今日は前回のフルマラソンDNFのリベンジで走ってきました。
結果は。。。リベンジのはずが、まさかの悪夢の再現で30kmリタイアに終わりました。
ハーフをギリギリサブフォーペースで通過して、25km地点で失速、30kmでリタイアという前回と全く同じパターン。
2回連続でリタイアに終わってしまい、残念無念ですが、今の自分の実力(フル完走さえできない)がハッキリとわかったので、今はむしろスッキリとした気分です。
以下、反省を含めて撃沈記です。
参加したのは、2021年4月18日(日)に開催された、第7回 大田区多摩川新緑マラソンという大会です。
首都圏最大のマラソンイベント会社のアースランクラブが企画の大会です。
フルマラソンのコースは、多摩川沿いの六郷土手にある区民広場をスタートして、河川敷のフラットなコースを14周回(1周3014m x 14周 = 42.195km)します。
コースマップ
先月(2021年3月)に12年ぶりに出場したフルマラソン(第2回 東京・葛飾ウルトラマラソン&フル )で、自己ベストを狙ったものの、まさかの途中リタイアに終わったので、今回はそのリベンジでした。
先月のフルマラソン撃沈記はこちらです。
[フルマラソン撃沈記] 25km過ぎで突然の異変、12年ぶりのフル出走でまさかの途中リタイア
私のこれまでのフルマラソン記録は以下のとおりです。
1回目:第3回湘南国際マラソン(2008年11月16日) 4時間12分29秒
2回目:第29回つくばマラソン(2009年11月22日) 3時間56分06秒
3回目:第2回 東京・葛飾ウルトラマラソン&フル (2021年3月27日) DNF
今日がフルマラソン4回目となります。
前回のDNFでは、サブフォーのペースランナー集団に付いて行って快調だったところ、25km地点で突然、両脚が全く動かなくなってしまいました。
最後はキロ15分までペースが落ちてしまい、30km地点でDNF。
大腿筋膜張筋をはじめ、膝、腰、ハムストリング、足底筋、腸脛靭帯に至るまで、あらゆる箇所がやられました。
新調したシューズがまずかったのか、それとも別の原因か?
実は、今でも原因が良くわかっていません。
そこで、今回は、前回とは全く違う準備をすることにしました。
まず、レース前1週間は、ジョギングだけでなく、すべてのトレーニングを中止しました。
レース直前のコンディションは、CTL29.7、ATL20、TSB20と、かつてないほど緩い値になりました。
CTL ATL TSBの値
また、ストレッチやウォーキングなども止めて、日常生活でも身体を動かさずに無駄な体力を使わないように徹底しました。
そして、シューズは、前回の新調したものではなく、いつも練習で履いている、7年前から履いている穴開きボロボロのシューズ(asics ロードジョグ 7 TJG132 9390)を履くことにしました。
asics ロードジョグ 7 TJG132 9390
一番怪しいのがレース直前に履きなれないシューズを選んだことだったので、履きなれたシューズならばタイムもそれなりに出せるだろうと。。。
そして、レースの進め方は、前回の
「30kmまでは一切頑張らない」
「30kmまでは、ただの「移動」。何も考えず、寝るようにして走る」
「30kmまではキロ5分40秒のイーブンペースで貯金ゼロで進み、30km以降に余力があればネガティブスプリット狙い、あわよくば自己ベストの更新を狙う」
という方針を完全否定して、
「ハーフ(21.1km)まではできるだけ飛ばして貯金を作る」
「30kmまではとにかく走り続ける、どんなことがあっても止まらない、歩かない」
「30km以降は、ペースダウンしてしまったらサブフォーを諦めても、完走だけは諦めない」
という戦略で行くことにしました。
果たしてどうなることやら。。。
2. レース当日
4.1. 事前準備
ほとんどの準備品は前回と同じです。
今回は塩タブレットとアミノバイタルを倍増して、万全の補給体制を整えました(と大袈裟)。
また、感染症防止対策で、走っている最中もできるだけマスクを着用してくださいということだったので、息のしやすい3Dマスクフレームを用意しました。
