今日はアドベンチャーレース(エクストリームシリーズ2022奥多摩大会)に友人と参戦してきました。
ついにこの日を迎えた人生初のアドベンチャーレース
種目は、トレッキング、マウンテンバイク(MTB)、オリエンテーリング、カヤック、チームチャレンジのすべてを行い、チームで順位を競います。
本格的なアドベンチャーレースは、2日以上の長い期間にわたって、大自然に身をおいて極限状態を競うもので、地球上でもっとも過酷なレースとも言われています。
今回参加したエクストリームシリーズは、日帰りで参加できる初級者向けのアドベンチャーレースですが、35kmの距離を7~8時間で走破するため、それなりの体力とスキルが要求されます。
トレッキング達人の友人2人と一緒に3人チームを結成して参加、目標は完走ですが、果たしてどうなることか!?
エクストリームシリーズ2022 奥多摩大会は、大自然のなかをチーム戦で競うアドベンチャーレース(山、川、海など、各地の自然をフィールドに、多種目なアウトドア競技をこなしながら、ゴールを目指すレース)です。
エクストリームシリーズ2022は、日本で初めてアドベンチャーレースをシリーズ化したものです。本格的なアドベンチャーレースが、スタートからゴールまで、夜間行動もある3日以上の超長距離レースなのに対して、各レースが1日完結型のものなので、手軽に参加することができます。
下の動画はエクストリームシリーズ2020奥多摩大会(2020年11月28日)ですが、名門チームのイーストウィンドが出場しており、非常に良くまとめられています。
那珂川大会、奥多摩大会、奥大井大会、そして尾瀬檜枝岐大会と、年間4大会シリーズです。
那珂川大会 (栃木県那須烏山市) |
奥多摩大会 (東京都奥多摩町) |
奥大井大会 (静岡県川根本町) |
尾瀬檜枝岐大会 (福島県桧枝岐村) |
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開催日 | 4月16日(土) | 5月14日(土) |
9月3日(土) |
10月1日(土) |
応募締切日 | 4月6日(水) | 5月4日(水) | 8月24日(水) | 9月21日(水) |
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開催日:2022年5月14日(土)
開催場所:東京都奥多摩町エリア
種目:トレッキング、マウンテンバイク、オリエンテーリング、カヤック、チームチャレンジ
距離:25~35km(予定)
参加資格:チームは2~3人1組。健康な中学生以上の方であれば、誰でも参加できます。但し、中学高校生は、成人1名を加えなければなりません。アドベンチャーレースの経験は問いませんが、カヤック初心者の方は、必ず事前講習を受けて下さい。
競技運営、安全管理上から、カヤックの経験があることと、スタート前のブリーフィングを受けることを条件にします。
参加費用:参加費は24,000円(3名)、20,000円(2名)(傷害保険料を含みます)です。マウンテンバイクのレンタル希望者は4,000円、ヘルメット
今回初めて地元の友人3人とチームエントリーしました(チーム名はTamazon)。
レースの準備で、先月エクストリームレースのためのカヤック講習会に参加、船の乗り降りからパドル操作、転覆時の対処法など、エクストリームシリーズに出場する
ために最低限必要なノウハウを教えてもらいました。
2. レース当日
レース当日のスタート地点は、奥多摩総合運動場です。
都心からは車で約2時間、エクストリームシリーズ2022奥多摩大会は都内で開催される唯一のアドベンチャーレースです。
大会当日の朝はあいにくの空模様
幸いなことにレース開始の時刻(10:00)に向けて雨も上がりました
受付会場に到着
ブリーフィングの様子
今年は50チームが参加(うち2チームはDNS)
チームは2名エントリー(ミックス5チーム、オープン5チーム、オープン:男性のみのチーム)と3名エントリー(ミックス28チーム、オープン11チーム)の総勢140名。
半数近くが今回初参加とのことですが、アドベンチャーレースって意外に人気スポーツなんですね。
また女性や若い選手が多くてビックリ
各種目のルートは当日まで公表されず、各チームにチェックポイントが記載された指示書と地図、そして大会パスポートが渡されます。
指示書 #1(CP1~CP6)
トレッキング・オリエンテーリングでは、地図に記載されたチェックポイント(CP)をコンパスを使って探し当てます。
地図のデータから地形を読んだり、正置など地図読みのスキルが要求されます。
ルートの選択は基本的に自由に行なえるので、各チームで最善のルートを選んで進みます。
チェックポイント(CP)には以下の2つのタイプがあります。
1.スタッフがいます。パスポートに押印してもらい、スタッフの書類にサインします。
2.チェックポイント番号の記したポストがあります。ポストに備え付けのパンチでパスポートに穴を開け、ポストに記された4桁の数字の番号をパスポートに記入します。
CPは全部で13か所
CP4のカヤックは関門が12:00
CP8からCP11には、ダミーのCPが仕掛けられているかもしれないということで、間違ってダミーのCPしか確認してこなかった場合はペナルティ(所要時間の)が課せられます。
CP8とCP9の関門が16:00、CP10とCP11の関門が16:30に設定されています。
ゴールの制限時間は設定されていませんが、10:00一斉スタートで18:00が表彰式なので、実質レースの所要時間は最大で8時間です。
スタートのTeam Challengeがこれまたユニーク。
なんと、手渡された紙に書いてある諺(ことわざ)をチームメンバでゼスチャーで相手に伝えて、それを正解できないとレースがスタートできないという
笑
ということで、ゼスチャーをするメンバーがスタートゲートに終結
午前10:00にレースがスタート!
