初めてのインコ、おまけに元野鳥で飛べなくなったワカケホンセイインコということで、手探りの飼育でしたが、特にトラブルもなく何とか無事に3か月が経過しました。
日中はバルコニーに出していますが、たびたび野生のお仲間ワカケが遊びにやってきてくれます。時には雀や鳩、ヒヨドリなんかも集まってきます。
カラスに突っつかれた頭の怪我もすっかり良くなりました。右の羽がやられているので飛ぶことはできないのですが、両脚とクチバシを器用に使ってあちこち動き回っています。
まだまだ人になつくような状態には程遠いのですが、日々元気に育ってくれればと思います。
1. 日中の環境
朝は7時くらいに鳥かごと一緒に外に出してあげます。夜はエサ箱を外しているので、エサ箱を戻してあげると、喜んで朝食?を始めます。
エサはこちらの中型インコ用のものです。良く食べてくれるので合っているのでしょうか。
天気の良い日や、誰かが見守ってあげられる日は、鳥かごの扉を開けて放鳥しています。
外の鳥たちと直接触れ合ってしまうと、ウィルスが感染してしまう恐れがあるので、ネットを張りました。
バルコニーにネット
ネットは、マルソル製の菜園商品防鳥ネット(1.8m x 9m、菱目30mm)というものです。軽くて丈夫で取り扱いやすい商品なのでおススメです。
放っておくと、自分でカゴの外に出て、カゴのてっぺんに上ったり、バルコニーのベンジャミンの樹木に乗り移ったりしています。
お世話を始めた当初は、鳥かごから逃げ出して、バルコニーを隅々まで歩き回りながら逃げ道を探していましたが、最近は、バルコニーに降りることはしなくなり、逃げ出そうという気もないようですね。
また、最近、近所の雑木林から枯れた枝を拾ってきてテラスに設置したところ、パラちゃんは気に入ってくれたようで、鳥かごから出てスルスルと高いところまで登っていきます。
本能的に高い場所が好みなのでしょうか。
枝木をセットしたので、鳥かごより枝木のほうが居心地が良いのかと想像していましたが、実際には、ほとんどの時間を鳥かごの中で過ごしています(鳥かごは開けてありますが)。
どうやら、鳥かごの中が一番安全だと意識しているのでしょうか。。。
毎朝、外に出してあげると、じきに「ピヨピヨ!」と大きな鳴き声を上げて、仲間に自分の存在を教えているようです。
2. 鳴き声
カラスに襲われていたところを保護したときに「ギャーギャー!」とうるさく鳴いていた鳴き方はすっかりなくなりました。バルコニーでは「ピヨピヨ!」と遠くまで聞こえる大きな声で鳴きますが、透き通った鳴き声なので、神経に触るようなことはありません。
「ピヨピヨ!」の鳴き声
始めは近所迷惑かとも思ったのですが、すぐそばにある樹に集まってくるムクドリたちが毎朝早くから騒音のようながなり立てて鳴いているのに比べれば、パラちゃんの鳴き声は大した騒音ではなさそうです。
室内にいるときに鳴き声をあげるのは滅多にないのですが、ごくたまに鳴きます。
外で鳴く「ピヨピヨ!」と大声ではなく、控えめに「ピヨッ」という感じです。
室内の「ピヨ!」の鳴き声
早く外に出してほしいときとか、エサ箱を入れてほしいときとか、なにか要求があるときに「ピヨッ」と鳴いて訴えているのでしょう。
3. 他の野鳥との交流
バルコニーには野鳥のワカケが良く遊びに来てくれます。家の近所には野生化したワカケホンセイインコがけっこうたくさんいるので、こうやってバルコニーに集まってくるのでしょう。
ワカケホンセイインコは仲間意識が強いのか、パラちゃんの鳴き声を聞いて、仲間がいると駆けつけてくるようです。
野生のワカケが遊びに来ると、鳥同士で会話を始めるのですが、これがとても興味深いのです。
単なる「ピヨピヨ」だけではなく、いろいろなバリエーションで鳴き声を変えるんですね。
少しウチにこもったように「グググッ」と鳴くこともあれば、「ピーヨピーヨ」と甘えたような声を出すこともあります。
野鳥のワカケが遊びにくる理由はハッキリとはわかりませんが、パラちゃんは毎日必死になって鳴き声で仲間に知らせているので、きっと一緒に遊びたいのでしょう。
何を話しているのか知る由もないのですが、何やら情報交換をしているのは間違いないと思います。
時には、野鳥のワカケがパラちゃんの鳥かごの中のエサを狙っていることがあります。
そのときは、パラちゃんは容赦なく「シッ!」と仲間を追い払ってしまいます。仲間にエサを分け与えるという感覚はどうやらなさそうですね。
上の写真や動画は、バルコニーに設置した監視カメラで録画したものです。
監視カメラ
スマホの画面で外の様子を確認したり、動画や写真を保存できるので、とても便利です。
野生のワカケホンセイインコはとても用心深いので、バルコニーのドアをそーっと空けようとしただけでパッと逃げてしまいます。
一度だけ、バルコニーでパラちゃんの面倒を見ていた時に、なぜか野生のワカケホンセイインコのほうから怖れることなく飛んできたことがあります。
