2020年4月下旬生まれ、生後1か月あまりの幼鳥です。
我が家にお迎えするインコは2羽目ですが、セキセイインコ、それも幼鳥は初めて。
セキセイインコの寿命は約7~12年ということで、長い付き合いになりますが、お迎えしたインコ(名前は「スイちゃん」)が幸せに暮らせるように、家族一丸でしっかりとお世話をしようと思います。
出会いはペットショップでしたが、スイちゃんを我が家に迎い入れることになった経緯を、お迎えするインコの探し方とあわせて以下にまとめてみました。
1. 2羽目のインコをお迎え
我が家では、カラスに襲われていた野生のワカケホンセイインコを助けたのがきっかけで、ワカケホンセイインコ(名前はパラちゃん)をお世話しています。
春頃からは、コロナの影響で学校に通えずに自宅にいる時間が増えた小学生の次女が、いつの間にか「パラちゃん」のお世話を熱心にするようになりました。
次女は、鳥かごを毎日欠かさずキレイに洗ったり、朝夕の鳥かごの出し入れから、シャワーをしてあげたり、朝から晩までお世話で大忙しです。
やがて、インコの魅力にすっかりハマった次女が、
「どうしてももう1羽を雛からお世話したい!」
と言い出したのです。
パラちゃんのお世話だけでも大変なのに、もう1羽、しかも雛から飼うというのはさすがにムリでは。。。と思ったのですが、次女の熱意もあって家族で話し合うことになりました。
次女のお世話に対する覚悟は固く、パラちゃんに加えてもう1羽をしっかり面倒見れるということで、では、今度の週末に小型インコの雛を一緒に見に行きましょうということになりました。
2. インコの里親募集
インコをお迎えするにあたって、どこでインコを探すか?というのは大きなテーマです。どんな種類のインコをお迎えするか、ということより大切だと思います。
里親を探しているインコをお迎えするのか、ペットショップや販売業者などから購入するのか、はたまたSNSなどで引き取り手を探しているインコを見つけるのか。。。
巷にあふれる「インコの飼い方」関連の書籍には、この手の話はほとんど載っていないので参考になりません。
インコ流通の状況は大きく変化するし、書籍化するとなるといろいろと事情があると思いますが、インコを飼うためには避けて通れない話題だと思います。
個人的には、犬や猫を飼うのであれば、迷うことなくペットショップよりも保健所などを訪ね、殺処分されてしまうような個体を救うことをまず考えますが、インコとなると、事情が変わってきます。
というのも、ネットで調べた限りでは、行政で殺処分されてしまうようなインコという情報はほとんど見つけられませんでした。
想像するに、引き取り手のない鳥は、殺処分という手間をかけるより、業者が買い叩いて安値販売するか、(違法であっても)野生に放鳥してしまうのではないでしょうか。。。
調べたところ、インコの引き取りには以下のような組織や団体があることがわかりました。
2.1 認定NPO法人TSUBASA
認定NPO法人TSUBASAは、毎月土曜もしくは日曜日に月に一回、MTB(里親会)を開催しています。おそらく関東近郊では、最もメジャーなインコの里親探しの団体ではないでしょうか。
里親さんたちを待っている鳥たち(TSUBASAのHPより引用)
ホームページにも里親を待つインコの情報がたくさん掲載されています。
以下にホームページに書かれている基本理念を引用します。
「人・鳥・社会の幸せのために」
「幸せ」とは、それぞれで価値観が異なります。
わたしたちが目指す「幸せ」とは何かを、鳥さんを中心において考えた時、この三者にたどり着きました。
TSUBASAは、やむを得ない事情で一緒に暮らし続けることができなくなったインコ・オウム・フィンチを引き取り、新しい家族を探す活動を行っています。
しかし、私たちの一番の願いは、飼い主さんと鳥さんが、終生、手放されることなく幸せに暮らし続けてくれることです。
「人」「鳥」「社会」このどれか一つが欠けても、私たちの活動は成り立ちません。
愛鳥家の皆さまに向けて発信したことが、その方と暮らす鳥さんのためになることを願っています。
社会のための啓発活動が、新しい愛鳥家さんを作るきっかけになれば嬉しいです。
(引用おわり)
TSUBASAの理念には共感する点が多く、素晴らしいNPOだと思いました。
本拠地である埼玉県新座市で一般開放も行っており、定期的なMTB(里親会)に参加して手続きを行えば里親になることができます。
2.2 ジモティー