3Dマスクフレーム
当日の天気は晴れ予報、最高気温予報は22度と高めなので、前回忘れてしまった日焼け止めクリームを準備しました。
4.2 レース当日の朝
フルマラソンのスタートは午前9時。当日は朝6時45分に起床して、ガッツリとエネルギーを補給しました。
朝食
会場までは、自宅から車で30分と近場なので、会場への移動にも無駄な体力を使わずに済みました(果たして意味があるかは不明)。
4.3 レース
天気は快晴、しかし南西の風が強く、予報では昼になるとさらに強風になるとのことで、やや心配です。
前日は土砂降りの大雨だったので、グラウンドのぬかるみが心配でしたが、まずまずのコンディション。
フルマラソンのエントリー数は男子124人、女子9人。
3密防止のため更衣室テントはありませんでしたが、会場には密を避けるためのレイアウトや工夫がなされて感染症予防対策は非常にしっかりとしており、大会関係者の方々には頭が下がります。
スタート時間の9:00が近づいてきたので、整列します。
ちなみに私の恰好はこんな感じ、ちょっとコワい(笑)
スタート直前はいつもは緊張するのですが、先月走ったばかりということもあり、心に余裕(と根拠のない自信)がありました、この時は。。。
密を避けるために斉スタートではなく、ショットガン・スタートという順次スタート方式(各ランナーの計測チップが反応した時間がそれぞれのスタート時間)に変更されて、感染予防対策は徹底されていました。
スタートの瞬間
いよいよスタートしました!
久し振りに身体を動かすこともあり、なんか楽しい感じです。
序盤は抑え気味のペースで。。。と思いましたが、周囲のハイペースに流されてキロ4分台で走っています。
水溜りの場所はコース幅が狭くなるので、後ろから速いランナーが追い越してくると、かなりの接近となるので接触しないように気を付けます。。。
なんかいきなりハイペースでも好調だと思ったのですが、よく考えたら往路は追い風だったんですね。
早くもトップ集団は折り返し地点を過ぎて反対レーンを走ってきました。速い!!
折り返し地点は多摩川大橋の手前です。
折り返し地点を過ぎると、河川敷の河原沿いを走ります。
このあたりは水溜りがあちこちにあるので、ステップに気を付けながら進みます。
釣りをしている人もいますね、今日は本当に良い天気です!
が、このあたりは結構な向かい風ですね。河川敷なので風はとても強いです。ペースダウンを余儀なくされます。
舗装路から芝生のコースに進むと、やがて大会本部のある区民広場です。
緑のシートの上を通ると、計測チップが反応してラップを記録します。
13周の何周目かがわかるように、14個の白い輪ゴムを手首に巻き付けておき、1周回終わるごとに1個づつ回収ボックスに投げ捨てる方式でした。
これなら自分が何周目か一目瞭然ですね。
あっという間に5km地点を通過、まずまずのペース。しかし心拍数が170と高めなのが心配です。
昨日の大雨で多摩川の水量は増えて澱んでいますね。
午前中は野球場やサッカー場が水溜りで使用禁止になっているので、人はあまり多くありません。
ペースランナーがいないので、自分で適当に気分でペースを上げたり下げたりしました。
復路の区民広場が一番風が強いですね。私は汗かきの暑がりなので、ある程度の強風であれば涼しい気分になれるので問題ありません。
そして。。。10km地点を通過。
タイムは55分10秒。あまり貯金を稼げてないですね。。。
心拍数が181に上昇してますが、前回は、10kmを56分10秒で通過で、心拍数は170と比較的安定していました。
息は上がらないのですが、この心拍数の高さは一体どうしたことでしょう??
10kmを過ぎてももちろん足腰も呼吸も問題なし、まだ余力を残して走っている感覚です。
ひょっとして今回はイケるんでは?と邪念が心をよぎりました。
3周目を終えて、4周目に入ります。
撮影に集中し過ぎて輪ゴムを投げ入れるのを忘れるところでした(笑)
15km地点を1時間23分04秒で通過。
心拍数が176と、180を切って若干安定してきたか?
