスロンはじめました」などの
    書籍を読めば、トライアスロンについてもっと色々わかるのかもしれ
    ませんが、私のような未経験者は、経験者の方は気にもならないような
    ことが、いちいち、不思議だったり、疑問だったりします(笑)

    例えばいつも疑問に思うのですが、みなさまどうやって、バイクの
    分解や組み立てのスキルを習得されているのでしょう?

    などなど、ご多忙のモニオさんとは存じますが、今後、機会がございま
    したら、初心者のこんな素朴な疑問などにもお答えくだされば・・・
    などと、甘えた事を申したりしてはいけませんね・・・(苦笑)。


    まずは、ゆっくりご静養なさって、これからの英気をお養いください。

    繰り返しになりますが、完走、本当におめでとうございます。
    そしてお疲れ様でした!

    返信削除
    返信
    1. Seiさん

      いつもブログ訪問&アイアンマン応援していただきありがとうございます。力をいただいたおかげでかろうじて完走できてホッとしています。

      知り合いからは「詳し過ぎる!」と不評のブログですが、参考にしていただければ嬉しいです。もし機会があれば「トライアスロンはじめました」をぜひ読んでみてください。未経験者向けに非常にわかりやすい内容でオススメです。

      レースのほうは本当にギリギリセーフだったので、運が良かったとしか言いようがないです。。。

      直前2週間は割り切ってトレーニングを一切せず体力温存したのが正解だったような気がします。またスイムでもバイクでも無理をしなかったのも結果的には良かったのかもしれません。

      Seiさんも来年を目指して頑張っていらっしゃることと思います。バイクはそろそろ。。。ですね(笑) 良いバイクに巡り合えるといいですね。

      またボチボチ記事にまとめようと思います。なるべくみなさんの参考になるように。。。よろしくお願いします。

      削除
  2. こんにちは。

    また、「完走記」を拝読いたしております(苦笑)。
    何度読んでもいいものですね。

    私はドキュメンタリーにこそ迫力を感じますし、感動を覚えます。
    先日投稿させていただきましたコメントには書ききれませんでし
    たが、モニオさんが記事のところどころに掲載してくださっている
    写真も、会場の雰囲気を伝えてくれるものばかりで、行った事が
    ない私は、食い入るように眺めております。

    受付の様子、お泊りになられた宿の様子、舞台となる洞爺湖の様子
    等々、どれもこれも貴重なお写真ばかりです。

    しかし、なんと言ってもハイライトはモニオさんのゴールの写真です。
    なんと表現したらいいのか分からないほど、素晴らしいです。
    「疲れきった顔」というよりも「達成感に満ちた爽快な表情」を
    されています。ご心中の有様が、そのまま表情に現れているかのよう
    です。


    また、ゴールでの今井さんとのツーショット!
    こんな素晴らしい写真、ちょっと記憶にありません!
    二人のアスリートが共に健闘を称え合う様子は、、本当にただただ、
    格好イイとしか言いようがありません。
    スポーツ関連企業が自社のポスターに使わせてくれと言ったとしても
    驚きません(笑)。



    最後には貴重な「アイヤンマントフィー」のお写真。
    本当に羨ましいです。ご家族の理解と応援あってこその挑戦だったと
    思います。これからもご家族と共に新たな物語をお紡ぎください。


    ではでは。

    返信削除
    返信
    1. Seiさんこんにちは

      いつもブログ訪問いただきありがとうございます。
      ゴールでのツーショットの写真、見つかってしまいましたか、こっそり追加しておいたのですが(笑)

      私もこの写真を初めて見たときには、「これこそトライアスロンの象徴だ」と感じました。ブログに書き下した事のすべてがこの写真で語られているような気がします。

      そういえばバイクの分解・組立ですが、実はあまり良くわかっておりません(笑)。必要に迫られてなんとなく。。。という感じでしょうか。バイクの購入が親切なショップであればいろいろと教えてくれると思います。

      Seiさんも次は、ご自身のドラマが待っていることと思います。そのときは是非、Seiさんのストーリーを楽しみにしております。

      それでは。

      削除
  3. モニオさん、初めまして。
    ブログを拝見させていただきました

    私も初アイアンマン挑戦であの場所にいた者です
    タイムも16時間15分。 ナンバー945です

    洞爺湖の透明度の素晴らしさ。
    バイクのラスト30kmのダラダラ坂、途中の雨
    そして真っ暗なラン。 感動のゴール。。 
    ブログを読みながら記憶が蘇ってきました

    臨場感あふれてます! 
    よくここまで記憶して書けるものだなと感心しました、というかスゴイ!!
    おかげさまで私自身も振り返ることができました

    あとバイクも同じ サーベロS2なんです! 

    来年、もし北海道で開催されれば参加するつもりです
    お会いできると嬉しいですね。

    非常に素晴らしいブログ、ありがとうございました。



    エイジは45-49ですが

    返信削除
    返信
    1. 945のサーベロS2さん

      ブログ訪問ありがとうございます。そして。。。あのときのサーベロS2の方ですね!こうしてブログを通してお話できるとは感激です。。。

      945さんも初アイアンマンだったのですね、お互いですが完走おめでとうございます!

      五色温泉に向かっての上り坂でずっとご一緒だったと思います。他の選手がペースが遅くなるなかで、バトンホイールのS2だけがグングン先を行くのを見て必死に追い付いていこうと頑張りました。

      エイドを過ぎてからダウンヒルで追い抜かれたとき、「あ、さっきのS2だ!」と気付きましたが、もはや追いかける余力はありませんでした。。。その後のバイクの顛末はブログの通りです  (´д`)

      あのS2とバトンホイールの組み合わせはメチャクチャ格好良いですね!

      私も来年再び北海道でチャレンジしたいと思います。もしそうなったらお会いできるといいですね。もしくはまたどこかのレースでご一緒することがあったら宜しくお願いします。


      削除
  4. すいません、前の「エイジは45-49」は消し忘れです。
    失礼いたしました

    返信削除
  5. モニオさん、初めまして。
    非常に興味深くブログを読ませていただきました。

    私は50歳を過ぎてからトライアスロンを始め、これまでにオリンピックディスタンスを2回完走し、今年は北海道トライアスロンに出場予定です。

    北海道トライアスロンは現在、アイアンマンではなくミドルの距離ですが、それでも私には驚異的な距離であり、どうしたら完走できるのか悩んでいるうちにモニオさんのブログを見つけて、とても勇気づけられました。

    今年のミドルを走破するのに、たくさんのヒントをいただきました。
    いつか、どこかのレースで御一緒できることを楽しみにしています。

    返信削除
    返信
    1. t.masaomiさん、ブログ訪問ありがとうございます!参考にしていただけたなら幸いです。

      北海道トライアスロンはミドルになって開催されているのは知りませんでした。コースを見るとバイクは獲得標高1,219mと結構な山岳ルートになっているようですね。私も北海道トライアスロンに挑戦してみたくなりました!

      私も当時は50手前でしたが50歳を過ぎての挑戦は凄いことだと思います。8月の洞爺湖は環境が本当に素晴らしいのでそこでのトライアスロンは忘れられない思い出になることは間違いないと思います。

      無事完走されることをお祈りしております。

      削除

コメントを投稿