薬局で処方される薬の飲み残しについて。
本来であれば、処方された薬はすべて服用して飲み残しを出さないようにすべきですが。。。薬にも有効期限があるので、再利用のためにストックしておくのは推奨されていません。
しかし現実には、実に約65%の人が飲み残し薬を保管しており、その量は、在宅の75歳以上の高齢者だけでも年間500億円を超えるとも言われています。
かくいう私も、飲み残しの薬はしっかりと保管しています(あまりに古いものはさすがに処分していますが)。
(出典:日経ヘルスUP)
以下はあくまで個人のリスクを覚悟で。。。飲み残しの薬と効用についてまとめてみました。
1. 喉の痛み、咳止め
喉の痛みや咳は、風邪の前兆の場合が多く、放置しておいてもなかなか治りません。
市販の咳止め飴やトローチや、うがいだけでは効果が薄いので、やはり病院で診断をしてもらって薬を処方してもらったほうが、速やかに治せるような気がします。
1.1 フスコデ
フスコデ(フスコデ配合錠)は、咳止めの薬です。
ジヒドロコデイン、β刺激薬(気管支を拡げる)、抗ヒスタミン薬(アレルギー症状を抑える)の配合剤で席を鎮めます。
毎食後に2錠を服用します
1.3 セフジトレンピボキシル錠
セフジトレンピボキシル錠は、セフェム系の抗生物質で感染症を治療する薬です。
毎食後に1錠を服用します。
ここで風邪の症状と抗生物質について。。。(「今、知っておきたい「抗生物質」の正しい使い方」より引用)
症状が"ウイルス"によるものか"細菌"によるものかは、医療機関の検査を受けないと判定できません。しかし、大まかな目安として、発熱、のどの痛み、せき、鼻水といった代表的な風邪の諸症状が複数出ている場合は"ウイルス"。鼻だけ、せきだけといった特定の部位のみ強い症状が出ている場合は"細菌"による感染の疑いが高いと言えます。
ウイルスは部位を問わず増殖するのに対し、細菌は特定の部位に集中して増殖する傾向があるためです。
抗生物質は細菌に対する薬であり、ウイルスには効きません。つまり、風邪のほとんどを占めるウイルス性の風邪には、抗生物質は不要なのです。
「風邪気味だから、家に残っていた抗生物質を念のため飲んでおこう」はもってのほかです。効かないばかりか体にすんでいる良い細菌にダメージを及ぼし、体調を崩すことにもなりかねません。抗生物質に限らず、不要な薬を飲むことはやめましょう。
(引用おわり)
抗生物質が飲み残しとして増えるのは、ウィルス性の風邪の場合に不要となるからですね(あくまで自己判断ですが)。
これら4種類の薬は、いずれも処方されたのが2019年8月なので、約2年前ということになります。
基本的に内服薬は未開封の状態だと製造してから2-3年程度は保存できるように、品質を確認する試験をおこなっています。 ただし、この使用期限は、一定範囲の温度で保管し未開封の場合に適応されるものです。
上記の風邪薬は、未開封であり、また、ジップロックの袋に入れて引出しの中に保存しているので、問題なく再服用できると思います。
ちなみに、私は以前は、冬になるとしょっちゅう風邪をひく虚弱体質でした。
その後ジョギングを日課にしてからも、風邪をひく体質は変わらず、秋のマラソン大会の時期は必ず体調を崩していました。
ところが、トライアスロンを始めてジョギング、バイク、スイムを習慣にしてからは、ほとんど風邪をひかなくなりました。
ジョギングだけを続けるよりも、バイクやスイムといった複合スポーツを並行したほうが、免疫力の強化につながるような気がします。
2. 胃腸薬
腹下りやジクジクとした胃の痛みのときは、以下の薬のお世話になりました。
2.1 ビオフェルミン錠剤
ご存知ビオフェルミンの錠剤タイプのものです。
2013年12月に処方されたものなので、有効期限はとっくに切れているのですが、さすがに果たして?