残念ながらその時の映像は録画に失敗してないのですが、そのときは、バルコニーの物干しざおに止まって、人間が近寄っても全然逃げる気配もなく、手からエサやりができるのではと思う程でした。
しかし、手を伸ばして触れるくらいまで近寄ったところで、いきなり「バタバターッ!」と飛んで逃げてしまいました。
そのときの逃げ方が唐突だったので、少し離れておそるおそる眺めていた次女は、あまりにビックリしてその場で尻もちを突いてしまったほどです。
4. 水浴び
2~3日おきに、シャワーで水浴びをさせています。
シャワーで水浴び
水浴びは嫌いじゃないようで、シャワーを直接浴びせてもじっとして水浴びを喜んでいるようです。
インコは水浴びをすると、目が点のように小さくなるんですね。表情がガラっと変わります。
目が点
ずぶ濡れになったパラちゃんはガビガビ状態に(笑)。
以前はドライヤーで乾かしてあげていましたが、最近は自然乾燥に任せています。
5. 羽かじり
病院から引き取ったときには既に羽かじりが激しく、飛べないほうの羽はほとんどが傷ついてぶら下がっている状態でしたが、その状態は今でも変わりません。右羽は10本くらいは既に骨と一緒に取れてしまい、残りの羽も、折りたためずに外側に開いてしまっている状態です。
羽の付け根は常に出血しているようで、それでも羽かじりを止めません。
インコの羽が再生するとは考えにくいのですが、既に折れ曲がっている羽は薄黒く変色してしまっているので、いずれはひん曲がっている残りの羽も全てもげ落ちてしまうでしょう。
6. 人見知り
私のことは非常に怖がっていて、残念なことに3か月経ってもまったく懐く気配さえありません。少しでも近くに寄ろうとすると、ススッと止まり木の上を遠いほうに移動してしまい、さらに接近しようとすると、止まり木からさらに遠い鳥かごのネットにしがみついてしまいます。
パラちゃんに少しでも気に入ってもらおうと、毎朝のエサ箱のセットのときは、大袈裟に「はいエサだよ!」とか声を掛けているのですが、全く効果はありません。。。
やはり、最初に保護したときに、意識が戻ったときに私が両手で取り押さえていたり、鳥かごに入れるのにグローブで捕まえたりしたので、怖い人間という意識が刷り込まれてしまっているようです。
不思議なことに、家族のほかのメンバー(妻、長女、次女)にはあまり恐怖を感じないようで、近くに寄っても大丈夫です。
特に、次女は、パラちゃんの目の間で激しくダンスしたり、大声をあげて騒いでも一向にお構いなしで、不思議そうな表情で見つめていたり、興味なさそうにソッポを向いてしまったりです。
7.夜の環境
外が暗くなったら鳥かごを家の中に入れています。家のなかでも鳥かごの扉は開けておいても、カゴの上に乗ることはあっても、自分からどこかに逃げ出そうとはしません。
きっと、飛べなくなった自分をよく認識していて、鳥かごの中の世界が一番安全だと考えているのでしょう。
試しに、小さな鳥のぬいぐるみを置いてみたのですが、全く遊ぶ気配もなく、どんな玩具を与えても、怖がるだけで、全く興味を示しません。
インコはモノマネが得意ということで、いろいろ話しかけますが、全く反応がなく、言葉を覚えることもないです。
有名なワカケホンセイインコの「ワカケダンス」を、いつの日か見たいと思いますが、パラちゃんはメスなので、そもそも踊らないのかもしれませんね。
夜9時くらいには、眠そうな素振りをして、時には「ブーブー」と唸るので、エサ箱を外して、真っ暗で静かな環境の暗室に移します。家が全館空調なので、部屋の温度は寒くも暑くもありません。
たまにそーっと様子を見に行くと、止まり木にじっとしていることが多いです。目は必ず閉じているわけでもありません、というかほとんど開いているようです。
鳥かごに近づいてみても、昼間と違って警戒して逃げることもなく、じーっと動きません。
パラちゃんの顔に接近してみると、口を開けて囁くように「カッカッ」と軽く威嚇してきます。
インコってどのように睡眠を取っているのでしょうか。。。
8. パラちゃんと家族
パラちゃんが家にやってきて、子供たちも大喜び、我が家のアイドル的存在になりました。我が家ではもう立派な家族の一員です(パラちゃん自身がどう思っているかは知る由もないですが。。。)
私も、インコのお世話をしながら、パラちゃんの仕草に癒される毎日です。。。
娘たちは、パラちゃんの気を惹くのに一生懸命、いつの日かパラちゃんを手に載せて撫でてみたいという気持ちで。。。
ワカケホンセイインコは20~30年の長い寿命ということなので、これからもゆっくりと時間をかけながら、パラちゃんが安心して生活できる環境を整えていきたいと思います。
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