[エクステラジャパン2022参戦記] 台風接近で午後から土砂降りに、泥まみれのMTBに苦悶しました


オフロードトライアスロン大会のエクステラジャパン2022に参戦してきました。


エクステラジャパンは3大会連続の出走、今回はMTB仲間(Team Tamazon)と一緒に3人で参戦です。

台風14号接近の影響でレース当日の天気予報は朝から雨。。。ただでさえ難易度の高いコースがさらに厳しくなりそうな気配。

おまけに、例の流行病の後遺症で、今でも倦怠感がひどく体調不良での参戦。。。果たして無事に完走できるのか?

1. エクステラジャパンについて

XTERRA(エクステラ)は、オープンウォータースイミング、MTB、トレイルランニングの3種目を1人の競技者が連続して行う競技で「オフロード版トライアスロン」です。

エクステラジャパンは、群馬県の丸沼公園(日光国立公園)の豊かな自然に囲まれた素晴らしい環境で開催されます。

2022年シーズンは、丸沼だけでなく、7月に根の上高原でも開催されました。


私はXTERRA JAPANに2019年、2021年と2度参戦しています(2020年はコロナで大会が中止)

【エクステラジャパン2019完走記】クレイジー過ぎるオフロードトライアスロン XTERRA JAPAN

2019年大会はカットオフ(制限時間)ギリギリのタイムで完走を果たしましたが、2021年大会はコースが長くなったこともあり、ラン2周目でDNFとなってしまいました。

今回(2022年大会)はカットオフが6時間から8時間に大幅に延長されました(コースは2021年大会とほぼ同じ)。


通常であれば、8時間以内の完走は問題ないのですが、ちょうど1か月前に例の流行病に感染してしまい、その後遺症で今でも倦怠感がひどく最悪のコンディションです。

大きな不安を抱えながらのレース参戦となりました。

2. レース前日

今回は、MTB仲間(Team Tamazon)の2人(KさんとNさん)と一緒に3人で参戦です。

Kさんは、数か月前にMTBを新調して、今回エクステラ初参戦です。Nさんは昨年エクステラに一緒に参戦した仲間。

できれば3人で一緒に完走を果たしたいが、二人ともMTBとトレラン達人なので、私が完走できるかどうかにかかっている 笑

運の悪いことに、台風14号が関東地方に接近して、レース当日の片品村の天気は朝から雨予報。


昨年も、(たまたま同じ)台風14号が関東地方に接近して、大雨の予報だったのですが、台風のコースが逸れて、レース当日は奇跡的にドピーカンの天気に恵まれました。

今年も同じ奇跡が起きてほしいが。。。

レース前日の17日は3連休の初日でした。翌日18日は雨予報だったこともあり、朝7時45分に出発した時点では都内も関越道も行楽客で大渋滞

結局5時間かけて午後1時過ぎに現地に到着


明日からの雨予報がウソのような秋晴れの良い天気!


去年と同じく出走者リストのパネルが


会場にはエクステラエキスポの店舗が


海外のバイクを改造したユニークなカフェも出店(高崎の3.14Cafe)


黒い屋根のテントで受付を済ませます


去年はくぐることができなかったゴールゲート、今年はどうか!?


そして、宿泊でお世話になる環湖荘


Team Tamazon3人の相部屋です


丸沼は素晴らしい天気


うーんこれで明日が雨とは


スイムからトランジションエリアまでは緑のカーペットが


Nさんはさっそく試泳


今年はバイクラックの位置が変わりました


午後3時、宿にチェックイン


風呂に入ったあと夕食、明日の健闘を祈念して乾杯!


