[Windows10のブルースクリーン発生] 大規模アップデート Windows 10 May 2021 Update(バージョン 21H1)が原因か?

 

昨日のことですが、自宅のパソコンを起動したところ、いきなりブルースクリーンが出てしまいました。



Windowsでブルースクリーンに遭遇したのは数年ぶりのことです。


一度は復元ポイントまでロールバックしてPCは復旧したのですが、一度シャットダウンして再起動したところ、再度ブルースクリーンが発生。


そのあとは、何をやってもダメで、結局PCをリセット(アプリケーションを全削除)して復旧という大がかりな作業をせざるを得ませんでした。

1. ブルースクリーン発生

最初にブルースクリーンが発生したのは、2021年5月19日の夕方に自宅のPC(ThinkCentre M75q-1 Tiny)を立ち上げたときした。


「自動的に再起動します」というメッセージ表示だったので、おそらく自動復帰するだろうとあまり深刻には考えていませんでしたが。。。

ところが、エラー情報の収集が100%完了後に、画面が真っ暗になったまま一向に再起動する気配がありません。

仕方なく、手動で電源を入れてPCを再起動しました。


すると今度は、「自動修復を準備しています」とメッセージが出ました。


しばらくクルクルと回っていたかと思うと、表示が "Diagnosting your PC" と英語に変わりました。


しばらくしてから、なんと、”Automatic Repair could't repair your PC" と表示されてしまいました!

これはなかなかマズい状況ですね。。。


そこで、右の"Advanced Option" のボタンをクリックします。


すると、"Choose and option" と選択肢がいくつか出てきたので、左下の "Troubleshoot" を選びます。


今度は "Advanced option” の選択肢が出てくるので、右下の ”System Restore" を選びます。


すると、アカウント名前が表示されるので、そのままクリックして進みます。


次は、アカウントのパスワード(私の場合はPCログイン用のhotmailアカウントのパスワード)を入力します。


すると、"Restore files and system setting" となって、これはいわゆる保存されている復元ポイントの状態までPCをロールバックします。


直前の復元ポイントが、その日の早朝12:41となりました。


確認してクリックすると、ハイライトされてNextボタンが押せるようになります。


Nextボタンを押すと、復元が開始。


プログレスバーがずっと動いています。。。


30分くらい経過したら、ようやく画面に "System Restore completed successfully" と出ました!

"Restart" ボタンを押して再起動


再起動して、表示も日本語に戻りました。やれやれ。。。


これでようやく復旧作業が終わりました。

ブルースクリーンが発生してから40分くらいでしょうか。

ロールバックした後に、PCの状況をチェックしたところ、なぜかChromeのブラウザが立ち上がらなくなっていたので、一度アンインストールをして、再インストールをしました。

それ以外は特に異常なし、これで無事解決かと思いましたが。。。

2. 二度目のブルースクリーン

夜になってPCをシャットダウン。夕食後に、再びPCを立ち上げたところ。。。


なんと!

またまた同じブルースクリーンが発生

前回と全く同じ症状です。

シャットダウンしたときに、念のため「更新ファイルをインストールしてシャットダウン」ではなく、普通にシャットダウンしたのですが。。。

そこで、前回と同様に、"Restore files and system setting" で、保存されている復元ポイントの状態までPCをロールバックすることに。

しかし。。。

今回はなぜか何度ロールバックをやっても、再起動後にブルースクリーンが発生してしまいます。

うーーむ、これは深刻です。


PCをリセットするのはできれば避けたいですが、取り敢えずセーフモードで起動することにしました。


セーフモードをネットワーク接続アリで立ち上げたところ、無事にセーフモードで起動。

これでCドライブのデータファイルなどの救済(サルベージ)は可能に。

しかし、セーフモードでは、Chromeでウェブには繋がりますが、Outlookをはじめ多くのアプリケーションが起動できません。

ダメ元で、セーフモード上で、システムの復元を試したところ


「システムの復元は正常に完了しました」のメッセージが!

