ZWIFTでは、毎日さまざまなレースが開催されています。
どのレースにエントリーするか決めるとき、レースが開催されるルートは大きな判断要素になるかと思います。
ZHQ Steering Race - FutureWorks
以前の記事で、おすすめの10レース(短距離3、中距離6,長距離1)をピックアップしましたが、今回は、ルート(コース)の特徴をまとめてみました。
[ZWIFTのおすすめレース10選] クリテリウム/T.T.から山岳レースやエンデュランスまでこれまで参戦したZWIFTレース(80戦くらい)の走行記からルートの特徴をまとめてみたので、少し偏りがあるかもしれません。
1. The Bell Lap/Downtown Dolphin
走行距離 1.9km(+ Lead-In 0.1km)
獲得標高 7.9m
レース
Crit City Race - 15.8km/136m(8ラップ)
ZHQ FutureWorks Crit City Race - 15.8km/136m(8ラップ)
FZR Segment Killer Race - 15.8km/136m(8ラップ)
The Bell LapとDowntown Dolphinは、どちらもクリテリウムレース専用のルートです。
2つのルートは同じですが、Downtown Dolphinは時計回り、The Bell
Lapは反時計回りに走ります。
The Bell Lap
ポイントは、なだらかなアップダウン区間の直後の緩い上り区間。
なだらかなアップダウン区間
なだらかなアップダウン区間も、一瞬7%くらいの上りになるので、集団に千切られずにしっかり付いて行かなければなりません。
緩い上り区間
右手にZWIFTの本社ビルが見える緩い上り区間(1-2%)は、290mのPrime区間でもあるのですが、ここでペースアップが発生してセレクションが起きることが多いので要注意ポイントです。
Downtown Dolphin
ポイントは、200mで平均4%の上り坂が続く石畳の区間です。
石畳の区間
この石畳の区間はセレクションが起きることが多いので要注意ポイントです。
フェザーウェイトはこの区間で使うことが多いです。
個人的には、まとまった上り区間のあるDowntown Dolphinより、The Bell
Lapのほうが走りやすく、タイムも20秒くらい速いです。
上のZWIFT人気レースランキングで最も人気のある(参加者の多い)Crit City
Raceや、ZHQ FutureWorks Crit City Raceのルートになっています。
ZHQ FutureWorks Crit City Race(正式にはZHQ FutureWorks Crit City Race -
anti sandbagging)は、不正チート防止付きの人気の高いレースです。
(明記されていませんが)Crit City Raceもanti
sandbaggingなので、不正に高いパワーの選手が走っていると、ビックリマークが付いて減速させられます。
ファイナルラップまでトップ集団に残ることができれば、あとはゴールスプリント勝負。
パワーアップアイテムは各ラップごとに獲得できますが、エアロブーストかドラフティング・ブーストが出たら、すぐに使わずにゴールスプリントまで温存するのが良いでしょう。
テクニカルなコースですが、ZWIFTだと何も考えずに勝手にハンドル操作してくれるので、選手同士の駆け引きが勝敗を決めます。
2. Champs-Élysées
走行距離 6.6km(+ Lead-In 3.2km)
獲得標高 34m
レース
ZHQ FutureWorks Circuit Race - 16.4km/92m(2ラップ)
Champs-Élyséesと書くと難しいですが、パリのシャンゼリゼ通り、凱旋門とチュレリー庭園の間のストレート区間を往復するルートです。
チュレリー庭の側道に短いトンネルがあります。
トンネル
トンネル出口が6%の上り坂になっており、ここが最大のセレクションポイントです。上りは短いので、一気に駆け上れば大丈夫です。
トンネル出口の6%上り坂
凱旋門前のLutece
Sprint区間に向けての緩やかなダラダラ上り(最大4%)もセレクションポイントです。
基本はほぼフラットなルートなので、上りが苦手なライダーにとっては有難いコース設定です。
直線のゴールスプリント