栄養とカロリーをたっぷり補給


明日の準備を終えたらやることもないので、夜10時過ぎに就寝 はやっ 笑

3. レース当日(スタート前)

朝5:30起床、朝から霧の濃い天気ですが、幸い雨は降っていません。


丸沼もこのとおり


水温はそれほど冷たくない




スイムからバイクへのトランジションではこの岩場を上ります


バイクラックにセット、場所は自由です


前回はシートポストに付けた小物入れが走っている途中に全開してしまい、中身の補給食を全て失ったので、今回はフロントに小物入れをセット


MTBが100台以上集結して壮観


ナンバリングとスタンプを押してもらいました


午前8:00 ブリーフィング


MTBのルートが変わって、スタート直後にホテルの裏山を通ってから湖畔コースに向かうことになりました。

計測チップを受け取り、いよいよ9:00のレース開始が迫ってきました。

4. スイム(1500m、53分40秒)

前回のレースでは、丸沼高原の標高1,430mの薄い空気にやられて、レスキューチューブのお世話になるという大失敗でした。

体調も良くないので、今回はとにかくスイムはマイペースで目標タイムを45分で行くことにしました。

スイムスタート直前には、なんと日差しが!


号砲とともに一斉スタートしますが、私は後方でゆっくりと入水、マイペースで泳ぎ始めます。


しかし。。。最初のブイを超えるあたりから、前回と全く同じように息が上がってしまい、クロールが続けられません。。。

まさかのデジャブ現象 笑

仕方なくムリせず平泳ぎに切替。とにかく息苦しさの解消に努めました。

2番目のブイに向かう途中もほぼ平泳ぎでムリせずに行きますが、全然前に進まない。

2番目のブイを超えたころには、もう後ろには誰もいないのではというくらい遅れを取ってしまいました。

1周目を終えたあたりで、げっぷが出ました。

すると。。。

これまでの息苦しさが解消して、2周目からはいつものペースで泳げるように。

3周目に入るところで、手元のGarminが計測スタートしていないことに気付きました 笑

Multisportモードは、選択するだけでは計測スタートせず、モード選択のボタンを押してから、スタートボタンを押さないといけないことを忘れてました。

ライフセーバーの方に時間を確認したら。。。なんと、2周回で35分も経過しているとのこと。。。ここで心が折れそうに。

3周目は、キックも使いながら、時間を挽回するつもりで泳ぎました。

が、陸に上がってバイクラックのあるトランジションエリアに入ったところで、53分40秒が経過(去年のタイム54分09秒とほとんど同じ)。

去年と同じ失敗を見事に繰り返すことになるとは。。。体調のせいかもしれませんが、いずれにせよ、バイクで挽回するしかありません。

5. バイク(25km、3時間37分18秒)

バイクラックにはたった4台のMTBしか残っていませんでした 笑

トランジションエリアに入ったそのとき、ホテルの裏のルートを走り終えたNさんが湖畔ルートに向かって疾走していく姿を目撃。

最初のトランジション(T1)に要した時間は6分49秒でした。

いざスタート!


ガレ場やダラダラ上り区間、アップダウンなどが続くなかなか厳しいセクション


2kmほど走ると、再びトランジションエリアに戻ってきました。

ここから湖畔沿いに進みます。序盤は全セクション中唯一と言って良いフツーに走れるセクション

湖畔序盤

やがて丸沼の湖畔の狭いシングルトラックになります。ミスすると湖畔に滑落してしまうし、張り出した木の根や切り株など障害物も増えてきます

湖畔中盤

徐々にMTBを降りて押す頻度がアップ。。。


厳しそうな場所はムリせずバイクを降りる


が、見物人がいる場所では、カッコ良いところを見せようとムリを 笑


案の定、派手に転倒!


前輪ロックさせてしまったようで、身体が投げ出されてしまい、右腕負傷イテテテテ


派手な転倒は避けたいと思っていたものの、レース序盤で早くもやってしまった。。。

スタッフの誘導に従って、森のなかの周回ルートに向かいます

周回ルート序盤

トップを走る選手数名に周回で追い付かれ、道を譲ります。。。皆速い!

周回ルート中盤

頻繁なバイクの乗り降りや担ぎ上げ、押し引きを何度も繰り返して早くも疲労困憊。。。

森を抜けて、コンクリートの橋を渡ります(丸沼自然遊歩道)。ここはバイクに乗って進める


その先に、急峻な下りの階段があるのですが、ここMTB乗って突っ込む勇気がない

急峻な下りの階段

友人2人はバイクにのったまま突破できるんですよね。。。技術の差だ

周回ルート終盤

そして、再びスタッフの誘導に従って、一瞬舗装路を経由してジープロード区間に向かいます


ジープロード入り口のエイドステーションに到着


ここで5分くらい休憩。給水と補給食(アンパン、羊羹、バウムクーヘン)を摂取

エイド~ジープロード序盤

ここからはジープロードのダラダラ上り区間に入ります

ジープロード中盤

途中の見晴らしの良い場所ではMTBを止めて写真撮影 笑


雨予報だったのが、まさかの晴天になりました!