長い長い一日が始まりました。
3. レース序盤(CP1~CP5)
Team
Challengeで、私はジェスチャーを見て諺を当てる役割でしたが、1回目(花より団子)は20秒の制限時間をオーバーしてしまい、2回目(頭隠して尻隠さず)でようやく正答!
急いでMTBに乗り、川沿いのCP1を目指します
MTBを降りて、川沿いの道を地図を頼りに進みます
序盤は他のチームも同じ場所を目指していますね
渓流沿いのチェックポイントを発見
次のCPに向かいます
途中のCPを見過ごしてしまいルートを戻るアクシデントも
CP5を確認してからCP4(白丸湖)のカヤックポイントへ
Garmin Connectの記録
上の赤い線がMTB、青と緑の線がトレッキング/トレランとカヤックです
カヤック地点(白丸湖)に到着、時刻は11:10
指示書 #2(カヤック)
指示書に従ってチームメンバ交代(バトンタッチ式)でカヤックに乗ります
湖には気嵐のようなものが
順番に川上に向かって漕ぎ、指定ポイントに掲示されている記号を覚えて帰ってきます
次のメンバーにライフジャケットとパドルを渡してリレー交代
他の選手は待機
リバーカヤックの講習で覚えた要領で漕ぎます
なかには転覆してしまうカヤックも
1人だいたい13分くらいでしょうか
カヤックを漕いでいる動画です。なかなか真っ直ぐに進めるのが難しい。。。
チェックポイントで図形(△☆◎□)を確認
カヤックセクションを無事にクリア、CP3に戻りMTBに乗って次のCPに向かいます
4. レース中盤(CP6~CP11)
CP6までは、青梅街道を古里附で左折してからは上り基調のルート。MTBでグイグイと上ります。
チームTamazonにとってMTBは得意種目、途中でチームをいくつか追い抜きました
CP6でスタッフから新しい指示書を受領
指示書 #3(CP7~CP13)
CP8~11は好きな順番に回って良いので、チームで作戦を相談します
CP9-CP8-CP10-CP11の順で回るルートに決定
地図読みができないワタクシは、トレッキングの達人チームメート2人が頼り 笑
トレランの要領で疾走、蒸し暑い。。。
それでも序盤から中盤はまだ走りやすかった
(以下アクションカムのSDカードが破損してしまい写真と動画少なめ)
CPを探すために山に入ります
ここからが地獄の始まり 笑
冗談のような急峻な斜度を下ったり上ったり
CP8からCP11にかけては一気に難易度が上昇、いやこれマジでキツイなんてもんじゃない
こんな斜度のキツイ道なき道をを進んだのは初めて
写真では伝わらないのが残念ですが、雨上がりでフカフカの土に朽ちた木枝や草が覆い茂った崖のような場所を、CP探して下ったり上ったりの繰り返し。。。
脚もどんどん削られてゆく。。。
CP8からはダミーのCPが要所に設置されていて、大いに惑わされました
Garmin Connectの記録
地図上ではこんな感じです
上の地図がCP6~CP13までのエリアなのですが、CP8~10はどれも道から外れた斜度のキツイ尾根の斜面とかに設置されていて見つけるのが大変でした。
特にCP11の難易度が高過ぎて、ダミーのCPを見つけるのが精一杯。
これ以上深追いすると、残り時間がなくなってしまうので、CP11を突き止めるのは止む無く断念。
地図上のCP11
他のチームもCP11には相当手こずっていたようです。
5. レース終盤(CP12~フィニッシュ)
CP12までは上りと下りが混ざったトレランルート、下りはスピードを落とさず駆け下りてアドレナリン全開 笑
MTBを置いてあるCP12に戻ってきたのが午後3時30分過ぎ、まだ半数くらいのMTBが残っていたので、レースの順位は真ん中あたり。
このCP12から、最後のチェックポイントのCP13までのMTB走行ルート選択が本日のハイライトとなりました。
ルートは2通り。
ひとつは、山林の急峻なつづら折りシングルトラックをMTBを押しながら進むショートカットルート。
もうひとつは、ぐるっと外周を大回りして舗装路を進むルート。
チームで協議の結果、時間短縮を狙ってCP12からCP13までのショートカットルートを選択しました。
これは、前半がつづら折りのシングルトラックの急峻な崖道を、MTBを降りて押しながら上る(ほぼ担ぎ上げるイメージ)という強行軍。。。
しかも、レース後半で体力は限界
こんな過酷な経験はなかなかできない 笑
そして。。。意を決してMTBを降りて山に入りました
写真や動画がないのが本当に残念ですが、下のStravaのデータ記録を見ると、標高で185mもの上りをキロ25分かけて上っていたのがわかります。
MTBを引っ張り上げながら山道を進む我々の姿を見て、すれ違う選手たちはみな驚愕の表情
そして。。。標高で250mくらいMTBを引き上げて、ついに最難関のセクションを突破!
