オーディオサングラスとは、サングラスの柄(テンプル)の部分にスピーカーを搭載したものです。
わざわざ耳にイヤホンを付ける必要がなく、周囲の音を遮断しないため、音楽を聴きながらランニングや散歩をしても危険ではありません。
元オーディオマニア(現トライアスリート)としては気になる存在だったので、ネットで見つけたSoundPEATS
Frame Sという製品をポチりました。
届いた製品を装着して早速ランニングで試してみると。。。
おおおー-!
あまりの便利さと、予想を上回る聴き心地の良さに感動さえ覚えました。
スポーツ用のヘッドフォンやイヤホンはこれまでいろいろ試しましたが、どれも今一つ。。。しかしこのオーディオサングラスがあれば、もう迷うことはありません。
久し振りに感動するオーディオガジェット製品に巡り合えた気分です。
1. SoundPEATS Frame S
SoundPEATS Frame Sは、中国・深センに拠点を構えるSoundPEATS社のオーディオサングラスです。
SoundPEATSの製品は、ポータブルオーディオ製品、特に完全ワイヤレスイヤホンなどが、コストパフォーマンスの高さから人気を誇っており、Amazonでも多数の製品が取り扱われています。
オーディオサングラスSoundPEATS Frame
Sは、なぜかAmazonでは取り扱いがありません(米国Amazon.comでも品切れ状態)。
グループのSoundsoulブランドで楽天市場に公式ストアを出店しており、SoundPEATS Frame Sはそこから購入しました。
価格は5,580円 (税込)、主な仕様は以下のとおり
・Soundpeatsメーカー直営 1年保証
・Bluetooth5.0 ワイヤレスイヤホン
・防水( IPX5)
・紫外線保護コーティング
・マイクシステム内蔵(デュアルマイクノイズキャンセリング付)
・5時間連続再生(充電1時間で)
・高音質(aptX-HD対応、16mm大型ドライバー)
発注から3日後に商品が到着しました。
付属品は、専用の充電ケーブル、ノーズパッド(S,M,L)、専用クロス、説明書です(専用ケースは付いていません)。
説明書(日本語表記あり)は見開き2ページのカンタンなものですが、必要十分な内容。
サングラス本体もスタイリッシュ
外見の特徴としては、どこにもブランドロゴも製品名も表記がありません
と思ったら、光を当てる角度によってSOUNDPEATSの名前がうっすらと。。。
徹底的にシンプルさに拘ったデザイン
右側のテンプル部に充電端子とマルチファンクションボタンがあります
スピーカーはテンプル部の下部
2. 使い方、操作感
SoundPEATS Frame Sの使い方はとてもシンプルです。
スマホなど音源デバイスとのブルートゥース接続は、サングラスの柄(テンプル)を開くとペアリングモードになるので、あとはデバイス側でペアリング許可をするだけです。
再度ペアリングをし直す場合は、マルチファンクションボタンを長押しするとペアリングモードになります。
マルチファンクションボタン
サングラス側のコントロールは、
・再生/一時停止
・曲送り/曲戻し
・電話を受ける/切る
・電話を拒否する
とシンプルで、音量調整は再生デバイス側で行う前提なので、サングラス側ではできません。
再生中の音楽は外に漏れますが、ごく小さい音量なので特に問題になることはないでしょう(骨伝導タイプと同じレベル)。
サングラスのテンプルを開けると電源オンとなり、閉じると自動的に電源オフになります。
この究極のシンプルさを実感すると、イヤホンを耳に挿すという行為が如何に面倒なことか。。。
サングラス装着以外に何か動作をする煩わしさから解放される感覚は、感動的でさえあります!
