ZWIFTでは、毎日さまざまなレースが開催されています。
どのレースにエントリーするのが良いのか。。。あまりにレースの選択が多いので迷うことも多いかと思います。
これまで私が出場したZWIFTレースは全部で60戦くらいです(以下のまとめ記事:ほとんどがカテゴリーB)。
まだまだレース経験多くないのですが、今までに参戦したなかから、おすすめの10レース(短距離3、中距離6,長距離1)をピックアップしました。
ZWIFTレース出場の参考にでもしていただければ幸いです。
1. Crit City Race(短距離)
おススメ度 ★★★★★
ルート Downtown Dolphinを周回(距離23.6km、標高204m)/ The Bell Lapを周回(距離15.2km、標高136m)
10~20kmのフラットなコースをスプリント勝負するものは、クリテリウムレースと呼ばれています。
Crit City RaceはZWIFTの代表的なクリテリウムレースです。
1日4回くらい定期的に開催されており、ZWIFTでは一番の人気レースです(ZRaceの人気レースランキングより)。
ルートは、レース専用のDowntown Dolphinを12周(距離23.6km、標高204m)または8周(距離15.2km、標高136m)か、The Bell Lapを8周(距離15.2km、標高136m)です(カテゴリーBの場合)。
2つのルートは同じですが、Downtown Dolphinは時計回り、The Bell Lapは反時計回りに走ります。
スタートダッシュはどのレースでも共通ですが、クリテリウムレースの場合は、そのままのハイペースでゴールまで行くことが多いですね。
レース時間はだいたい20分くらいでしょうか。
パワーアップアイテムが通常よりも種類が多いのが特徴です。
通常のアイテムに加えて、
- Breakaway Burrito(ブレイクアウェイ・ブリトー):10秒間、使用者の半径2.5mにいるライダーのドラフティング効果を無効にする
- Ghost(ゴースト):10秒間、自分の姿を消す
- Steamroller(スチームローラー):30秒間、路面抵抗が舗装路レベルまで下がる
- Anvil(アンビル):30秒間、体重が増える
という4つのアイテムが増えます(Anvilは最近廃止された?)
周回ごとにパワーアップアイテムを獲得できます。
もちろん、ラストのゴールスプリントのために、従来の「エアロブースト」や「ドラフティング・ブースト」を温存しておくのはとても有効です。
クリテリウムレースは、重量級のパワーライダーが有利と言われているので、日本人にはハンデがあるかもしれません。
なかには、明らかにカテゴリーレベルを超えているのではと思える超級のライダーが参戦してくることもあります。
私は、このCrit City Raceに過去7回出場しました。
実走ではまずやる機会のないゴールスプリントなど、レース自体は楽しいのですが、何度挑んでも冴えない順位に終わってしまいます。
[Crit City Race (B)] ZWIFT開始1周年記念レース!再び自己ベスト更新も、順位は相変わらずの結果に
2. ZHQ FutureWorks Circuit Race(短距離)
おススメ度 ★★★★★
ルート Champs-Elyseesを周回(距離16.4km、標高92m)/ Downtown Dolphinを周回((距離19.7km、標高170m)
Crit City Raceと同じ人気のクリテリウムレース、正式には、ZHQ FutureWorks Circuit Race - Anti-sandbagging という名称です。
Anti-sandbaggingとは、「M&A契約において、相手方に表明保証違反があることを知っていた場合に、当該表明保証違反に基づく補償請求を認めないものとする条項をいう」(Wiki)という意味だそうです。。。
要は、カテゴリー詐欺を防止するために、明らかなオーバーパワーの選手に対しては、警告を出して自動的にハンデを付けて走らせる(あるいは失格にする)というルールのことです。
(出典:Keep positive! Keep motivation!)
