マウンテンバイクで山に行くというので、行き先も気にせず気軽に参加したところ、三浦アルプス激走ツーリングの洗礼を受けることに。。。!
前半はマウンテンバイクを担いで上る苦行が続きどうなるかと思いましたが、終盤にはオフロードのダウンヒルを疾走できるワイルドさ満点のコースが待っていました!
トレイルで行ってもキツい三浦アルプスをまさかのマウンテンバイクで縦走。。。2月にしては暖かい気候(最高18.5℃)にも恵まれて逗子の大自然を満喫してきました。
1. 楽しい序盤戦
土曜日の午後1時に逗子駅前のマクドナルドで集合!私を含めてマウンテンバイカー5名(男3女2)が集結しました。どうやら私以外はみなさん知り合い同士のようです。
逗子駅前のマクドナルドからスタート
(これは後に知ることになるのですが)私以外の4名のみなさんは、この世で最も過酷なスポーツと言われている、あのアドベンチャーレース経験者の方々でした!
そんなことはつゆ知らず、私は今日はどんなキレイな景色が楽しめるツーリングなんだろうと無邪気にワクワクしていました(笑)
さっそく逗子を南下、三浦アルプス方面に向かっていよいよオフロード区間に入ります。
一息ついて出発!
しばらくは快適な幅の広い緩やかな区間が続きます。
シングルトラックに入りました。
おお、これはなかなか楽しいです!
今日は週末で天気も良いというのにハイカーや歩行者もほとんど見かけません。
ちなみに私のバイクは昨年エクステラに出るために買ったGiantのFathom1というハードトレイルMTB、タイヤ径は27.5インチです。ハンドルにアクションカムをセットしています。
しかし都心でこんなふうにマウンテンバイクで走れるところはほとんどゼロ。。逗子は本当に素晴らしいですね。
木の根が張り出している場所は、無理をせずにバイクを降りて進みます。
トラックの溝が狭すぎてバイクを押すしか進めないような場所もありますが、これはこれで楽しいですね。
狭いトラック溝
マウンテンバイクをこんなに思う存分練習できるチャンスは滅多にないので、ちょっとキツイ段差も思い切って突っ込んでみたところ、何とかクリア!
段差をクリア
マウンテンバイクを乗っていて楽しいと思うのは、以前はできなかったことが少しづつできるようになることです。
ガタガタのトラックの下りは、ベテランのライダーの方に直前に教えてもらったとおり、後輪が滑ったりバタついてもあまり気にせず、前輪のコントロールに集中してブレーキを不必要にかけずに突っ込むように心がけます。
昨年の台風の影響か、倒木を多く見かけますが、コースを塞ぐような倒木は有難いことに撤去されて整備されていました。
倒木
コース整備をしてくださっている関係者の方々には、改めて感謝です。
コースを進むと、上り坂も厳しくなり、バイクを降りて進むことが増えてきます。
途中の見晴らし台で一休み。
狭いシングルトラックは、ブッシュが茂った中を草木をかき分けて進みます。これもなかなか楽しいですね。
ブッシュの茂み
最後のラフな区間を抜けると、突然市街地に戻りました!
オフロード区間はひとまず終了となりました。
幸いなことに転倒はありませんでしたが、身体中跳ね返った泥だらけでドロドロ状態です!
3. 三浦アルプスの苦行
時刻は14:25、逗子駅を出発してから約1時間30分経過しました。
この先に控えるワイルド過ぎる三浦アルプスを何も知らない私は、沿道の満開の梅の花を見て癒されていました。
さて、国道から脇道に入って進みます。
様子がおかしいということで、違う道に引き返します。
再び突き当たってしまいました。このあたりの脇道は入り組んでいるようです。
コースルートに戻り、先を進むと、いきなりの激坂が出現!
果敢にチャレンジしましたが、さすがにこれは漕いで上ることはできませんでした。。。
激坂
激坂は森林のなかを延々と続きます。。。
よくやく見晴らし台に出ました、送電鉄塔の直下です。
今日は風が強いですが、青空が広がっていい天気ですね!