ジモティーとは、地域情報を掲載できる掲示板サイト(アプリ)です。ジモティーを利用すると、自宅で不用品となったモノの売買や無料での譲り渡し/譲り受けができます。
ジモティーには里親カテゴリーがあって、やむを得ず手放すことになったペットの命を「救って欲しい方」と「救いたい方」を繋ぐ場になれればと考え運営しています(生体売買は禁止)。
ジモティーのインコ里親募集投稿
調べてみると、数は少ないのですが、里親を探しているインコが見つかりました。
しかし、都内近郊のインコはほとんどが受付終了で、受付中のものは、関西や九州など地方での引き取りが中心でした。
2.3 ペットのおうち
ペットのおうちというサイトでも、鳥の里親を募集しています。ジモティーと同様、全国版なので、募集対象地域が細かく分かれています。
ペットのおうちのインコ里親募集投稿
インコで検索してみると、たくさんのインコが見つかりましたが、やはり、都心近郊の募集中のものは少なく、地方での引き取りが中心となっていました。
犬や猫は、譲渡会のようなイベントを開催されているようでしたが、インコの譲渡会があるかどうかは
2.4 小鳥レスキュー会
NPO法人小鳥レスキュー会は、コンパニオンバード(飼育を目的とした鳥類)と日常生活をともにする人たちとコンパニオンバードの生活環境の向上と安定、保護と保証を図るために相互の助け合いにより自発的に運営、組織されている特定非営利法人です。
小鳥レスキュー会のインコ里親募集投稿
インコで検索してみると、たくさんのインコが見つかりましたが、やはり、都心近郊の募集中のものは少なく、地方での引き取りが前提となっていました。
小鳥レスキュー会は、2017年1月より、埼玉県警察署に拾得物として届けられた鳥類の保護管理を委託されているとのことで、地元警察署と連携した迷子鳥の保護活動を行っているのは素晴らしいことだと思います。
小鳥レスキュー会の本拠地は、埼玉県戸田市です。
3. 里親募集のメリット・デメリット
インコの里親募集は、上記のようにいくつかの団体や組織が活動していることがわかりました。全国版で展開しているジモティーとペットのおうちでは、都心部でのインコの募集というのはなかなか人気がある反面、地方では多くのインコが里親を探しているという状況のようでした。
TSUBASAと小鳥レスキュー会は、どちらも本拠地が埼玉県で、地元に密着した保護活動や譲渡活動を行っているのが特徴で、埼玉県近郊に住んでいる方であれば、とても便利な一方、都心でも南に住んでいる場合は、ちょっと遠いので大変ですね。
いずれにせよ、インコは犬や猫のような深刻な殺処分問題、つまり、里親が見つからないと保護されてから短期間のうちに殺処分されてしまうという問題は比較的少ないのではないかと思います。
とはいうものの、里親を待っているインコたちがこれだけたくさんいるにも関わらず、ペットショップや小鳥販売の専門店でインコを購入するというのは、どうしても抵抗がありました。
ちなみに、「なつく鳥をペットに。。」という記事には、「ほとんどの人がペットショップで購入します」とあります。以下引用します。
鳥を購入する際、ほとんどの人がペットショップで購入します。ですが、ペットショップによっては鳥を扱っていなかったり、犬猫がメインで鳥にあまり力を入れていなかったりするお店もあります。購入する前に、鳥をメインで扱っているペットショップを探しましょう。
ペットショップは、販売する前にペットの健康状態を確認するのが一般的ですが、鳥に詳しくないお店や悪質なお店では、健康状態が悪いものを販売することもあります。ですので、購入する前に鳥に詳しい友人や知人とペットショップを訪れて鳥の健康状態を確認してもらうといいでしょう。ペットショップの店員さんに直接、鳥のことを質問して健康状態を確認するのもいいと思います。鳥に詳しいお店ならば、健康状態だけでなく飼い方についてもいろいろアドバイスしてくれると思います。
(引用おわり)
やはりインコ(鳥)を飼う場合、ほとんどのケースがペットショップで買うのでしょうか。。。
一方、我が家は、TSUBASAのメンバー登録をして、MTB(里親会)に参加しようと当初は考えていたのですが、コロナの影響でTSUBASAの一般開放は中止、MTBの開催も当面未定ということで、TSUBASAを通しての里親は諦めざるを得ませんでした。
また、里親募集のインコのほとんどは成鳥で、雛からお世話をしたいという娘の望みに叶う個体はなかなか出会えませんでした。
里親募集のメリットは何でしょうか?