Crit City Raceのような超級ライダーを防止するのだから、フェアに戦えるし、レース全体の平均パワーも低く抑えられるのでは?と思うのですが、実際はそうでもありません。
ZRaceのタフなレースランキングを見ると、堂々の4位なんですよね。
ルートは、ParisのChamps-Elyseesを2周(距離16.4km、標高92m)がメインですが、Donwtowm Dolphinを10周(距離19.7km、標高170m)もしくは8周(距離15.8km、標高136m)のときもあります(カテゴリーBの場合)。
私は、このZHQ FutureWorks Circuit Raceに過去5回出場しました。ゴールスプリントはあともう少し。。。というのはあっても、勝つのはなかなか難しいです。
[ZHQ FutureWorks Circuit Race (B)] 勝利に最も近づいた瞬間は、ゴールスプリントで夢と散りました
3. ZA Tri: TT Race(短距離)
おススメ度 ★★★
ルート Tempus Fugitを周回(距離20km/40km、獲得標高16m)
タイムトライアルレース(TTレース)では、TTバイクでドラフティング効果ナシとなるので、まさに脚力だけの勝負となります。
ZA Tri: TT Race は、定期的に開催されるTTレースで、距離は40km(カテゴリーA)と20km(カテゴリーB)を選択できます。
ルートは、Tempus Fugit(距離17.3km、獲得標高16m)を周回してタイムを競います。
TTレースなので、ドラフティングはなし、パワーアップアイテムもありません。
序盤から飛ばすと後半バテてしまいツライだけなので、できれば後半に脚力を温存して徐々にペースアップするのが良いようです。
TTレースは、相手との駆け引きやパワーアップアイテムのような運不運はほとんどなく、ただひたすら脚力だけで勝負するストイックなレースです。
4. Japan ZWIFT Tuesday Race(中距離)
おススメ度 ★★★★★
ルート Queen's Highwayを周回(距離47.7km、獲得標高641m)/ Tempus Fugitを周回(距離36.8km、獲得標高57m)ほか
毎週火曜日の夜8時に開催されます。日本人選手も多数参加するレースです。
ルートは、Watopia Tempus Fugitを2周(距離36.8km、標高57m)のZWIFT随一のフラットコースや、Queen's Highway(距離47.7km、獲得標高641m)の山岳コースなどいろいろです。
中距離を走るので、レース時間は1時間前後となります。
レースは全カテゴリー混合なので、序盤からAカテゴリーの強脚たちがハイペースで先頭集団を形成します。
Aカテゴリーに最後まで付いて行ければ上位入賞は間違いなしですが。。。
たとえAカテゴリーに千切られてしまっても、後続の集団や小さなパックのなかで競うことができます。
5. Japan ZWIFT Hill Climb Race(中距離)
おススメ度 ★★★★
ルート Whole Lotta Lavaを周回(距離41.8km、獲得標高511m)/ Three Sisters Reverse(距離46.1km、標高883m)ほか
Japan ZWIFT Tuesday Raceと並ぶ日本人に人気のレースです。
毎週木曜日の夜8時に開催されます。
コースはVolcano KOMを上るWhole Lotta Lavaを3周(距離41.8km、獲得標高511m)や、Three Sisters Reverseを1周(距離46.1km、標高883m)の山岳コースなど、いろいろと変わります。
山岳コースにしては距離が長いので、Japan ZWIFT Tuesday Raceよりハードなレースという印象です。
ヒルクライムのレースは、いわゆる「坂バカ」には腕の試しどころですが、私のような坂が苦手なタイプにとってはかなりの修行ですね。。。
まあ、良いトレーニングになるのは間違いないのですが(笑)
このレースも全カテゴリー混合なので、序盤からAカテゴリーの強脚たちがハイペースで先頭集団を形成します。
全カテゴリー混合の良いところは、他のカテゴリーの選手とも協調してドラフティングできるところです。
ヒルクライムレースは、重量級の選手ばかりがひしめきあうクリテリウムレースと違って、日本人の軽量級の選手でも十分に勝機があるところも魅力なのかもしれません。
[Japan ZWIFT Hill Climb Race (B)] レベル高過ぎで付いて行けず最下位でゴール、ZWIFTアプリもクラッシュ
6. WTRL Racing(中距離)
おススメ度 ★★★★★
ルート Volcano Flatを3周(距離37.5km、標高150m)
WTRL(World Tactical Racing Leagues Ltd. )とは、2018年に設立されたカナダの団体で、ZWIFTで多くのレースイベントを開催しています。
このレースも人気ですが、ZRaceのタフなレースランキングにも入っているので、なかなかレベルは高いです。
人気の高い理由は、Volcano KOMのヒルクライムと、ラストのゴールスプリントの両方を堪能でき、なおかつ比較的短いコースなので手軽にレースを楽しめるからではと思います。