友人はこの時点で両脚を攣ってしまい満身創痍、しかし根性で上り切りました。
最大の難関を抜けて、あとは焦らずにゴールに向けて行き来た道を戻ります。
。。。と、そのとき
救急車のサイレンの音が
空にはヘリの音も
なんと、救急車やパトカー数台がCP13地点近くの山道入口に止まっているではないですか!
どうやら、参加者のなかで、山林に入って疲労で身動きができなくなってしまったようで救助に入るようです
大事に至らないことを祈り、先を進みました
そして。。。
ついに最終セクションの歓喜のダウンヒル
舗装路でもないのに、超のつくスピードで爆走、オヤジ暴走族と化しました 笑
鳩の巣駅からは青梅街道沿いを、ゴールの奥多摩総合運動場に向けてラスト5kmはウィニングライド状態、途中で1チームを追い抜きました。
MTBでカヤック会場の白丸湖を通り過ぎたときには、カヤックを漕いだのがもうずっと昔のような錯覚になりました
レース中にあまりにいろいろな出来事があった。。。
ゴールシーン、最後は笑顔で喜びを分かち合いました。
時刻は午後5時41分。完走タイムは7時間31分19秒。
救助隊の出動で予定されていた表彰式はキャンセル、最終順位や結果は後日発表でまだわかりませんが、怪我もなく無事に完走できたので満足です。
いやーアドベンチャーレース楽しかった!!!
初級者向けと甘く見ていたら、こんなガチなレースとは想定外でしたが、それでも身体の疲れよりも達成感のほうが遥かに大きい。
スイム、バイク、ランの3種目をこなすトライアスロンもなかなかハードですが、アドベンチャーレースの大きな特徴は、CPの通過順などルート選択が自由なことと、チーム戦ならではの頭脳戦という点ではないでしょうか。
(我々チームTamazonが走ったCP順は、1-2-3-5-4-3-6-7-9-8-10-11-12-13でした)
おまけに、MTBを引っ張り上げながら崖道のシングルトラック登山道をひたすら上るという苦行は、あのエクステラジャパンにも勝るとも劣らない激烈なものでした。
アドベンチャーレース、まさに究極の非日常体験イベント。
大会実行委員会や企画運営に携わった皆様、国士舘大学をはじめボランティアの方々、カヌー教室やその他関係者の方々には、このような素晴らしい大会を実現していただき、心から感謝したいと思います。
今回のアドベンチャーレース参戦で、マラソン、トライアスロン、自転車レースほか持久系/耐久系スポーツ全23種目中14種目に参戦したことになりました。
Garmin Connect
Strava
(2022年5月18日 追記)
レースの結果が発表されました!
チームTamazonは、9時間01分19秒で22位(出走3名チーム38チーム中、完全完走25チーム中)でした!
以下の規則により順位分けされています(エクストリームシリーズ那珂川大会2018リザルトより)。
・完全完走(全てのCPを関門時間を過ぎることなく回る)
・完走(主催者の指示によるショートカットの場合のゴール)
・ゴール(チェックポイントを見落としなどした場合のゴール)
・リタイア(レースの放棄または一部メンバーのゴール)
以下はCP8~11のオリエンテーリングセクションの結果ですが、4セクション中3セクションでDP(ダミーポイント)を取ってしまったのが痛かった(合計ペナルティ90min)。
チームTamazonは無事に完全完走を果たすことができて良かったです。
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