ZHQ FutureWorks Circuit Race(正式にはZHQ FutureWorks Circuit Race - anti
sandbagging)も、不正チート防止付きの人気の高いレースです。
3. London Classique
走行距離 5.4km(+ Lead-In 5.7km)
獲得標高 19m
レース
DIRT Doozy Race - 18.4km/110m(2ラップ)
EVO CC Sprint Race Series - 22.1km/120m(3ラップ)
3R Classique Flat Race - 33.0km/171m(5ラップ)
DIRT Dadurday Chase Race - 33.0km/171m(5ラップ)
London
Classiqueは、いろいろなレースに多く使われている最も人気のルートのひとつです。
Lead-In区間が5.7kmと長いのが特徴です。そのLead-In区間、ゲートを超えた直後に6%の上り坂があるので要注意です。
6%の上り坂
最大のポイントは、ビッグベンの時計台を右手に見ながら左に曲がった先にある最大6%の上り坂区間でしょう。
手前の緩やかな下り坂から勢いをつけて突っ込むのが良いかもしれません(私はいつもそうしています)。
上り坂を超えてトラファルガー広場の5差路?を過ぎて200mの完全フラットなSprint区間に入ります。
Sprint区間
このSprint区間がゴールスプリントになるので、このルートもやはり、純粋なスプリント力で勝敗が決まることが多いです。
レースによって、2ラップ、3ラップ、5ラップなど、距離はいろいろです。
4. London Greater Flat/London Greatest Flat
London Greater Flat
走行距離 11.6km(+ Lead-In 4.5km)
獲得標高 72m
レース
Peel Cycling Morning Chase - 29.9km/151m(2ラップ)
London Greater Flat (Greater London Flat)は、London
Classiqueの拡張ルートのようになっています。
London
Classiqueでビッグベンの時計台のところで左折する代わりに右折して、6kmくらいのフラットなコースを大回りして再びLondon
Classiqueと同じルートに戻ります。
基本ほぼフラットなコースなので高速レースになることが多いと思います。
London
Classiqueと同様に、Sprint区間がゴールスプリントになるので、このルートもやはり、純粋なスプリント力で勝敗が決まることが多いです。
London Greatest Flat
走行距離 23.6km(+ Lead-In 7.5km)
獲得標高 147m
レース
MET-5 Race - 40.5km/184m(1.5ラップ)
Team ODZ RACE - 31.1km/166m(1ラップ)
London Greatest Flat (Greatest London Flat)も、London Classique/London
Greatest Flatの拡張ルートのようになっています。
London Greatest
Flatの大回りする6kmくらいのフラットな区間を反対周り(反時計周り)に走ります。
その後、テムズ川の橋を渡って、リッチモンドの高級住宅地区を走ります(リッチモンドのBox
Hillは上りません)。
テムズ川の橋
リッチモンドの高級住宅地区
リッチモンドの田園地帯のダラダラとした上り坂と下り坂は、セレクションポイントになるので要注意です。
そして、リッチモンドからロンドン市街地に戻る途中で、地下鉄駅の構内を走るのですが、出口に最大15%の激坂が現れます。
最大15%の激坂
最大15%の激坂の距離はほんの30mほどなので、坂の手間で勢いをつけて突っ込んで、一気に上りきるのが良いと思います。
逆に、勢いが足りないと、スピードが一気に減速し、ガンガン追い抜かされてしまう羽目になってしまいます。
最後は、やはりSprint区間での純粋なスプリント力で勝敗が決まることが多いです。
5. La Guardia Loop
走行距離 2.8km(+ Lead-In 1.6km)
獲得標高 23m
レース
3R LaGuardia Loop Flat Race - 30.0km/296m(10ラップ)
La Guardia Loopは、New Yorkのレース専用ルートです。