7. Zwift Duathlon League(中距離)
おススメ度 ★★★
ルート Libby Hill After Party(32.9 km)を35分間。
Duathon(デュアスロン)とは、バイクとランを混合した複合競技です。
典型的な実走のDuathonレースは、ラン5km - バイク40km - ラン5kmの連続を合計タイムで競います。
このレースでは、距離ではなく制限時間内で、どれだけの距離を稼げるかでポイントを競います(5mで1ポイント)。
バイク35分 - トランジション10分 - ラン15分
バイクはTTバイクのみでドラフティングは禁止です。
ZWIFTは、バイクとランのコミュニティがあるので、どちらも走れる環境を持っていれば、このZwift Duathlon Leagueは、非常にユニークなバーチャルレースが実現できますね。
バイクで脚を使い切ってしまうと、ランに影響するので、如何にバランス良く走るか、戦略が問われます。
レース結果は、開催元のWTRLのホームページで確認することができます。
私はZWIFTランの環境は持っていないので、バイクのあとは、近所をジョギングで15分間実走しました(笑)
[Zwift Duathlon League - Bike (B)] FTP更新で目標の4.0w/kg(4倍)を超えました
8. 3R Weekend Race Club(中距離)
おススメ度 ★★★★★
ルート Richmond Rollercoasterを周回(距離32.4km、獲得標高230m)
コースは、Richmond Rollercoasterを4周(距離32.4km、獲得標高230m)です。
レース専用のRichmond Rollercoasterは、Lead-Inの区間が12.1kmもある変則コースで、名前の通り、起伏が非常に激しく、ZWIFTの全コース中最大の斜度の22%の激坂を上らされます。
Lead-Inを過ぎるとあとはずっとフラットな高速コースとなるので、レース序盤のこの難所を如何に乗り越えるかが、レース攻略の鍵となります。
Richmond Rollercoasterのレースは滅多に開催されませんが、序盤と後半で全く違う性質のコースを堪能できるので、おススメのレース専用コースです。
3R(Team 3R)とは、"Ride, Race, Raise"というスローガンのもとに、募金活動を積極的に行っている団体です。
3Rは、ZWIFTで様々なレースを開催しており、どれも人気のレースです。
- 3R Volcano Circuit Flat Race
- 3R Watopia Flat Route Race
- 3R Hilly Race
- 3R Racing
私は、序盤のLead-Inの区間は何とか乗り越えたものの、終盤に力尽きてしまいました。
9. JETT ZWIFT Morning Race(中距離)
おススメ度 ★★★
ルート Greater London Loop を周回(距離42.5km、標高515m)、Magnificent 8を周回(距離45.0km、標高202m)ほかいろいろ *
*日によっては長距離 Ocean Lava Cliffside Loopを周回(距離100.0km、標高800m)
JETTとは、Japan eSports Tempting Teamの略で、日本チームが主催のレースです。なので、日本人参加者が結構多いです。
毎週水曜日の早朝(5:15)開催なので、朝型の選手向けですね。
通常は中距離ですが、祝日などはエンデュランスの長距離レースになることもあり、スピードだけでなく持久力の勝負となります。
長距離レースは、スタートからゴールまで同じ集団で走ることは稀で、単独走になることも多いです。
レース時間は中距離で1時間、長距離で2~3時間くらいでしょうか。
短距離や中距離では、ゴール前のスプリント勝負で順位が決まる場合がほとんどですが、長距離レースでは、ゴールの遥か前で最終順位がほぼ確定します(なのでDNFが多い?)。
私は過去に1度だけ100kmレースで出場しました。
10. KISS 100 Race Series (NO HUD)(長距離)
おススメ度 ★★★★
ルート Figure 8を周回(距離119.3km、標高1,017m)
定期的に開催される数少ない100kmのエンデュランスレースです。
ルートは、Watopia Figure 8を4周(距離119.3km、標高1,017m)の山岳コースです。KISS 100という名前ですが、実際には119.3km走ります。
100kmを超えるエンデュランスレースだと、完走するまでに2時間から3時間、場合によってはそれ以上かかる場合もあり、実走と違って慣性でバイクが先に進むことはないのでペダルを回し続ける必要があり、体力的・精神的になかなかツライものがあります。
NO HUDとは、No Head Up Displayの略、つまりヘッドアップディスプレイの表示が走行画面に一切出ないことを意味します。
レースの最中に、リーダーボードも地図も、自分の出力も一切画面に表示されず、画面は完全にバーチャルライドの世界は、なかなかの没頭感です(パワーやスピード、心拍数、ケイデンスなどは、手元のコンパニオンアプリで確認可)。
NO HUDはなかなかの没頭感です。
ライダー目線にすると非常にリアルですね。
