【川越オフロードエンデューロ】都心から手軽に参加できるオフロードサイクルイベント

マウンテンバイクの練習に何か良いレースや大会はないかと探したところ、川越オフロードエンデューロというイベントを発見しました。

埼玉県川越市にあるモトクロスコース「オフロードヴィレッジ」に設営されたコース(周回約1.2km)を、オフロードサイクル(シクロクロスやマウンテンバイク)で、規定時間内に何周走れるのかを競うレースです。

今回は2時間のソロのカテゴリーに出走しましたが、私のようなMTB初心者から経験者まで楽しめるアットホームな大会で、オフロードレースの楽しさにすっかりハマってしまいました!


有りそうでなかなかない手軽に参加できるオフロードサイクルイベント。。。川越オフロードエンデューロは、4月から12月にかけて全6戦を開催しており、当日飛び入り参加も可能なおススメのレースです。

1. エンデューロとは

自転車のエンデューロとは、決められた時間(4時間、7時間が典型的)を走る耐久レースです。その決められた時間内で、より長い距離を走ることができた選手・チームが高い順位となります。

本来は、オートバイなど公道を走行できる保安部品が付いた車両によるオリエンテーリングとラリーが合わさったものだったようですが、自転車競技としてのエンデューロは、ツインリンクもてぎや鈴鹿サーキットなどコーナーが多いサーキット形状のコースを使用して周回を行う形式が一般的です。

エンデューロには、サーキットコースなど舗装路をロードバイクなどで走るオンロードと、今回のような、未舗装路を走るオフロードがあり、オフロードのエンデューロは、シクロクロスやグラベル、もしくはマウンテンバイクとなります。

私は2015年の11月に、栃木にあるツインリンクもてぎで開催される「もてぎ7時間エンデューロ」に7時間ソロで出場したことがあります。

第12回もてぎエンデューロ7時間ソロに出場してきました

そのときの体験談に記したように、時速40km超の猛烈なスピードで走るロードバイクの集団と、目の前で落車を目撃してしまった衝撃から、あんな怖ろしいレースには二度と出るのは止めようと思っていました。

一方、オフロードのエンデューロは、未舗装路を走るので、それほどスピードは出ないことと、例え転倒してもダートなら大怪我はしないだろうということで、今回挑戦することにしました。

2. 川越オフロードエンデューロ

川越オフロードエンデューロは、モトクロスコースで有名なオフロードヴィレッジ(埼玉県川越市)で4月~12月の間に全6戦が開催されます。


オフロードビレッジ

都心からは約50km。高速道路を使えば1時間足らずで行ける距離にあります。

今回参戦したのは、11月16日(土)の第5戦、種目は2時間ソロ(マウンテンバイク)です。

コースはオフロードヴィレッジのAコース(スーパークロスコース)、Bコース(全日本コース)、及び特設コース(初心者コース)があります。

オフロードヴィレッジ

第5戦のレースコースは、シクロクロスやグラベル向きのAコースでした(レース日程によってAかBのどちらかに決まります)。

Aコース

1周約1.2kmの周回コース。テクニカルな鋭角コーナーや、小さな山の連続があったり、なかなか変化に富んだコースです。

8月のエクステラのトレイルMTBコースのような上級者向けのコースではないですが、スピードを出せば出すほど難しいコースとのことでした。

以下はシクロワイアードの記事からの抜粋です。

開催日:第1戦 4月20日(土)
    第2戦 6月8日(土)
    第3戦 7月13日(土)
    第4戦 9月21日(土)
    第5戦 11月16日(土)
    第6戦 12月21日(土)

種目:2時間チーム/ソロ、60分ソロ、30分レディース/キッズ、ダートオーバル競輪

参加費:2時間 チーム 7,000円 
        ソロ 4,000円
    60分 ソロ 3,000円 
    30分 レディース 2,000円
    30分 キッズ 1,000円
    ダートオーバル競輪 1,000円 ※エンデューロ参加者のみエントリー可

申込方法:メール、FAX、オフロードヴィレッジにて直接エントリー

私は事前に電子メールで事前エントリーしましたが、当日エントリーも受付しているので、気軽に参加することができます。

オフロードヴィレッジのコースは、普段は年中無休で営業しています(利用料金など詳細はウエストポイントのページを参照)。

3. レース当日

レース当日は朝6時50分に自宅を自家用車で出発。首都高から中央環状線を経由する1時間10分の予定です。

朝から雲一つない快晴!富士山もバッチリ!