マンハッタンのセントラルパークの南側にある2.8kmの短い起伏に富んだ周回コースで、クリテリウム・レースに良く使われます。
La Guardia Loopと、La Guardia Loop
Reverseがありますが、どちらも似たルートです。
150mと短い下り基調のスプリント区間 NY Sprintがあります。
NY Sprint
La Guardia Loopのクリテリウム・レースは、The Bell Lap/Downtown
Dolphinや、Champs-Élyséesよりも遥かにアップダウンが激しいので、セレクションが発生するポイントも多く、先頭集団に付いて行くのは至難の業です。
La Guardia Loop Reverseの7%上り区間
短い周回コースなので、先頭集団に千切られても、後続集団、その後の集団と、ドラフティングで走るチャンスは結構多いと思います。
全カテゴリー一斉スタートのレースの場合は、ムリしてAカテの先頭集団に付いて行って自滅するよりは、後続集団や、自分の脚力に合った集団に付いて行ったほうが良いでしょう。
6. Watopia Flat Route/Volcano Flat Route
Watopia Flat Route
走行距離 10.3km(+ Lead-In 0.5km)
獲得標高 54m
レース
Velocious Sport Tue Night Criterium - 21.0km/123m(2ラップ)
3R Volcano Flat Race - 37.5km/150m(3ラップ)
3R Watopia Flat Route Race - 37.5km/150m(3ラップ)
Watopia Flat
Routeは、ZWIFTで最もポピュラーなWatopiaワールドを代表するルートのひとつです。
Watopiaは、砂漠地域以外は、どこを走ってもダラダラ上り区間がありますね。
ダラダラ上り区間
ダラダラ上り区間を上手く走れないと、Watopia Flat
Routeルートのレースはかなりキツイものになってしまいます。
長いダラダラ上り区間を超えてやや下ったところがWatopia Sprint区間(0%, 0/36km)です。
Watopia Sprint区間
そして、Sprint区間の後のの上り区間(最大6%)も、要注意ポイントです。
Volcano Flat Route
走行距離 12.3km(+ Lead-In 0.5km)
獲得標高 46m
レース
WTRL Racing 37.5km/150m(3ラップ)
Volcano Flat Routeは、Watopia Flat
Routeの拡張版で、Volcanoのルートまで大回りをします。
このルートの最初のポイントは、Volcanoエリアに入る前の上り区間です。
この上り区間をしっかりクリアして、Volcanoエリアに入ります。
Volcanoの火口内部に入る区間は、つづら折りの上り区間で、最大のポイントです。集団もペースアップするので、ここで何とか千切れないように食らい付かなければなりません。
ラストはWatopia Flat Routeと同様に、ゴールスプリント勝負となります。
Watopia Flat RouteもVolcano Flat
Routeも、上りも下りもオールマイティなトロンバイクのライダーが多いですね。
7. Tempus Fugit
走行距離 17.3km(+ Lead-In 2.4km)
獲得標高 16m
レース
Japan Zwift Tuesday Race - 36.8km/57m(2ラップ)
Tempus
Fugitは、17.3km走っても獲得標高は16mと、ZWIFTの数多くのルートのなかで最もフラットなルートではないでしょうか。
TTバイクでのタイムトライアルや、SAS ULTRA
200kmのような超ロングライドイベントでも良く利用されています。
このルートでのレースは、もう、何も考えずにひたすらハイスピードを維持することに尽きます。
フレームやホイールの選択は、とにかくフラットで最速なものを選び、あとはどれだけ速く走れるかの勝負です。
非常にシンプルなルートですね。
Tempus Fugitのレースは、アメリカのネバダ州やアリゾナ州の広大な砂漠でのカーチェイスを彷彿とさせます。
映画「バニシング・ポイント」(1971年)より
大集団でラストのゴールスプリントに突入するケースが多いので、スプリント勝負に自信があれば、ごぼう抜きでフィニッシュの快感を得られる?