NO HUDのレースは最近増えてきているので、それなりに評判が良いのでしょう。
しかし、NO HUDだと、集団に千切られたりして単独走になると、前後の選手の状況や、自分の現在の順位など何もわからない状態で走り続けなくてはなりません。
私は、このレースの序盤で単独走となってしまい、残り80kmのNO HUDに耐えきれずDNFしてしまいました。
[KISS 100 Race Series (EU) (NO HUD) (B)] ヘッドアップディスプレイ非表示のレースで単独走はキツかった
11. ZWIFTレースについて
ZWIFTレースには誰でも気軽に参加できますが、レースを公平に楽しむためには、現在の脚力(PWR)に合ったカテゴリーに参加することと、予めZwiftPowerに登録しておくことは大事です。
レースの検索方法はzwift.comやコンパニオンアプリなどいろいろありますが、ZwiftHacksが提供するZwift Eventsが一番のおススメです。
また、ZRaceというレース専用の情報提供サイトでは、レース情報だけでなく、レースごとに参加者(事前エントリー選手)の順位予測も可能です。
レースは脚力(PWR)ごとにA~Eまでカテゴリーが分かれています。
A: 4.0 ~ 5.0W/kg
B: 3.2 ~ 4.0W/kg
C: 2.5 ~ 3.1W/kg
D: 1.0 ~ 2.4W/kg
E: 1.0 ~ 5.0W/kg
自分がどのカテゴリーなのかを把握して、正しいカテゴリーのレースに参加することはもちろん大切ですが、PWRが高いほど上位になるかというとそういうわけでもなく、レース結果にはPWR以外のさまざまな要因が影響します。
自分の実力以上のカテゴリーに参加してしまうと、全く勝負にならずに、ひたすら単独走で終わってしまうこともあります。
逆に、自分の実力よりも遥かに低いレースに参加してしまうと、いわゆる”カテゴリー詐欺”と呼ばれ、場合によってはレース結果を抹消されてしまいますので注意が必要です。
12. レースに出る前に
実走のレースと同様、ZWIFTのレースでも、自分の脚力(PWR)以外にもさまざまな要因がレースに影響します。
12.1 バイクの選択
参加するレースのタイプ(フラットコース/山岳、タイムトライアル/ドラフティングなど)によって最も適切なバイクを選びます。
ZWIFT Concept Z1(トロンバイク)はオールラウンドですが、山岳レースやド平坦のフラットコースでは、必ずしもトロンバイクが最適ではありません。
12.2 コースマップの把握
レースが開催されるコース(ルート)の特徴を事前に把握しておくことは非常に重要です。
ZWIFTには、通常のライドでは走ることのできないイベント専用のルートもたくさんあるため、ZWIFTINSIDERなどのサイトで事前に調べておきましょう。
12.3 レース固有のルール
zwift.comなどに掲載されているレースごとの説明文(Description)を事前に読んで、レース固有のルールについて把握しておきます。
レースによって、パワーアップアイテムの有無やその種類、ドラフト効果(double draftなど)、カテゴリー別スタートか一斉スタートか、ポイント制による順位の決定など、レースの行方を左右する大切な情報源です。
12.4 参加予定人数、選手のレベル
レースによって、参加予定人数は大きく異なります。
人気のレースだと、同じカテゴリーで200人以上が走ることもあれば、わずか数名(場合によって1人)で走ることもあります。
人数が多ければドラフティングで走りやすくなりますが、もちろんライバルの数も増えます。
また、ZRaceのサイトでは、事前エントリーしている選手の一覧に、PWRや過去の戦績、身長や体重といった個人情報?まで掲載されているので、自分がどのレベルにいるのかある程度予測できます。
もちろん、事前エントリー情報と実際に出走するのは異なる場合がほとんどなので、あくまで参考レベルですが。。。
12.5 事前準備(スマートトレーナー/ローラー台の設定、ポジショニング、補給食、ウォームアップなど)
負荷の設定や、バイクのポジショニング、その他さまざまな要因がレースに影響するのは実走と共通する点が多いですね。
以上、ZWIFTのおすすめレース10選でした。
ZWIFTレースには、グループライドやワークアウトとはまた違った醍醐味があります。
レースで優勝をするのはどのカテゴリーでも大変ですが、勝敗の結果がすべてではありません。
あまりハマり過ぎて廃人化しないように注意しながら、ZWIFTレースを楽しみましょう(笑)
13. 関連リンク
- ZWIFT Official Page
- ZWIFTINSIDER
- Zwift Course Maps and Details
- Zwiftワールドとサイクリングルート
- ZwiftHub
- ZwiftPower
- ZWIFT(ズイフト) 4つのチャレンジ詳細&獲得バイクフレーム
- 初心者必見!?W/kgとレースカテゴリー選びのコツ
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ZWIFTレースでの効率的な走り方
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