しかし、貯金が全然増えません、というか減ってきている??
ここで、塩タブレットを取り出したのですが、袋から出すときに手からポロッとこぼれてしまい、地面をコロコロと。。。
慌てて拾い上げましたが、こんなつまらないことで余計な体力を浪費しました。
今日は暑いので、毎周回での紙コップ一杯の給水は必ず心掛けました。
15kmというのは、いつも何か身体に異変が発生するタイミングです。
しかし、今回は特に足腰に痛みも出なければ、息が上がるといったこともなく、平穏です。
20km地点を通過、タイムは1時間52分10秒。。。
前回は、20kmを1時間52分7秒で通過しているのでほぼ同タイム。前半の僅かな貯金をすでに使い果たしてしまったようです。
しかも、心拍数が184と明らかに高過ぎです。
これはマズい。。。
そこで、マルチポケットにしたためておいたamino VITAL パーフェクト・エネルギーを取り出して、グイと半分ほど喉に流し込みました。
コイツが効くと良いのですが。。。
そして。。。ハーフマラソンの21.1km地点を1時間58分50秒で通過。
幸いにもまだサブフォーペースですが、前回は1時間58分15秒なので、前回より遅いペースということに。。。(走っているときはわかりませんでしたが)
しかし、どうも、脚の痛みが増してきて、脚が前に出なくなってきたことは何となく感じていました。
心拍数が144と表示がおかしいのですが、実際は下のとおり180くらい相変わらず高止まっていました。
なんだかいよいよマズくなってきました。
前回の悪夢が再び。。。?
6周目に入りました。
なんだか余裕がなくなってきました。
しっかりと給水は忘れません。
ここから30kmまでが正念場です。
前回のように25kmで突然失速しないことを祈るのみ。。。
この時点では、サブフォーは諦めて、その代わりに、セカンド自己ベスト、つまり4時間12分29秒切りを考えていました。
ムリして5分39秒で飛ばすのはムリだとしても、フルを完走して、4時間12分29秒を切るのなら何とか行けるだろう。
サブフォーは今の自分にはやっぱり無理だった、でもいいじゃないか。
とにかく今回はまず完走することが大事だ。
そのためにもまずは30km地点を目指そう。
。。。こんな感じです。
しかし現実は厳しい
ハーフを過ぎてから、あれよあれよという間にペースがずるずると落ちてしまいました。
たまらず再びamino VITAL パーフェクト・エネルギーに頼ります(笑)
どうか効いてくれるように。。。
区民広場の前の強風ゾーンの風がいつになく行く手を阻みます。
どんどん後続の選手に追い抜かされます。
序盤で追い抜いた選手もチラホラ。。。一体どんだけ追い抜かされているのか(笑)
そして。。ついに25km地点を通過。
ハーフの距離までは結構スンナリと行けた気がしたのですが、そこからの3.9kmが永遠と感じるほど長かったです。。。
前回と同様、膝を中心に、ハムストリング、足底筋、腸脛靭帯脚まであやゆる部位の痛みが襲います。
ペースはもはやキロ6分台が出せないほどの大失速。
息は上がっていないのですが、とにかく両脚がまったく言う事を聞かなくなりました。
これは前回とまったく同じパターン。
そして。。。2時間40分を経過した時点で、まだ26.56kmをキロ9分台で必死でもがいています。
前回よりも大幅にペースが遅れていることに愕然とします。
ついにキロ10分台まで落ち込み、絶望感に打ちひしがれて、チンタラチンタラと進みます。
給水所には梅干しやスナックなどが準備されていましたが、結局手に取る余裕はありませんでした。
とにかく、30km地点を目指して、ひたすら動かなくなった脚を引きずるようにして前に進みます。。。
上下の写真の比較で、前の選手との距離が一気に離れているのがわかります。
あと2km走れば30kmだ。
途中、一瞬ですが、体力が回復して何となくペースアップできそうな瞬間がありました。
歓喜して、ペースアップを試みたのですが、いきなり右脚のハムストリングスが攣りそうになって慌てて減速してしまいました。