眼下には横須賀の港が望めます。
記念写真をパチリ
やがて、階段が出現、今度はみなさんバイクを肩に担いで上っています。
女性のライダーの方も、慣れたようにバイクを肩に担ぐのを見て、なんとなく、皆さんはアドベンチャーレースな方々だということに今更ながら気が付きました。。。
ちなみに私はバイクを肩に担いだことがないので、押し歩きです、というか、フレームにはボトルケージがついているので肩で担げません。
やがて、別の送電鉄塔の下に到着。
地理院の地図を確認すると、この辺りは2本の送電線が並行していますが、この送電鉄塔が地図のどこに位置するのか読み取るのは大変です。。。
地理院の地図
バイクで走るよりも押して歩く区間が増えてきました。。。徐々に体力が削ぎ落されてきたので、敢えて練習のために無理をすることもできなくなりました。
経験上、身体が疲れてくると、バランスも崩れて落車に繋がるので、気を付けなければいけません。
気を付けなればいけなかったのですが、倒木のなかを無理して突き抜けようとして、前輪がロック、ジャックナイフ状態で倒木のなかに頭から突っ込んでしまいました!
転倒の瞬間映像はこちらです。
スピードは出ていなかったので、バイクが宙を舞うことはありませんでしたが、そのぶん、額を突き出た倒木に強く打ってしまいました。
ヘルメットがあったので傷は負わずに済みましたが、頭を打ったときに首の筋肉あたりがゴキッ!と音がしたのがわかりました。
起き上がってみて首まわりや頭をチェックしましたが大丈夫、幸い何ともありませんでした。
いやはや。。。マウンテンバイクで転倒したのはこれで一体何度目でしょうか??
しかし、この近辺の倒木の状況は、道こそ塞がっていませんが、かなりヒドイです。
倒木
ここから先は倒木だらけ。。。
時折現れる平坦な区間も長続きせず、基本は急峻な上り、しかも足場が悪くて用心しないとシューズが滑ってしまいます。
上り坂の連続で息が上がってきました。もはやマウンテンバイクで来る道ではありません。。。
というか、ハイカーやトレイルランナーにもほとんど出くわすことはありませんでした。
ウーム、周囲の大自然は素晴らしいのですが、マウンテンバイクを山の上に担ぎ上げる作業になってしまいこれは苦行そのもの。。。
苦行が続く
周囲から削り取られたような狭い上り坂は容赦なく張り出している木の根が行く手を遮り、マウンテンバイクを担いで進む区間が多くなってきました。
5人で頑張っているので苦行も耐えられるるのですが、もし一人だったらさっさと下山していますね(笑)
しかし、上り坂は必ずいつかは終わるもの。
ようやく急坂を上り切った先には、横須賀全景を一望できるスポットが!
しかし、ここからまだまだ先は続きます。
というか、ここからが上りの正念場でした!
やがて、立ちはだかるように行く手を遮る岩場が出現!!
これはヤバいでしょ、というかどうやってマウンテンバイクを上に運ぶのか!?
驚くべきことに、先を行く男性陣は、マウンテンバイクを肩に担いで着実に這い上っていきます。これはスゴイ!!
岩場
私は。。。マウンテンバイクを担ぐことができず、岩場の途中で立ち往生、足場が悪すぎて滑落してしまいそうに。
そして。。。後ろを振り向いて私は絶句してしまいました。
なんと、後続の女性陣も、当たり前の事のように重いマウンテンバイクを肩に担いで岩場を上り始めているではないですか!!
その半端ない体力と精神力に脱帽しつつ、岩場の途中で動けなくなっている我が身が深刻な状況に。
と、そこに、先に岩場を上り切った方々が、救いの手を差し伸べてくれました!
これぞまさにアドベンチャーレースの助け合いの精神、本当に助かりました。
最大の山場を乗り越えたチーム(勝手に私も仲間のつもり)は、先を進みます。
再び出現した階段を上りきると、そこは見晴らし台でした!
見晴らし台からの眺望
この景色を見て、私は思い出しました。
ここって、確か、先月のトレランで来たところでは?
