[WiFi6対応ルーター Archer AX73を導入] 各階の隅々までWiFi電波が届くようになりました


WiFi6対応のルーターArcher AX73を導入しました。


同じTP-Link製のAC1200という11ac対応のWiFiルーターからの買い替えです。

ルーターを変えたところ、ルーター設置場所の3階ロフトから最も遠い1階の奥の部屋にまでWiFi電波がしっかりと届くようになりました。

弱い電波を中継するためにこれまで使っていたWiFiのエクステンダーはもう必要ありません。

WiFiの技術革新スピードは速いもので、世の中はいつの間にか11a/b/g/nから11acに変わったと思ったら、今や11axが名前が変わってWiFi 6となり、製品も手頃な価格帯に。。。

自宅のWiFiルーターを機種変更したときの注意点の備忘録も兼ねて以下に記します。

1. WiFi 6

WiFi6とは、最新のWiFi規格の正式名称「IEEE 802.11ax」の別称です。


WiFi規格は、802.11b, 11g, 11a, 11n, 11acと技術革新してきましたが、最新の11ax規格の導入とともに、Wi-Fiアライアンスが規格名の呼び方を以下のように変えました(カッコ内は策定時期)。

Wi-Fi 4 IEEE 802.11n (2009年)
Wi-Fi 5 IEEE 802.11ac (2014年)
Wi-Fi 6 IEEE 802.11ax (2020年)

WiFi 6の主な特徴は以下のとおりです。

・使用電波帯:2.4GHz帯/5GHz帯
・最大通信速度(理論値):9.6Gbps
・最大実効スループット:1Gbps~
・最大同時接続数:MU-MIMO使用時で8台

変調符号化方式は1024-QAMで、各シンボルは8ビットではなく10ビットを伝送し、802.11ac 256-QAMと比較して元の速度を25%向上させます。 Netflixの4KやYoutubeでゲームの配信などもよりスムーズに行えます。

分割多重変調方式は、AX Wi-Fiでは4倍の長さのOFDMシンボルによって4倍のサブキャリアを作り出します。そのため、wifi6の長いOFDMシンボルはWi-Fiの飛距離を広げ、速度も11%向上させます。wifi6のルーターがあれば家じゅうどこでも高速のWi-Fiであらゆるエンターテインメントを楽しむことができます。

また、wifi6ではチャンネル幅が80MHzから160MHzへ倍増しました。これによりルーターと各端末との通信がより高速になり、8Kの動画や大きなファイルのダウンロードやアップロードなども途切れることなく楽しむことができます。

さらに、MU-MIMOに関しても、wifi6の8 x 8 MU-MIMOではより多くの端末の同時通信が可能になり、加えて802.11acではダウンロードのみMU-MIMOに対応していたのですが、wifi6ではアップロードもMU-MIMOに対応しました。

詳しくは、以下のTP Link社のYouTubeをご覧下さい。

2. TP-Link製 Archer AX73

Archer AX73 (AX5400) は、ルーター製品で定評のあるTP-Link製の上位機種のWiFiルーターです。


上位機種といっても、Amazonで11,980円と比較的手頃な価格。


TP-Linkには、上位機種のWiFiルーター AX60 (AX6600)もあります。トライバンド対応で、アンテナの数も8本、WiFiも8ストリーム同時サポートをしています。


また、AX73の廉価版として最近発売されたAX72(AX4800)は、クアッドコアからデュアルコアにコストダウンされたほかはAX73とほぼ同等のようなので、価格によってはAX72という選択肢もあるかと思います。


私が購入したときは、AX73とAX72の価格差がほとんどなかったので、クアッドコアのAX73を選択しました。


パッケージはシンプルで必要十分な内容。


かんたん設定ガイドという説明書が同梱されており、これがなかなかわかりやすかったです。

3. WiFiルーターの切替

WiFiルーターを交換するのは、作業は簡単ですが、思わぬ不具合が発生して家のなかのWiFi接続がおかしくなってしまうリスクがあります。


稼働中のAC1200(右側)という11ac対応のWiFiルーターからの交換です。AC1200は4年前に購入したものです。


ルーター設置個所はOCUの出口の3階ロフトです。

拙宅は木造住宅なのですが、3階ロフトからのWiFi電波は、1階の奥の部屋だと届かないので、別途WiFiエクステンダーを使用していました。


今回の導入したArcher AX73は、強そうな6本のアンテナがありますが、果たして1階の奥の部屋まで電波が届くでしょうか。。。?