ジープロード中盤その2

終盤のフラットな区間では、踏み込んで順位を上げました

ジープロード終盤

ジープロードの区間の記録はStravaではXTERRA JPN 2019 Double Track Climbという名前のセグメント(5.6km、勾配4%、標高251m)で記録されています。

  1. 33分36秒(2022年9月18日)
  2. 33分41秒(2022年9月18日)
  3. 35分49秒(2021年9月19日)
  4. 39分45秒(2021年9月19日)
  5. 39分59秒(2019年9月15日)
  6. 43分39秒(2019年9月15日)
今回(2022年)のタイムは、1ラップ目(33分36秒)が自己ベスト更新でした。

2ラップ目(33分41秒)もペース落ちずにほぼ同じタイム。

ダラダラ上りには強くなった 笑

これは、日頃のZWIFTの効果も大きいと思いますが、ジープロード入口のエイドステーションで水分補給と補給食をしっかり摂ったことも効いていると思います。

ジープロードが終わって、今度は一気にダウンヒルの区間

ジープロードからダウンヒルへ

前半の傾斜の緩いセクションは、慎重に進んで何とか転倒せずにクリア

ダウンヒル(緩い傾斜セクション)

MTB乗りには大した難易度でもないと思いますが、ここを転倒せずにクリアできたのは初めて。

が。。。後半の傾斜の厳しいセクションはバイクとともに斜面をずり落ちてゆく 笑

下の写真の赤丸で囲った部分2か所の選手の小ささから、この傾斜の急峻度が少しは伝わるでしょうか。。。


このダウンヒル区間の記録も、StravaでXTERRA JPN 2021 DH Top-Branchという名前のセグメント(0.8km、勾配-19%、標高-167m)で記録されています。

しかし平均勾配がマイナス19%ってどんだけ鬼畜なルートなのか。。。笑

  1. 9分06秒(2022年9月18日)
  2. 11分03秒(2019年9月15日)
  3. 12分00秒(2021年9月19日)
  4. 12分05秒(2022年9月18日)
  5. 13分58秒(2021年9月19日)
  6. 15分36秒(2019年9月15日)
1ラップ目は転倒せずにクリアできたので、9分06秒と自己ベストを大幅に更新

しかし、2ラップ目はジープロードに入る前から大雨に降られてコンディションが急激に悪化、前回、前々回のタイムを下回ってしまいました。

周回ルート(Lap #2)序盤

ダウンヒル区間をクリアして、周回ルートの2周目に

周回ルート(Lap #2)中盤

ここで事件発生

フラットなエリアで走行中に、ルート脇の鉄の杭に気付かずに右脚のスネを激しく強打!

鉄の杭

そのときの映像です


悶絶モノの痛さでしたが。。。我慢して先に進むしかない 笑

周回ルート(Lap #2)終盤(途中まで)

アクションカムのバッテリーが切れて、映像はここまでです。

2周目のジープロードに向かう途中から天候がさらに悪化して、前が霞むほどの土砂降りに!

MTBが遅いとザンザン降りの大雨に降られるという罰ゲーム 笑

ジープロードをずぶ濡れになりながらクリアして、再びダウンヒル区間に。。。

ダウンヒル区間はぬかるみで脚の踏ん張りが効かず、MTBと一緒に身体が滑落して進むという感じ

そして雨は時おり激しく叩きつけるような勢いに。。。木の根がツルツル滑りやすくバイクコントロールできず地獄と化しました 笑

ラストの湖畔沿いのシングルトラックは、滑落の恐怖と戦いながら、炎と魂で走り切りました

そして。。。何とか無事に生還、バイクセクションを3時間37分18秒で終了。


前回は崖から滑落、全補給食喪失、チェーン落ちなど散々な目に遭って4時間02分04秒もかかってしまいましたが、今回は(大雨以外は)特に大きなトラブルもなく、前年より25分も短縮してバイクをフィニッシュしました。