8. Ocean Lava Cliffside Loop
走行距離 19.0km(+ Lead-In 0.0km)
獲得標高 146m
レース
JETT ZWIFT Morning Race 15.8km/136m(1ラップ)
Ocean Lava Cliffside
Loopは、2020年12月のアップデートで追加された比較的新しいルートです。
Epic
KOMを上るヒルクライムルートほどガチで上る山岳ルートではありませんが、このEpic KOMバイパスルートは、それなりの獲得標高(19km
146m)があります。
まず、VolcanoからEpicKOM方面に向かう途中の小島の上り区間(Z坂)。
小島のヒルクライム区間(Z坂)
この区間を終えても、ブリッジを含めてダラダラ長い上り区間が続くので、脚がそぎ落とされます。
下り区間は70km以上のスピードを出せるのでドラフティングが欠かせません。
深海トンネルを通ったり、Volcanoの内部を通ったり、ダート区間を通ったりと、非常に変化に富むルートです。
このルートのレースで上位に入賞するためには、フラット区間でのパワーと、上り坂区間でのスピードを兼ね備えている必要があるでしょう。
Ocean Lava Cliffside
Loopのレースは滅多に開催されませんが、総合的な走力が試される素晴らしいコースだと思います。
9. Libby Hill After Party
走行距離 32.9km(+ Lead-In 0.3km)
獲得標高 118m
レース
Team KST "Le Puncheur" Race - 33.2km/118m(1ラップ)
Zwift Duathlon League - Bike - 35分間
Libby Hill After Partyは、Richmondのレース専用ルートです。
このルートのポイントは、何と言っても、ゴール直前!のKOM - Libby Hill
前半は超のつくドフラット区間が続きます。Sprint区間はLondon
Classiqueに似ています。
ところが、30km過ぎてから、鉄道線路の高架沿いの直線のダラダラ上りで脚を削られます。
そして、ゴール直前のKOMは、640mで平均勾配6.4%とかなりキツイ上り区間になっているのです。
9%の坂をラストスパートかけて上るのは過酷。。。ラストの上り区間は石畳になります。
上を見ると、ゴール直前では、心拍数が196と心臓が破裂する直前 笑
こんなユニークなルートはおそらくZWIFT随一ではないでしょうか?
どのバイクを選ぶべきか、悩みますね。。。
フラット区間でのパワーに自信があれば、エアロ性能の高いバイクで序盤でヒルクライマーを疲れさせるという戦略があります。
逆にヒルクライマーであれば、Meilensteinのような超軽量フレームとホイールで、ラストのKOMで勝負をかけるという戦略になるでしょうか。
10. Richmond Rollercoaster
走行距離 5.0km(+ Lead-In 12.1km)
獲得標高 19m
レース
3R Weekend Race Club - 32.4km/230m(4ラップ)
最後に紹介するのは、レース専用のRichmond Rollercoasterです。
Richmond
Rollercoasterは、Lead-Inの区間が12.1kmもある変則コースで、名前の通り、起伏が非常に激しく、ZWIFTの全コース中最大レベルの斜度23%の激坂を上らされます。
下りで80km近くのスピードになったかと思うと、次の瞬間は激坂が出現。。。
下り区間
序盤のローラーコースターのような区間を、ガチ踏みして攻めないとあっという間に集団に千切られてしまいます。
22%の激坂
幸いにも、Lead-Inを過ぎるとあとはずっとフラットな区間となるので、レース序盤のこの難所を如何に乗り越えるかが、レース攻略の鍵となります。
フラットな区間
Richmond
Rollercoasterのレースは滅多に開催されませんが、序盤と後半で全く違う雰囲気を堪能できるので、オススメのレース専用コースです。
11. その他
開催レース情報は、ZWIFT
Companion、ZwiftPower、Zrace、ZwiftHacksのZwift
Eventsなど、いろいろなサイトで調べることができます。
個人的には、ZwiftHacksのZwift
Eventsが、さまざまなフィルタをかけて検索することができるので、例えば、特定のルートのレースを検索することなどが簡単にできるのでおススメです。
以上、ZWIFTのおすすめレース - ルート10選でした。
個人的にヒルクライムが苦手ということもあり、フラットなルートが中心の紹介に偏ってしまいました。
ヒルクライムのルートは、悪名高いLeg SnapperのあるInnsbruckringや、ダラダラ坂のCastle KOMとTemple KOMがツラいMakuri IslandのChain Chomperなど、走り甲斐のあるルートがあります。
ヒルクライム・レースについても機会があればまとめてみようと思います。
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