何も考えずにLANケーブルだけ接続して電源を入れたら、左から4番目のランプがオレンジ色となってしまいました。


ランプは左から

電源ランプ
2.4GHz WI-Fiランプ
5GHz WI-Fiランプ
インターネットランプ
LANランプ

なので、インターネット接続に何らかの問題があるようです。

実際、この状態だとWiFiが不安定です。

なので、一旦OCUとルーターの電源を切って再度接続。

すると。。。


今度はバッチリと5つのランプが緑色の正常となりました。

WiFiルーターによっては、設置すればあとは何もしなくてもOKのタイプもありますが、Archer AX73は、同梱の「かんたん設定ガイド」を参考に、初期設定をしっかりとやっておく必要があります。

まず、PCから

http://tplinkwifi.net

にアクセスして、管理用パスワード設定、タイムゾーン設定、そしてインターネット接続タイプを選択します。

インターネット接続タイプは、「かんたん設定ガイド」によると、NTTなどはPPPoE、auなどは動的IPと異なるので注意が必要です。



拙宅はauひかりなので、「動的IP」を選択。

すると、PCやスマホなどが無事に接続できました!


WiFiは1BD8(2.4GHz)と1BD8-5G(5GHz)が見えるので、スピード優先ならば1BD8-5G、電波の届く範囲優先ならば1BD8を選択します。

私のスマホiPhone SE(第2世代)は11axに対応しているので、WiFi6対応ルーターのメリットを享受できます。

Speedtestで2階リビング計測すると。。。






だいたい90~110Mbpsくらい出ているので十分ですね。おそらく、ルーターの新機能であるビームフォーミングの効果もあるのではと思います。

次に、スマホのアプリ「Tether」もインストールしておきます。このアプリはなくても問題ないのですが、非常に便利です。


プレミアム機能は有料ですが、無料版でも多くの機能が使えます。


アプリを入れておくと、WiFiで繋がっている家庭内機器の状態が一目瞭然。


クライアントの数やそれぞれの通信状況も一覧で見れる上に、新しい機器が新規にWiFi接続されるとポップアップで通知してくれます。



私の家庭内ネットワーク環境には、上のように有線と無線合計で23台が接続されています。

そして、肝心の電波の届く範囲ですが、3階のルーターから最も遠い1階の奥の部屋でもWiFi電波が届きました!


1階の奥の部屋では44Mbpsと、2階リビングの90Mbpsよりスピードは半減ですが、実用上問題のないレベルです。

これまで使っていたWiFi Extenderは不要となり、家庭内の場所によってアクセスポイントを切り替える手間から解放されました。

ちなみに有線接続(LAN)のほうは1Gbps近くのスピードが出ました。


(2022年1月27日 追記)
ひょんなことで接続を2.4GHzモードから5GHzモードに切替えたところ、3階のルーターから最も遠い1階の奥の部屋でもWiFi電波が届くことがわかりました。

しかも、スピードも5GHzのほうが断然速かった。。。以下はiPhoneのWiFi接続テスト結果です(左が2.4GHz, 右が5GHz)。



2.4GHzでは110Mbpsだったのが、5GHzではなんとなんと820Mbpsに一気にスピードアップ!

ルーター設置場所から最も遠い1階の奥の部屋で測定しても、下のような速度差が。


5GHzは距離が遠いと不利だという先入観で2.4GHzを使っていましたが、これからは5GHzに変更。

さらに、OneMesh対応のWiFi中継器(T-LinkのRE330)を別途調達しました。



1階の階段下のコンセントに繋いだところ、1階のWiFi電波強度も高くなりました。


5GHzモードとWiFi中継器のおかげで、家のどこにいても、同じWiFi設定環境で高速接続できるようになりました。

4. まとめ

こうして無事に、WiFi 6対応のルーターを新しく導入して、部屋の隅々までWiFi電波が届くように環境を改善できました。

WiFiルーター交換の注意点としては、以下のIoT機器は、機器の初期設定をやり直さなければなりません。

・Amazon Alexa
・WiFiプリンター
・屋外のWiFi対応の防犯カメラ
・VRデバイス(Oculus Quest 2)

今後IoT機器が身の回りに増えてゆくと、この手間は増えてゆくでしょう。

WiFiルーターが数年前の旧機種の場合は、値段も手頃になったWiFi 6ルーターの導入をおススメします。

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