喜んで、これで再起動をかけました。

ところが。。。

やはり。。。以前と同じブルースクリーンがまたまた発生。

ならばということで、セーフモード上で、Windows Updateをかけてみることにしました。

が、セーフモードではWindows Updateはシステム上でも、Windows10更新アシスタントのアプリを使っても、どうやってもかからないのですね。。。

いよいよ追い詰められました(笑)

残された道はただひとつ、最後の手段のPCリセット(初期化)をすることに。。。


もう万事休すなので、すべてのアプリケーションを削除することになる "Reset this PC" をやることにしました。

覚悟を決めて確認ボタンを押して進みます。


始まりました!もう元へは引き返せない。

そして。。。1時間ほどでしょうか、無事にPCは初期状態に戻って起動できるようになりました。

3. PCの初期設定

Windows95からWindowsXPのころまでは、PCがブルースクリーンで起動できなくなる症状は結構頻繁に起きていたので、クリーンインストールも慣れたものでした。

ところが、最近のPCは滅多に起動できなるなるほどの重症化することは無くなったので、初期設定をするとなると、以前の設定が思い出せず、大変な労力を要します。

以下は備忘録です。

PCをリセットして再起動をすると、デスクトップ上にRemoved Apps.htmlというファイルが作成されます。

ブラウザで開くと、削除されたアプリケーションの一覧が出てくるので、これは便利です。

Removed Apps.html

良い機会なので、不要なアプリケーションは敢えて再インストールしないことにしました。

PCの初期化の数少ないメリットとして、PC内部のゴミが削除されてスッキリします。

Cドライブの残り容量が44GBまで増えてスッキリとしました。

Cドライブ(リセット後)

ブルースクリーンが発生する以前のCドライブは、たったの2GBしか残量がなくて赤い警告が出ていたので、ずいぶんと容量が増えました!

Cドライブ(リセット前)

PCをリセットすると、デフォルトでインストールされているアプリケーション以外はすべて削除されてしまうので、再インストールが必要となります。

以下、それぞれのアプリケーション再インストール時の留意点です。

3.1 Microsoft IME (日本語)

再起動すると、なぜかIMEがデフォルトで英語となってしまう現象が発生。

Microsoft IME(日本語)をデフォルトに変更するには、設定で、「時刻と言語」>「言語」のメニューで、「キーボード」を英語から日本語に指定します。


これで無事にデフォルトがMicrosoft IME(日本語)に戻りました。

なお、以前に単語登録していたものは、PCリセット後もすべて残っていました。

3.2 Outlook (Office365)

実はこれが最大の懸念でした。

メールソフトって、設定がいろいろクセがあって、特にOutlookを法人で使っている場合には、ドメインの指定やらostファイルの場所設定やらで、スムースに復旧できた試しがないんですよね。。。

案の定、ハマりました(笑)

まず、Outlookを起動しても、オフラインのままでオンラインに繋がりません。。。

いろいろいじっているうちに何かの拍子でオンラインに繋がりましたが、今度は

「メール ボックスが一時的に Microsoft Exchange サーバーに移動されました」

というメッセージが表示されるトラブルに。。。

解決策をネットで検索したところ、マイクロソフトのオフィシャルサポートページに、Outlookのプロファイルを削除する、とあったので、その通りにやったところ、無事に解決!

具体的には、メールのプロファイルを一度削除してから、再びOutlookを再起動するだけです。

メールのプロファイルを削除するには、コントロールパネル(「メニュー」>「Windowsシステムツール」から選択)で、メールもしくは Mail (Microsoft Outlook) を選択します。

コントロールパネル

マイクロソフトのオフィシャルサポートページの情報で問題解決したのは初めてです(笑)

ローカルに受信トレイと送信アイテム、そして予定表のデータがダウンロード完了するまで数時間かかりました。

3.3  Open VPN

Reset PCでは、Cドライブの署名ファイルは削除されなかったので、あとはOpen VPNの最新アプリを公式サイトからインストールするだけで問題なくVPNを張ることができるようになりました。

署名ファイル(.ovpnファイル)は、

C:\Users\[ユーザー名]\OpenVPN\config

に保存されています(この署名ファイルは削除されませんでした)。

3.4  OBS Studio

OBS Studioは、外付けのHDMIキャプチャカードで画面の動画をキャプチャするときに利用するアプリです。

再インストールして、「画面キャプチャ」のソースを選択して追加、忘れないように、音声ミキサーのマイク入力をミュートに設定しておくのを忘れずに(でないと、画面キャプチャー中に外部の音もミックスして録音されてしまいます)。