秋晴れの絶好の天気

荒川と入間川に架かる入間大橋を超えて、すぐの横道を左折して直進するとオフロードビレッジです。

オフロードビレッジ

駐車場は手前の右奥、モトクロスのコースの手前になります。駐車場入り口脇に、大型トラックが停車しており、そこが受付(ウエストポイント)になっていました。

受付

受付開始は午前7:30。私が到着した午前8:15にはすでに選手たちが集まっていました。

レースのコースには、白線やパイロンが置かれており、コースを間違えることはなさそうです。

モトクロスエリア

ダートラエリア

既に選手が試走しています。


私も受付を済ませて、計測用チップ(5000円のデポジット現金が必要)とヘルメットに貼る番号シールなどを受け取ります。

マウンテンバイクをセットして、タイヤに空気を入れます。空気圧は前後ともに2.0くらい。

計測用チップはフロントフォークの左側にバンドで固定します。

そして、早速コースに出て試走しました。

下の写真の中央に見える小屋の横が、スタート/ゴール地点です。


モトクロスセクションには大きな水溜まりが。しかしここはコース外なので通ることはありません。


パイロンがたくさん並べてあります。

パイロン

鋭角コーナーが続くところは、S字セクションと呼ぶそうです。ここで差がつくのでしょう。

ダート箇所

いきなりダートでぬかるんだコースの先の小山で大減速してしまいますが、なんとか踏ん張って乗り越えます。ここが一番難関かもしれません。

ダートの小山


この小山で選手が転倒していました。なんか痛そうです。。。大丈夫でしょうか。


ダートラエリアは、パイロンがたくさん置いてあり、テクニカルなカーブが続きますが、スイッチバックのような箇所はありませんでした。

ストレートのデコボコ

デコボコが連続するコブのことを、オフロード用語では「ウォッシュボード」もしくは「フープス」と呼ぶそうです。


MTBにはいつものように、Garminとアクションカムを装着。手袋と肘プロテクターも忘れません。

試走した感触では、これなら何とか走れるのでは?という感じで安心しました。


8時30分からレースのブリーフィングが始まり、皆が受付トラックの前に集合。


今日のレース出走者は全部で20人くらいでしょうか。。。思った以上に少ないです。

ほとんどの選手がシクロクロスかグラベルバイク。マウンテンバイクはほんの数人しかいませんでした。



クロスカントリーエリミネーターの全日本チャンピオンの若い選手2名(澤木紀雄選手ともう一人、名前忘れてしまいました)と、Livアンバサダーの武田和佳さんも応援に来てくれていました。

クロスカントリーエリミネーターの全日本チャンピオン

全日本代表の選手からのアドバイスでは、「みなさんコーナーの曲がり方ですが、なるべくペダルを休ませずに回してください、そうすると前後輪にバランス良くトルクがかかり安定します」とのこと。フムフム参考になります。

ブリーフィングが済むと全員で準備運動。特に肩甲骨の動きを良くする体操を行いました。これも参考になります。




記念写真をパチリ。今日は気合を入れてエクステラのレッドのTシャツで走ります!


レーススタート前に全員集合で記念撮影


スタートの午前9時が迫ってきて、選手はスタートラインに集まります。いよいよカウントダウンです。

2時間ソロ出場選手は私を含めて10名。皆さん速そう!



チェッカーフラッグが下げられ、いっせいにスタートしました!



最初の30秒くらいですでにほとんどの選手に先に行かれてしまいました。

スタート直後

最初の1周は気張って皆に置いて行かれないように力走します。



1周回目

なんと最初の1周回目は先を行く選手をコーナーで追い抜きました!

先の選手を追い抜いた!

しかしそれも束の間、再び追い抜かれて、おそらく私は終始ビリで走っていたと思います。

コーナーが連続する個所はかなり鋭角で、下手をするとMTBが砂でスリップして転倒してしまいそうでヒヤヒヤです。コーナーを攻めることができません。。。

やがて小屋の横の計測用チップの反応する場所を通過、これで1周回目が終わりました。

1周回目が終了

最初の1周回目は3分47秒、平均時速では15.8km/hと出ました。しかしちょっとこのペースを維持するのはキツイ。。。

他の選手を見ていると、頻繁にギアチェンジをしています。一方、私はほとんどギアを変えずに走っている。。。

コーナー直前のブレーキがどうしても右ブレーキ(前輪)をかけてしまうクセがあり、レース中に何とか左ブレーキを使うように心掛けました。

2周回目のタイムは3分46秒、ほとんど同じペースです。まあこのペースでしばらく頑張ることにします。



しかし、オフロードを走るのはやっぱり爽快です!

常に走路の環境が変化するので、神経は張りつめていなければなりませんが、逆にその緊張感は、ロードバイクとは違う面白さがあると思います。

しかも今日は暑すぎず寒すぎず、天気も快晴で本当に気持ちの良い日です。

こんな日にレースで走ることができるのは本当にラッキー!