3. 音質
オーディオサングラスの良いところは、イヤホンと違い、音楽を聴きながらも、周囲の音を遮断しないことです。
周囲の音を遮断しないので、ランニングや散歩、サイクリングにも最適です。
逆を言えば、音楽に没頭できるような再生性能は持ちあわせていません。
音質だけを考えれば、モニター用途のインナーイヤホン+ポータブルDACのような組み合わせに敵うわけはありません。
特に、低域不足は顕著で、バスのドシドシとした迫力からは程遠い再生音質です。
そもそも、サングラスをかけて屋外で運動しているときに、そこまでの音質を追求する必要はないでしょう。
その前提で、SoundPEATS Frame
Sの音質を評価するとすれば、私は5段階評価で、4.5くらいの極めて高いポイントを付けます。
本当にこの製品の音質は特筆すべきものです。
元ガチのオーディオマニアの私が高い評価をするのだから、間違いはありません
笑
ちなみに、私の愛用イヤホンは10年前からずっとUltimate EarsのTriple
Fi.10(シュア逆挿し)に、MoonAudioのリケーブルを施して、イヤフォームはCompyのT-500です。
Ultimate EarsのTriple Fi.10
こちらのYouTubeのレビューでは、この製品の音質をベタ褒めしていますが全く同感です。
以下は、ランニングしながらいろいろなジャンルの音楽を聴いてみた相性です。
ロック:低音不足でシャリシャリの薄っぺらい音楽になってしまう
ボーカル:繊細なボーカルの音像がしっかりと中央に定位して再生能力は特筆すべき
クラシック:ダイナミックレンジの広いオーケストラ楽曲などは、そもそも屋外で聴くのに適していませんが、室内楽曲のような小編成の楽曲は、むしろ相性が良い
ジャズ:(ジャンルにもよりますが)ジャズボーカルは前述のとおり相性良く、ピアノトリオやエレクトリック系の軽快なジャズは楽器の分解能も高く、最も相性が良い
ちょっとマニアックですが、Lars
DanielssonのアルバムPASODOBLEから「Fellow」は、このオーディオサングラスに最もマッチした楽曲でした。
PASODOBLE「Fellow」
オーディオサングラスは、インターバルトレーニングのようなガチのランニング時に、「ロッキーのテーマ」を聴いて己を鼓舞するには不向きですが、ゆるゆるジョギングやポタリングのようなリラックスした気分でスポーツをしながら音楽を聴くには最適です。
というのも利点です。
イヤホンやヘッドフォンは、装着の位置が少しでもズレると大幅に音質が変わってしまうのですが、オーディオサングラスは、装着が多少ズレても音質がほとんど変化しないのは新しい発見でした。
4. 要改善点
このオーディオサングラスの残念なところ(要改善点)にも触れようと思います。
まず、専用の充電ケーブルを本体の端子に接続するのが、マグネットが弱くて非常に難しいです。
充電ケーブル
接続状態では充電中の赤いランプが点灯するのですが、ほんの少しでも本体やケーブルを動かすと簡単に外れてしまいます。
これは本当に何とかならなかったのかと思うほど残念ですね。。。
そして、テンプル部のマルチファンクションボタンですが、(個体の問題かもしれませんが)反応が非常に悪く、使い物になりません。
タッチセンサーで反応するタイプですが、サングラス着用しながらの操作はほぼムリと言って良いレベルですね。。。
まあ、マルチファンクションボタンが使えなくても、再生側のデバイスですべて操作できるので実害はないのですが。
以上2点は、ぜひとも今後改善してほしい点です。
BOSEのRONDO/ALTO(27,500円税別)
BOSEのTEMPO/SOPRANO(33,000円税別)
4モデルのうち、TEMPOがスポーツタイプです。
低音の再生能力もそれなりに高いのはさすがBOSEらしいと思いました。
が、お値段が。。。笑
FAUNA(オーストラリアのアイウエアブランド)に至っては37,800円(税別)と、さらに敷居が高いですね(ファッション性は抜群ですが)。
FAUNA
FAUNAはクラウドファンディングで開発された製品のようです。
こちらはメガネケースに入れるだけで充電ができます
そのほかのメーカーや機種の比較は、「【2021年
最新版】オーディオサングラスの選び方とおすすめ10選!」に詳しく解説があります(なぜかSoundPEATS Frame
Sは10選に入っていない)。
消耗品のスポーツ用サングラスに1万円以上というのは、個人的にはどうか。。。と考えてしまいます。
BOSEのようなブランド力は確かにありますが、所詮、ピュアなオーディオと違って音質を追求するわけではないので、コストパフォーマンスを考えたら、オーディオサングラスはSoundPEATS
Frame S一択で間違いはないと思います。
ちなみに。。。楽天の20%クーポンが来たので、スペアにもう1つ購入してしまいました 笑
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