出力の設定は、

映像ビットレート:2500kbpsから適宜
エンコーダ設定:「ソフトウェア」から「ハードウェア」
録画フォーマット:mkvからmp4
録画ファイルのパス:任意のドライブに変更

に変更しておきます。

ソースに「映像キャプチャデバイス」を追加して、以下のようにデバイスをUSB 3.0 captureに指定します(ハードウェアエンコードの場合)。


3.5  Chromeの設定

まず、ブックマークバーに表示されている「リーディングリスト」を強制削除します。

これは、Chromeのアドレスバーに「chrome://flags/#read-later」と入力しアクセスします。 

「Reading List」項目のプルダウンメニューから「Disabled」(無効)を選択します。

次に、Bloggerの自分のアクセスをカウントしないようにするために、拡張機能のEditThisCookieを利用します。

プラスのアイコンをクリックします。

Cookieを追加「名前」の部分には、「_ns」を入力(半角)します。

「値」の部分は「2」(半角)を入力します。

③のチェックの部分をクリックします。


念のために、Bloggerの設定で「自分のアクセスをカウントしない」にチェックが入っていないか確認します。

3.5  MIDIサウンドフォント

MIDIを使っている場合は、サウンドフォントはWindows10にはデフォルトでは含まれていないのでダウンロードする必要があります。


サウンドフォントは、SGM-V2.01が評判が良いです。


同時に、VirtualMIDISynthアプリもインストールして、設定でサウンドフォントを指定しておけば、MIDIファイルをWAVファイルに簡単に変換できます。

3.7  ネットワークドライブ(NAS)への接続

同じネットワーク上にありながら、Windows10からNASにアクセスできないことがあります。

これは、NASの多くが(新製品も含む)、SMB3.1をサポートしていないことによります。

SMBは、古いバージョンの1.0が、セキュリティ上の問題があるということで、Windows10ではデフォルトでサポートしない設定になったのが原因です。

そこで、この設定(コントロールパネルのアプリケーション)を有効化すると、NASにアクセスすることができるようになります(変更後は再起動が必要)。


3.8  Jtrim

Jtrimは、画像ファイルを様々に加工・修正できる無料のアプリケーションです。

ところが、なぜかJtrimのダイアログボックスがすべて文字化けしてしまい、アプリも動作しません。

この不具合は、未解決のままです。

(2021年5月23日 追記)

文字化けの原因がわかりました。

Windows10の地域の詳細設定の「システムロケール」が「英語」になっていたからです。

この設定は、言語設定とは別なので、言語がすべて日本語になっていても、システムロケールが英語のままだと、UNICODEではないダブルバイトでは文字化けを起こす場合があるようです。

「システムロケール」を「英語」から「日本語」に変更して、再起動をかけたら解決しました。

4. ブルースクリーンの原因

今回ブルースクリーンが発生した原因ですが、一番怪しいのは、Windows10の大規模アップデート「May 2021 Update」です。

ちょうどブルースクリーンが発生した日と、大規模アップデートの公開日が同じ5月18日なのです。

以下インプレスの記事から引用します。

米Microsoftは5月18日(現地時間)、Windows 10の新しい機能アップデート「Windows 10 May 2021 Update(バージョン 21H1)」を一般公開した。「Windows Insider Program」に加入していないユーザーに対しても、段階的な配信が開始される。

 「May 2021 Update」は、昨年秋にリリースされた「October 2020 Update(バージョン 20H2)」に続く「Windows 10」の大規模アップデート。変更は比較的軽微で、認証機能「Windows Hello」のマルチカメラ対応やセキュリティ機能の強化が主。既定のWebブラウザーは「Chromium」ベースの新しい「Microsoft Edge」で、古い「EdgeHTML」ベースの古い「Edge」は含まれない。サポート期間は18カ月で、2022年12月13日まで利用できる。

(引用おわり)

いろいろ調べてみると、Windowsの大規模アップデート後にブルースクリーンが発生する不具合は、過去にもたくさん報告されています。

具体的にどのモジュールが原因だったのは不明ですが、今後のWindowsの大規模アップデート時には、Windows Updateの自動更新機能をオフにするなどして、導入を慎重にしたほうがよさそうですね。

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