6. ラン(10km、2時間08分34秒)

トランジションエリアに戻ってきたのが午後1時間30分くらい。

カットオフが午後5時なので、時間は十分にある。

T2は6分11秒でした。

さっそく湖畔のガレ場を走り(歩き)ます。


足腰ガクガクで何度も脚を滑らせてしまい上手く歩けない。。。


ガレ場の次は、激坂トラロープ


雨でドロドロになって足場は最悪、何度も足を滑らせてしまい、ロープを使ってもなかなか上手く上れない

選手たちと協力し合ってなんとかクリア、連帯感が生まれました 笑


あとはひたすらアップダウンの森林を進みます


ここでKさんと遭遇、Kさんは2ラップ目、私は1ラップ目 笑


舗装路の下り区間でトレラン猛者のKさんと話しながら並走していたら、脚に来た 笑

その後はお馴染みのルート、岩の下をかいくぐる、丸太の一本橋を渡る、清流の沢のなかをジャブジャブと進む。。。

今回は土管のなかを進むところも 笑


2ラップ目は右脚の腸脛靭帯がやられてしまい、持病の腰痛も発症。

まさに満身創痍でヘロヘロ状態に。。。

それでも痛みに耐えて、雨の降るなか6時間39分32秒でゴール!


先にゴールした友人2人が有難くもゴールで迎えてくれました。


3人で無事にお互いの完走を祝います。

が、ここで再び大雨に。。。急いでトランジションエリアのバイクや荷物を撤収。

時刻は午後4時近く、気温が下がってブルブル震えるほど寒い

去年は逃したフィニッシュメダル、今年はしっかりゲットです。


腸脛靭帯と腰をやられて着替えるのも一苦労 笑

こうしてエクステラジャパンを無事に終えました。

表彰式

表彰式のあと、売店でおみやげを買って、東京へ戻ります。

環湖荘の売店

途中で花咲温泉に立ち寄って、温泉漬かって、夕食をガッツリと。。。超美味い~

7. エクステラを終えて

3度目のエクステラを終えて、3人とも無事に完走できて何よりでした。

早速レース結果が公開。


KさんもNさんも見事に6時間切りでフィニッシュしてスゴイ!

Kさんは初チャレンジだったにも関わらず、5時間30分切りを達成です。

今回は、竹谷賢二さん(元アテネ五輪代表)や山本幸平さん(元北京五輪代表)も参戦、見事な成績でフィニッシュされていました。

エクステラも3回目となると知り合いも増えました。

毎年このイベントで顔を合わせる常連と化してきたか 笑

エクステラは究極の非日常体験イベント、大自然のなかで大の大人が夢中になって泥だらけになったりスリル満点のMTBライドを楽しむ。

今回は文字通り、土砂降りの雨でドロドロのMTBとトレランを堪能?することができました。

しかし、スイムは大きな課題が残ってしまい、ちょっと深刻です。。。

まあその分、MTBが徐々に上達してきたので良しということで。

しかし激烈なイベント。。。毎回感じますが、こんな非日常をとことん楽しめる(たの死める)機会は人生そう滅多にない。

もちろん来年もエントリーします 笑

最後に、大会運営関係者の方々、ボランティアの方々、沿道で応援してくださった方々、そしてエクステラファミリーの皆さま、素晴らしいイベントをどうもありがとうございました。


(2022年9月21日 追記)
HISAさんのYouTube配信、3種目とも映像で記録しているのがスゴイです(MTBは特に迫力満点の映像)


こちらはHIROさんのYouTube配信、レース前からのエクステラの雰囲気も満載です。


(2022年9月21日 追記)
正式リザルト完走賞が発行されました。





フルディスタンスは、エントリー139名(うち女子16名)に対して、出走者113名、うち完走者は107名と、完走率は93.6%(対出走比)でした。


[エクステラジャパン2021奮闘記] 2年ぶりに開催!台風明けのオフロードトライアスロン XTERRA JAPAN

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