映画『ヒューゴの不思議な発明』は、上質で家族で観れて、尚且つ子供だましではない大人も楽しめる味わい深い名作です。
あらすじ:1930年代、雪のパリ。モンパルナス駅の時計台に隠れて暮らす孤児ヒューゴ・カブレは、亡き父親が遺した壊れた機械人形とその修復の手がかりとなる手帳を心の支えとしていた少年だった。彼は駅の構内を縦横無尽に行き来して、大時計のねじを巻き、時にはカフェからパンや牛乳を失敬し、駅の中の人間模様を観察する毎日を送っていた。。。
監督:マーティン・スコセッシ
出演:クロエ・グレース・モレッツ、エイサ・バターフィールド、ベン・キングズレー
さすが名監督マーティン・スコセッシの作品だけあって、見応え十分、主人公だけでなく、脇役の鉄道公安官などの登場人物の描写も丁寧です。
クロエ・グレース・モレッツ(当時14歳)も、この時期が一番輝いています(その後の何本かの主演作、特に『キャリー』は残念な限りでしたが)。
予備知識ゼロで観ましたが、こんな傑作は滅多にない名作だと思います。子供も楽しめるファンタジー映画としては、これまでに観た映画のベスト10に入るほど気に入りました。
個人的にファンタジー映画は好きなジャンルなんです。
『シザー・ハンズ』『フィッシャー・キング』『ビッグ・フィッシュ』『チャーリーとチョコレート工場』『パンズ・ラビリンス』『ハリー・ポッターシリーズ』などなど。。。
脇役の鉄道公安官(イギリスの俳優サシャ・バロン・コーエンが好演)の存在感が素晴らしく、彼の偏屈過ぎる仕事ぶりは、笑いだけでなく、暖かな人間味を持った側面に、素直に感動させられてしまいます。
ハリウッド映画の大衆化が進んで、商業主義が蔓延るなか、このような上質で家族で観れて、尚且つ子供だましではない大人も楽しめる味わい深い名作はなかなかありません。
この作品は3D版もあります(3D映画が流行ったころの封切なので)。私は以前WOWOWで放映された3D版(サイドバイサイドですが)を録画していたので、それを観たところ、機械仕掛けの時計の立体感と、時計塔から俯瞰する駅のコンコースの距離感などが見事に再現れており、3D映画のお手本のようでした。
『ヒューゴの不思議な発明』は、私が2020年に観た100本の映画のベスト10のひとつです。
(2021年5月12日 追記)
Amazonでブルーレイ3D版の3枚組(定価5,985円)が、2,000円のセール中だったので、購入してしまいました。いずれ3D版は入手困難になるかもしれないので。
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