2.2 フェロペリン配合錠
フェロペリン配合錠は下痢を止める薬です。
やはり2013年12月に処方されたものなので、有効期限はとっくに切れています。
2.3 レバミピド
レバミピドは、胃の粘膜を丈夫にします。そして、胃酸に対する抵抗力を高め、胃炎や胃潰瘍の治りをよくします。また、鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防します。
レバミピドは、最終包装製品を用いた長期保存試験 (25℃、相対湿度60%、3年間) の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、レバミピド錠は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認されたということなので、まだ再服用できそうです。
2.4 グリマック配合顆粒
グリマック配合顆粒は、胃・十二指腸潰瘍、胃炎の薬です。炎症をおさえる作用があり粘膜を保護、修復して症状を改善します。
いつ処方されたものか不明なのですが、顆粒は錠剤に比べて使用期限が短いので、これは再服用は厳しいそうですね。
3. かゆみ止め
私は以前からアトピー性皮膚炎に悩まされており、手のひらと腕、そして頭のかゆみが酷かったときには、近所の皮膚科で診察を受けて薬を処方されています。
3.1 メサデルムローション
メサデルムローションは、湿疹や皮膚の炎症やかゆみを抑える液状の塗り薬です。
メサデルムローション
効き目がとても強いタイプのステロイドを含んでいます。
液状の塗り薬といっても、実際は小さなボトルに入った液体なので、軟膏のように患部に塗るのではなく、頭皮など、軟膏を塗れない患部に振り掛けるように使います。
メサデルムローションは、1日1回、頭に塗布となっています。
メサデルムローションは、処方されたのが平成27年(2015年)2月、容器に刻印してある使用期限は、2017年6月です。
つまり、正式に2年以上の使用期限となっているので、ギリギリ大丈夫そうですね。
実際、再利用してみたところ、皮膚への異常もなく、問題なく使えています。
3.2 フルメタローション
フルメタローションは、メサデルムローションと同様、湿疹や皮膚の炎症やかゆみを抑える液状の塗り薬です。
フルメタローション
やはり、効き目がとても強いタイプのステロイドを含んでいます。
液状の塗り薬といっても、実際は小さなボトルに入った液体なので、軟膏のように患部に塗るのではなく、頭皮など、軟膏を塗れない患部に振り掛けるように使います。
フルメタローションは1日2回、頭に塗布となっています。
フルメタローションは、処方されたのが平成27年(2015年)12月、容器に刻印してある使用期限は、2017年8月のものと2018年7月のものが混ざっていました。
こちらも、正式に2年以上の使用期限となっているので、ギリギリ大丈夫そうですね。
実際、再利用してみたところ、皮膚への異常もなく、問題なく使えています。
3.3 タリオンOD(10mg)
タリオンOD(10mg)は、花粉症などのアレルギー性鼻炎の他に、蕁麻疹、皮膚疾患に用いられる治療薬です。
アレルギー症状を引き起こす原因となる体内物質、ヒスタミンの作用を抑えることによって、アレルギー症状を和らげる作用があります。(抗ヒスタミン薬)
アトピー性皮膚炎には、塗り薬に加えて、引っ掻きによる悪化を防ぐために、普通、抗ヒスタミン作用のある内服薬が併用されます。
では抗ヒスタミン薬とは何でしょうか?
抗ヒスタミン薬とは、体の中でヒスタミンとH1受容体との結合を抑える薬です。くしゃみ、鼻水、皮膚の腫れ、かゆみなどの症状を抑えます。
副作用には、眠くなる、集中力が低下する、おしっこが出づらくなる、緑内障が悪化するなどがあります。
くしゃみ鼻水がでるタイプのアレルギー性鼻炎、花粉症、蕁麻疹では有効な薬とされ、治療に用いられています。
上記のローションと同時期に、皮膚科で処方された錠剤です。
タリオンOD(10mg)の有効期限は3年間です。
3.4 ルパフィン錠(10mg)
ルパフィン錠は、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬のなかでは比較的新しい(2017年~)薬です。
湿疹、皮膚炎などによりかゆみや、じんましん、アレルギー性鼻炎の症状を改善する薬です。
ルパフィン錠
タリオンOD(10mg)と似た効用がありますが、ルパフィン錠は、眠気を誘うので服用には注意が必要です。
また、服用中は、グレープフルーツやグレープフルーツジュースを食べたり飲んだりしないでくださいと注意書きがあります。
これは、グレープフルーツと一緒に摂取することで、血中濃度が下がってしまうからで、ビラノア®やアレグラ®なども同じだそうです(お医者さんオンライン)。
3.5 エピナスチン
エピナスチン塩酸塩は、タリオンODやルパフィン錠と同様、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬です。
4. 腰痛・神経痛
腰痛持ちである私は、他にも頚椎症性神経根症という症状に悩まされて、そのときに処方されたのがこちらです。
4.1 メチコバール
メチコバールの有効成分は、「メコバラミン」です。メコバラミンとして病院で処方される場合もあります。このメコバラミンは、ビタミンB12の一種で、活性型タイプに分類されます。
ビタミンB12は、体内で重要な働きを担っており、末梢神経や中枢神経の機能の維持・修復を行う作用をもつことや血液中の酸素を運搬するヘモグロビンの合成にも関わっています。そのため、ビタミンB12が不足すると、末梢神経のはたらきが悪くなり、しびれや痛みが起きたり、貧血を起こすこともあります。
ちなみにメコバラミンは光によって分解される性質があることから、遮光性のあるシートに保管されており、遮光環境で保管する必要があります。メチコバールの錠剤が赤みを帯びた特徴的なシートに包まれているのはそのためです。
4.2 ロキソプロフェン錠
ロキソプロフェン錠(60mg)は、1.4のロキソプロフェンナトリウム錠と同様、痛みや炎症を和らげる薬です。また、熱を下げる作用もあります。
ロキソプロフェンとは、痛み止め薬のロキソニンに含まれている主成分の名称です。
痛み止めには、ロキソニンとボルタレンという薬が良く効くのですが、どちらも使用には注意する必要があります。
これらの痛み止めは、トライアスロンやマラソンなど、過酷なレースの最中に服用したくなるのですが、非常に強い薬で胃への負担が強く、あまりお勧めはしません。
以上、自宅の飲み残しの薬の再服用についてでした。
自己流の再服用は危険であることは重々承知していますが、こうして処方された薬について調べることは大事ではないかと思います。
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