確かに、先月(2020年1月)のトレランで三浦アルプスを走ったとき、かなりキツイ上り坂を上ったときに来た同じ見晴らし台でした。
以前のトレラン時
間違いないですね、木の枝先の形まで同じです(笑)
そのときのブログ記事はこちらです。
【三浦アルプス南尾根トレイル】逗子駅起点のトレイルを満喫(逗子~乳頭山~二子山~仙元山~葉山)
そのときもかなりキツイ上りでした。それをまさかマウンテンバイクを担いで上ることになろうとは。。。
せっかくなのでマウンテンバイクを見晴らし風景に入れて撮影しました!
その後は、ルート通りにスムースに進みました。
二子山山系主要分岐図
そして。。。遂に到着しました、ダウンヒルのスタート地点に!!
ここからのルートはどこにも掲載されていない道です。
4. 爽快過ぎるダウンヒルコース
このダウンヒルは適度にオフロード感があって、途中でバイクを降りなければ通れない場所もなく、爽快そのもの!
ダウンヒルその1
このダウンヒルは約1kmほど続くのですが、前半は適度にワイルドな路面のストレート区間が続きます。
ダウンヒルその2
ダウンヒルその3
もちろん、ハイカーやトレイルランナーの邪魔にならないよう十分に気を付ける必要があります。この区間は誰ともすれ違うことはありませんでした。
私のようなマウンテンバイクの初心者にはちょうど良い難易度レベルでしたが、先導の方がいたのでノンストップで走れたのであって、これは一人だったら簡単には走れなかったと思います。
いやー楽しかった!
ダウンヒルを終えたあとは、皆で、心の底から笑顔で喜びを共感しました。
今日一日、マウンテンバイクでのオフロード疾走を満喫した満足感を胸に、スタート地点の逗子駅に帰りました。
(ちょうどダウンヒルを終えたところで、アクションカムとスマホのバッテリーが両方とも切れてしまったので、これ以降の写真や動画はありません)
気が付いたら、左手のグローブが血だらけになっていました。落車した際に指を怪我したらしく、気が付かない程度の軽い切り傷だったので問題ありませんでした。
逗子駅に着いたのが午後4時30分、夕方になり強風が吹き荒れて、おまけに小雨までパラついてきました(その後本降りの雨に)。
週末の天気予報は雨マークだったので、今日は想定外に天気にも恵まれて素晴らしいマウンテンバイクライドを楽しむことができました。
いやーやっぱマウンテンバイクは最高ですね!
マウンテンバイクに誘ってくれた友人、そして終始先導してガイドしてくださったベテランライダーの方にも心から感謝します。
また、一緒に走ったアドベンチャーレースな方々にも、仲間に混ぜていただいて感謝です。
そして、今回、改めて逗子の豊かな大自然の素晴らしさを実感しました。
都心では決して味わうことのできない自然との一体感、特にマウンテンバイクで疾走するときの緊張感や解放感は一度体験してしまうと病みつきですね(笑)。
昨年エクステラジャパンに出た時、制限時間ギリギリでヘロヘロになって完走した直後は、もう二度とマウンテンバイクなんて乗るものかと本気で思いましたが、マウンテンバイクを続けていて本当に良かったです。
また近いうちに三浦アルプスをマウンテンバイクで走りたいと思います。
5. 他人に迷惑をかけずに安全なMTBライドを
今日のMTBもハイカーとはほとんどすれ違うことはありませんが、たまーにすれ違うときは、MTBを止めて道を譲ることを心掛けています。
これは、東京のマウンテンバイク愛好家の人たちが数年前に策定した「MTB利用自主ルールブック」にも書いてあります。
「MTB利用自主ルールブック」とは、東京都が2014年11月に公表した「東京都自然公園利用ルール」の中に、MTBの利用禁止を示唆する表現が盛り込まれてしまい、MTB愛好者の有志が集まって話し合い、他人に迷惑をかけず東京都の自然公園を永続的に利用できるようにと、制作された小冊子です。
MTB利用自主ルールブック
(東京都マウンテンバイク利用推進連絡協議会より引用)
・登山道では歩行者優先
・歩行者とすれ違うときは自転車から降りて待機
・狭い場所での追い抜きは避け、一声かけて抜かせてもらう
と書いてあります。
ルールを守ってこれからも安全なMTBライドに徹したいと思います。
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