私は、それは、TSUBASAの理念にもある「人・鳥・社会の幸せのために」 に尽きると思います。
人間が一方的に求めた鳥をお世話するのではなく、人・鳥・社会それぞれの役に立つための飼い鳥だと思うのです。
一方、里親募集のデメリットは、お迎えを希望する鳥(種類、年齢など)に出会うチャンスは限られている、という点だと思います。
ペットショップで入手できるインコの雛は、生後3週〜4週間くらいが多いと思います。 この時期の雛から育てると、飼い主にべったりの手乗りインコにすることができます。
生後3週〜4週間くらいのインコの雛を住んでいる地域で見つけるのは、なかなか里親募集では厳しいでしょう。
結局、いろいろ調査した結果、我が家の場合は、まずはペットショップを何件か訪問してみようということに落ち着きました。
4. ペットショップでの購入
家の近くにあるペットショップや専門店でインコを取り扱っているところをネットで探して、週末の土曜日に、ユニディ ラゾーナ川崎店、ペットプラザ川崎小向店、そして猶井小鳥店をそれぞれ訪問しました。4.1 ユニディ ラゾーナ川崎店
JR川崎駅西口の一大商業施設「ラゾーナ川崎」に入っているホームセンター「ユニディ」です。小型インコや雛鳥はとても少なく、店員さんに話を伺うと、コロナの影響で市場流通が減っているとのことでした。
コザクラインコを出して手に乗せてもらいました。とっても可愛いですが、値札は23,000円。高いのか安いのかわかりませんが、完全予算オーバーです(笑)
中型インコはさらに高額で、驚きました。
4.2 ペットプラザ川崎小向店
ペットプラザ川崎小向店は、ホームセンターコーナン川崎小向店内の3階に入っているテナントです。ラゾーナ川崎に向かう途中で偶然に見つけました。
ペットプラザ川崎小向店
店に入ると、ちょうどキンカチョウの雛にエサやりをしている最中でした。
雛鳥にエサやり
雛鳥はとても可愛いですが、ちゃんと面倒を見て飼うにはそれなりの知識が必要そうです。。
店内にはほかにセキセイインコが3羽いて、そのうち1羽は4月下旬に生まれた幼鳥でした。我々の姿を見ると羽根をバタバタさせて大喜び!
次女の視線もこのセキセイインコに釘付けに!
店員さんも、「この子はとても遊びたがり屋で、人にもなつきます」とのこと。
レインボーセキセイインコ(イエローフェイスのオパーリン)という鳥種だそうです。
顔が黄色で羽はキレイな水色でとても可愛いのですが、希望の雛鳥ではないので、即購入!というわけにはいきません。
とりあえず店を後にして、3軒目に向かいます。
4.3 猶井小鳥店
猶井(なおい)小鳥店は、世田谷区用賀にある小鳥や熱帯魚の専門店です。
猶井小鳥店(店のHPより引用)
創業は昭和25年ということなので、70年もの歴史のある店ですね。「第1回世田谷キラリ輝く個店グランプリ」でも準グランプリに輝いた名店です。
店内には、かなりの数の小型インコや雛がぎっしり!
雛は全部で3羽。店員さんによると、雛は生まれたばかりが入荷したそうで、まだ売りに出していないそうです。
いろいろなインコがいて、悩みます。。。
とりあえず店を後にしました。
こうして3つの店でいろいろなインコを見ることができました。
娘ともよく話し合った結果、雛から育てるのは鳥を育てた経験がないとちょっと大変そうで、ウチのようにまだインコを飼って間もないのではちょっと自信がないとのこと。
もし不慣れなせいで雛を死なせてしまったら大変です。
そこで、小型インコでも生まれてまだ日の浅い幼鳥にしようということで、先ほど訪ねたペットプラザ川崎小向店に電話をして、見せてもらった4月下旬生まれのセキセイインコがまだ残っているか聞いてみました。
幸いなことに、まだ売れておらず、もし今日中であれば、取り置きしてくれるということで、ペットプラザ川崎小向店に再び行くことに!
店には夕方に到着。売り場に入ると、取り置きしてもらっていたセキセイインコが大喜び!
次女も妻も私も、このセキセイインコにはなんだか運命的な出会いのようなものを感じました。
こうして、このセキセイインコをお迎えすることに決まったのでした。
5. 出会いは縁
次女の強い希望でお迎えすることになったセキセイインコ、結局はペットショップでの購入となりましたが、やはり、インコとの出会いは何かの縁がきっかけだと思いました。偶然通りかかったペットプラザ川崎小向店で出会ったセキセイインコの幼鳥、それも、一度は店を後にして、他に売れてしまえばそれまでだったのに、たまたま売れ残っていたのも何かの縁ですね。。
セキセイインコのスイちゃん
スイちゃんくらいのセキセイインコであれば、雛鳥と違って里親募集でも根気よく探せば見つけることができたかもしれません。
しかし、ペットショップで出会ってしまった以上、もはや、家に帰って改めて里親募集を探すということは考えられませんでした。
このご縁を大切にして、我が家へやってきてくれたインコの縁に感謝して、家族の一員として迎え入れるという気持ちで、これから付き合っていきたいと思います。
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