天気の良い日には、鳥かごをバルコニーに出して日光浴をさせています。
今年は暖冬のせいか、1月中旬の時期でも昼間は屋外でもそれほど寒くありませんね。
そんなある日、パラちゃんの日光浴中に、なんと、野生のワカケさんがバルコニーにやってきました!
1. 野生のインコがやってきた
それは、天気の良い日の午後3時ごろの出来事だったそうです。妻が日光浴をさせるために鳥かごをバルコニーに出すと、いつものギャーギャーという神経質な鳴き声とは違う、非常に鳥らしい鳴き声で鳴き出したそうです。
ワカケホンセイインコの鳴き声は、「ウキー!」と非常にやかましいのです。
ワカケホンセイインコの鳴き声(神経逆撫で)
まさに神経を逆撫でるような、不快感に満ちた鳴き声!
ところが、バルコニーに出したときは、まったく違う抜けるような鳴き声でした。
ワカケホンセイインコの鳴き声(自然)
よく観察してみると、パラちゃんは鳴くことで、遠くにいる同種のワカケホンセイインコに何かを伝えているようでした。
しばらくして妻が様子を見に行くと、なにやらバルコニーの手すりに緑色の鳥の影が。。。
最初、ワカケホンセイインコが鳥かごから逃げ出したのかと思ったそうです。
しかし、よく見ると、鳥かごに入っているワカケホンセイインコのすぐ近くに、野生のワカケホンセイインコが、止まっているではないですか!!
バルコニーに野生のワカケが!
そのときの様子を撮影したものがこちらです。
カーテンをそーっと開けたら気付かれてしまい逃げてしまいましたが、確かに、ワカケホンセイインコに間違いなかったそうです!
お仲間が逃げてしまったあと、パラちゃんは突然、鳥かごのなかをせわしなく動き回って、必死に外に出たがっている様子がわかります。
一緒に飛んで行きたかったのだと思います。
パラちゃんは羽を怪我していてもう二度と野生に戻ることはできそうもない身体なのですが、本人はきっと野生に帰って大空を飛びたいのでしょう。
なかなか切ないです。。。
2. ワカケホンセイインコの集団行動について
野生のワカケホンセイインコの集団行動について検索してみたところ、東京工業大学の研究記事を見つけました。記事によると、
「昼間は花やつぼみ、果実や冬芽、樹皮などを求めて数羽程度の採食集団単位で行動し、日没30分ぐらい前になると50羽ぐらいの群を1単位として特定の4、5本の木に集まって集団ねぐらを形成する。このねぐら形成の意味については諸説あるが、よく分かっていない」
とあります。
東京工業大学のワカケホンセイインコは、数年前までキャンパス内の植樹(大岡山キャンパス南2号館近くの銀杏並木)に大量に住みついていたことが有名です。
今では伐採のせいか、集団で東大キャンパス(台東区の本郷)に引っ越してしまったそうです。
(「ワカケホンセイインコ御来鳥」より引用)
東工大から東大って、なんか偏差値の高い場所が好きなんでしょうか(笑)
同じ研究室のページに、「ワカケホンセイインコのねぐら集団」という記事もあったので引用します。
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集団ねぐらを形成する理由としては,捕食者からの防衛説のほかに,採食場の情報センター仮説がある。これは、いい採食地を知っている個体に、採食の下手な幼鳥や、前日にあまり採食できなかった個体がついて行く、というものである。この説では先導個体の存在が必要だが、その個体の有無や、飛立ちの集団行動を促す合図(鳴声など)の有無については、現在調査中である。
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ワカケホンセイインコは集団で活動している理由はいろいろ判明しているものの、その活動内容はまだ不明な点が多いようです。
特に、鳴き声がなにを意味するのかは、「ワカケホンセイインコの音声行動~特に飛立ち行動と関連して~」という記事にも書いてありますが、詳細は不明なようです。
「昼間は数羽の採食集団を形成して行動しているが,日没の直前になると数十羽単位の群れを形成してうるさく鳴き騒ぎながらねぐらに帰って来る」
バルコニーにやってきたワカケホンセイインコは、ねぐらに帰る途中で、鳥かごのインコの鳴き声に気が付いて立ち寄ったのでしょう。
ワカケホンセイインコは、仲間を大切にする習性があるのかもしれませんね。
インコは一般的に、集団行動を取ることができる社会性の高い鳥なのではないでしょうか。
前回の日記はこちらです。
【ワカケホンセイインコ育成日記】飛べなくなった野鳥のインコを飼うことに
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