発生したのは、ロングツーリングで都民の森に行ったときの帰り、標高1000mからのダウンヒルの真っ最中に、猛烈なガラガラという異音が後輪より発生、それはもう生きた心地がしませんでした。。。
異音の発生源は後輪のエアロホイール近辺のチェーン音でした。
ダウンヒルで漕ぐのを止めると、後輪のハブが空回りせずチェーンがダラリと垂れ下がってしまうような症状でした。
最初はチェーンのトラブルかと思いましたが、近所のトライアスロンショップに確認してもらったところ、後輪ハブのフリーボディ内部のスペーサーが損傷していたことが判明、パーツ交換で無事に修理することができました。
1. ペダルが空回りしない!
実は、最近ロードバイクで、どうも後輪とチェーンの噛み合わせがスムースではないなと感じていました。
本格的に不具合が発生したのは、近所のトライアスロンショップの店長と一緒にロングツーリングで都民の森に行ったときの帰りでした。
都民の森へのツーリングは以前ブログに書きました。
[都民の森は上り甲斐のあるヒルクライム!] 都心から往復150kmのロングライド
バイクは、標高1,000mの往路のヒルクライムのときは問題ありませんでした。
ところが、帰りのダウンヒルを始めて、ある程度スピードが出たところで漕ぐ脚を止めた途端、後輪より猛烈なガラガラという異音が発生!
なんだかチェーンがダラリと垂れ下がっているような感覚です。
どうやら、後輪がうまく空回りしないため、余ったチェーンがロードバイク本体と干渉して発生している音のようでした。
突然チェーンがメカに絡まったりしたものなら、猛烈な勢いでダウンヒルを吹き飛ばされてしまい、そうなったら大怪我では済みません。。。
今から思い返すと、すぐに自転車を降りて不具合を確認すべきでしたが、店長はダウンヒルを真っ先にすっ飛んでしまったし、一緒に来たツーリング仲間たちも後からどんどん猛スピードで先に行ってしまうと思うと、待たせてしまうのも申し訳ないと思い、そのままだましだましダウンヒルを走ることに。。。
漕ぐのを止めるとガラガラと盛大な騒音が発生して生きた心地がしません。
仕方なく、スピードを緩めて、ダウンヒルを脚を休めずに漕ぎ続けました。漕ぎ続けている分には、症状も収まるので、なるべくチェーンが垂れ下がらないようにしました。
ダウンヒル区間が終わり、平地をガチで漕いで、必死の思いで先頭を行く店長に追い付きました。
「店長!バイクの調子がおかしいです!」
走りながら叫んで異変を伝えましたが、なぜか平地では漕ぐ脚を止めても異音がたまにしか発生しないので、店長に症状を上手く伝えられません。。。
結局、この日はそのまま自走で帰り、後日、トライアスロンショップにバイクを持ち込んで不具合を確認してもらうことにしました。
数日後、店長から連絡が入りました。
「故障の個所がわかりました。フリーボディ内部のパーツです!」
2. フリーボディとは
フリーボディとはリアハブとカセットスプロケットの間にある一方通行の機構のことを指します。フリーハブはペダルをこぐのをやめてもホイールが回り続けます。これにより、自転車は一般のユーザーが使いやすい乗り物になりました。タイヤだけが回転するのはこのフリー機構があるからです。
タイヤが回転する時に発する"カチカチ"という音は内部にある逆回転防止のツメが発する音です。
カセットフリーハブのフリー部分を「フリーボディー」、ハブを「カセットハブ」と呼ぶことが多いようです。
今回のトラブルが発生したのは、ファストフォワード製のディープリムエアロホイールに付属しているDT Swiss製240Sというハブでした(OEMなので完成品にはFFWDというブランド名しか表示されていませんが)。
DT Swiss製240S
リアハブ単体だけで50,000円くらいするパーツです。
スプロケットとフリーボディを分解すると下の写真のようになります。
フリーボディを外すために、黒い筒状のなかに直径15mmほどの丸い金属製のスペーサーが1個入っています(上の写真の3)。
金属製のスペーサ
今回の不具合は、この金属製のスペーサーが損傷したのが原因でした。
店長からは、
「今回の症状はよくある事で、フリーボディー内部の消耗品のパーツ(500円くらい)を交換すると直るそうです。」
「今回はフリーのグリスアップもやった方がいいのでグリスアップ2500円+部品代で、
合計3千円ほどです!」
と連絡がきました。
DTSwissのハブ交換&ホイール装着まで覚悟していたので、3千円で治せるなら御の字とばかり、早速修理をお願いする返事を送りました。
数日経って、店長から連絡が来ました。
「消耗品のパーツが固着して外す事が出来ません。。壊れるかもしれないのですが、強い衝撃を与えてみてもいいですか?」
どうやらスペーサーが固着してなかなか外れないということで、ハブがダメになることも覚悟していたので、壊れても構いませんと返事を送りました。
すると。。。
「直りました!!叩きまくって部品外したのですが、回転も悪くならず、バッチリ直りました!」
と嬉しい知らせが!!
早速ホイールを引き取りにショップを訪ねたのですが、そのときに見せてもらったのが以下のパーツです。
フリーボディ内部
損傷していた金属製のスペーサ
さすが店長、素晴らしい手腕で感謝です!!
どうやら異音の再現性が低かったのは、ホイールをフレームに装着して両端からネジで圧迫させると初めて異音が発生するのが原因とのことでした。
このパーツは消耗品らしく、年1回は交換したほうが良いですよということで、予備のスペーサー(DT Swiss YHU03800)も購入しました。
予備のパーツ
フリーハブの分解と手入れについては、ちばサイクルのサイトに詳しく説明されています。
3. 不具合の原因
では、なせ金属製のパーツが損傷し、フリーボディ内部に固着してしまったのでしょうか?実は、今回不具合を起こしたハブが装着されているホイールは、個人輸入でWiggleから購入したものを、自分でスプロケットを装着して組み込んだものでした。
その時のブログはこちらです。
サーベロS2にディープリムのエアロホイール(FFWD F6R)を付けました
ブログにもしっかりと「FFWD F6Rは専用スペーサが付属しており、10スピードのスプロケットを装着する場合はスペーサーが必要となります」とありますね。
スプロケットを装着
スプロケット装着の際、11スピード用のホイールに、10スピードのスプロケットを装着したのですが、本来であればスペーサーを2枚挿入するところを、1枚しか挿入していなかったため、ホイール全体にガタが発生し、その影響でフリーボディ内部のパーツに不具合が発生してしまったのでした。
スプロケット装着の際の、スペーサーについては、週末サイクリング部のサイトに詳しく説明があります。
週末サイクリング部のサイトより引用
10速用スプロケットの場合は、上の中央の図のように、2枚のスペーサーが必要なのですが、私は1枚しか入れずに組み込んでしまっていたのです。
つまり、問題の根源は私自身の組み上げミスでした!!!
ホイールを買ったのはもう5年も前。以来、このホイールでトライアスロン大会やロードバイクの大会など何度となく出場しただけではなく、最近は普段の街乗りでも使っていたので、累積では5,000kmくらいは乗っていたと思います。
5,000kmも走っている間、ガタついているにも関わらず、疑問も持たずにそのまま走り続けた己の鈍感さにも呆れます。。。
ショップ店長のおかげで、ダメになったと思ったディープリムのエアロホイールに再び乗れるようになってとても嬉しいです。
店長本当にありがとうございました!!
余談ですが、最近3本ローラーを購入して練習を始めました。
もちろん、この修理したディープリムのエアロホイールを装着して!
コメント