なんて悠長なことを考えていると。。。

事件は5周回目に発生。

例のダートから小山に突入する難所で、先を走る選手を横から無理に追い越そうとしたところ。。。

ライン取りを失敗して、泥のぬかるみがヒドイ場所の小山を無理して上ろうとしたら、前輪がぬかるみにハマり、見事にMTBごと前転してしまいました!

MTBごと前転


幸い、あごを軽く打っただけで、無事でした。

周囲からは「大丈夫ですか!?」と心配してもらいましたが、「大丈夫です!」とすぐにMTBを起こして再スタート。

しかし精神的なダメージが。。。

時間も20秒くらいロスしました。

レースが始まってからこんな派手に転倒している選手は見かけません。なんか恥ずかしい。。。

この先は、自分が何周目を走っているか、全くわからなくなってしまいました。

とにかく夢中で漕ぐしかありません。

4年前のもてぎエンデューロでは、周回時間をちゃんと事前に計算しておいて、それを目標に貯金を作っていく作戦を立てましたが、今回は、全くノープランで行き当たりばったりです。。

鋭角コーナーでは、何度か後輪がツルリと滑り、ヒヤヒヤもんです。

コーナーリングは、明らかにロードバイクよりも裕度が少なく、少しでも無理をするとツルッと転倒してしまいそうです。

それでも、何度も同じ場所を繰り返し走ると、学習効果がついて、少しづつですがコツを掴んできました。

グリップの限界も何となく感覚でわかってきました。

時刻は10時になり、出走して1時間が経過しました。

ソロ1時間の選手(おそらく5名くらい)が出走して、後ろから追い上げてきます。

2名くらいに追い越されてしまいました。

そして。。。

(後で確認したところ、18周回目だったのですが)

さらに後ろから2名の選手に追い越されたその瞬間。。。

再び派手に転倒!!

今度は、まったくのストレートの個所で、周回で抜かされた選手が右のコースに入って、ぬかるみのラインに入った途端、ツルッと滑って転倒してしまいました。

2度目の転倒

それなりにスピードも出ていたので、今度は右肘を強く打ってしまいました。

肘のプロテクターをしていたのですが、擦り傷が痛み、ヒリヒリとします。

そして、転倒の衝撃とともに、右脚のふくらはぎが攣ってしまいました。

1度目の転倒と同様、ぬかるみのある所をライン取りしたのが失敗でしたが、どちらも他の選手とのせめぎあいで、そのルートを走らざるを得ない状況になってしまい、転倒に至ったのは共通しています。

今日は出走者が少なかったから、ほとんど選手同士の干渉はなかったのですが、もっと大勢の選手がいたら、もっと厳しいことになっていたのだと思います。

他の選手が近くに走っている場合のルート取りは、大きな課題として残りました。

1時間30分経過しました。

そろそろ疲れてきましたが、不思議と息が上がるほど苦しくはありません。

というのも、2度の転倒で、もうあまり無理はよそうということで、チンタラ走っていたからです。

後で確認したところ、2度目の転倒後のラップは、ずっと4分を超えて明らかにペースダウンしていたことがわかります。

ペースダウンのついでに、スマホをポケットから取り出して、走りながら撮影してみたり(笑)

走行中に撮影


そういえば、ドリンクホルダーからの水分補給も、ロードバイクと違ってなかなか難しかったです。

そして。。。ついに2時間が経過して、最終ラップとなりました。

最終ラップだけは、なぜか気合を入れてフルスロットルで力走!

あとで結果を見たら、最終ラップ(31周目)は3分35秒と、今日の最速ラップでした。

チェッカーフラッグを通過

「お疲れさまでした~」

ゴールした選手とレース完走をねぎらい、大会事務局のある場所に戻ります。

ゴール後

表彰式が始まるまでの時間、着替えをしたり、傷口を洗ったり、バイクを片付けたりしていました。

隣のコースでは、モトクロスがガンガン走っていて、間近で見ると物凄い迫力です!

モトクロス

スゴイ迫力です!

レースの結果が張り出されました。

私の順位は。。。なななんと、2時間ソロのMTBクラス(6名)のなかでは。。。ビリ~!

2時間ソロ(MTBクラス)結果

あーやっぱ私はホントに遅かったです。。。
周回結果

トップで優勝した選手は、28周でした(私は22周)。ずいぶん差がついたものです。

こうして私の初オフロードエンデューロは終了しました。

それでも、オフロードエンデューロはとても楽しかったので、またエントリーして挑戦したいと思います。




表彰式

腕の擦り傷


Stravaの結果

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