今や両脚はまるで木材のように硬く張ってしまい、力に任せて前に出そうとしても全く言う事を聞いてくれません。
それでも意地があるので、決して途中で止まったり歩いたりはしないと心に決めていました、少なくとも30kmまでは。
30km地点までの2kmは永遠に感じられました。。。
永遠は大袈裟ですが、27.3km地点からの2.7kmを34分もかけたのですから、これはマラソン大会では永遠に近いスローペースですね。
キロ11分って、ほぼ歩いているのと同じくらいのペースです。
実際、私が動かない脚を引きずりながら走っているペースと、途中でトボトボと歩いているランナーのペースは、大して変わりませんでした。
以下はキロ11分で走っている私の様子です。
悲惨なものです(泣)
それでも私は、一度も歩いたり立ち止まったりせずに30km地点まで辿り着いたので、褒めてください(笑)
今や唯一のモチベーションは、どんなに時間をかけても完走することだけ。
10周目のゴールが見えてきました。
腕に残っている白いゴムはあと3本。
空を仰いで、果たしてあと3周できるかどうか自問自答しました。
そして。。。スマホとスポーツウォッチのストップボタンを静かに押しました。
距離:30.57km
時間:3時間22分59秒
平均:6分38秒/キロ
平均心拍数:167bpm
消費カロリー:2333kCal
相対的エフォート:265
相対的エフォート値は、再び史上最高値だったようです。
前回のリベンジどころか、前回とほぼ同じレース展開での2大会連続DNF。
これが今の実力ということはハッキリしました。
ペース分析を見ると、20km以降に緩やかに落ち込み、25km以降では完全に沈み込んでいるのがわかります。
心拍数は前回同様に終始高く、7km地点で早くも180を超えてから、18km近辺で最大心拍数188をマークしています。
以下1kmごとのスプリットです。
前回、今回と2度のレースを失敗したことで、いろいろなことがわかりました。
まず、シューズの違いは何の影響もなかったこと。
そして、事前のトレーニングや準備、補給食といった要因も、レースの結果にはほとんど何の影響もなかったこと。
脚が完全に止まるほどやられてしまったのは、レース当日の体調ではなく、フルの距離を走る身体づくり(もしくは正しい走行フォーム)ができていなかっただけのこと。
そして。。。これは認めたくないのですが、この12年間の朝ランの積み重ねは(少なくともフルマラソンを走ることに関しては)何の役にも立たなかったことです。
確かに10kmやハーフマラソンのスピードは、12年前より向上したかもしれません。
バイクの脚力も12年前と比較したら、遥かに向上しているのは間違いないでしょう。
心拍数が180を超えても走り続けることができたのは、心肺機能が向上した証拠です。
しかし、7年前にウルトラで90km走ったり、トレラン50kmを完走したり、アイアンマンで(8時間以上バイクを乗ったあとに)42.195km完走できた脚力は、今は完全に消失してしまったのも事実です。
負け惜しみなのですが、この事実がわかっただけでも、今回フルマラソンに挑戦して良かったと思います。
何よりも、前回のDNFでモヤモヤした気持ちはスッキリとしました。
そして、DNFだったとはいえ、アウトドアの持久系スポーツは楽しいものですね。
私は、これまでフルマラソンは大の苦手で、過去12年間一度も大会に出なかったのですが、今回の二度のDNFを経験したおかげで、フルマラソンの奥の深さと面白さに触れたような気がします。
しかし、もうしばらくはフルマラソンに出るのは止めようと思います(出ても同じ結果になるのは明らか)。
このままではトライアスロンのロングに出ても、ランの42.195kmを完走できるとはとても思えません。。。
立て続けにフルマラソン大会に出たこともあり、脚の痛みはなかなか引きそうもありません。30kmでDNFしなかったら間違いなく脚が故障していたところでした。
フルマラソンおそるべし。
コメント