[初めてのふじいち] 富士山をロードバイクでぐるっと一周120kmライド


今日はロードバイクで富士山をぐるっと1周する通称富士一(ふじいち)を走ってきました。


日曜日の早朝に河口湖を出発、いろいろ立ち寄っても夕方には無事戻って来れるだろうと考えましたが、果たしてどうか?

1. 富士一(ふじいち)

自転車で富士山麓をぐるっと1周するコースは通称「富士一(ふじいち)」と呼ばれています。

富士山を自転車でぐるっと1周するのは、実はそれほど難易度が高いものではありません。

ロードバイクで100km以上のロングライドの経験と、多少のヒルクライム経験のある健脚の方であれば、ムリなく完走できると思います。

もちろん、季節や天候、選択するルートによって難易度は大きく変わります。

今回は、事前にいろいろ調べて、走行距離120km、獲得標高1800mくらいの標準的なルートを選びました。

出発は河口湖。

反時計回りにぐるっと1周します。

ルートを参考にしたのは、以下のサイクリストウェルカム.jpのサイトです(以下サイトからの引用です)。

自転車で富士山一周というと、かなり難しそうなイメージがあるかもしれませんが、実はそうでもないのです。

様々なルートをとることができますが、ちょうど100km程度の距離で、熟練ライダーでなくとも1日で一周して帰って来られるルート設定が可能です。

当ルートは、河口湖畔のサイクリストウェルカムなホテル、富士ビューホテルを発着地とする、反時計回りの富士山一周ルート。走行距離109.2kmで富士山の周りを一周します。

交通量の多い国道をできる限り避け、樹海に囲まれた道や、静かな山道を走ります。ただ、御殿場市周辺はどうしても交通量が多くなりますので要注意。

大きな登り区間は三つありますが、いずれも登るのは標高1,000m強あたりまでで、初級〜中級者でも挑戦できるレベルです。

(引用おわり)


CWJ富士山01のルート
走行距離109.4km
獲得標高1784m


上のルートマップはRide with GPSというアプリ対応なので、スマホのアプリで保存もできます(オフライン保存のためにはRide with GPSの有料会員登録が必要)。

Ride with GPS

しかし、ロングライド中にスマホを使ってルート確認をすると、あっという間にバッテリーが消耗してしまいます。

そこで、観光案内所でもらった地図に同じルートを描き込んで、それを携行することにしました。


利用したのは、「ぐる~っと富士山」(日本富士山協会)という無料の案内パンフレット。富士山世界遺産センターの観光案内所で入手しました。

拡げると、机一面くらいの大きさの地図になります。


この地図に、ふじいちで走る予定のルートを水色の蛍光ペンで記入しました。


CWJ富士山01のルートとほぼ同じルートですが、出発点が河口湖の宿(富士スバルライン入口近く)なのが異なります。

走行時の携行品は極力少なく小さくするために、ふじいちに該当しないエリアは切り捨てて、コンパクト化したマップを折りたたみ、ウエストポーチに収納できるようにしました。

2. 準備

ロードバイクはいつものCervelo S2に軽量ホイールのZONDAの組み合わせです。


ボトルケージは2つ、サドルバックにパンク時の予備のチューブやCO2などを入れて、フロントとリアにそれぞれライトを装着しました。

ウエストポーチには、以下のものを収納

折りたたんだマップ
スマホ
モバイルバッテリーとコード
現金(1000円札数枚+小銭)
塩飴
羊羹

あとは、ヘルメット、サングラス、指切りグローブ、ハンディタオル、心拍計(胸ベルトタイプ)、GPSサイコン

サイクルボトルは、長年愛用しているサーモス 真空断熱 ストローボトルです。


保冷性能に優れ、走行中でも飲みやすいストロータイプは、一度慣れてしまうと他には戻れません。

そして。。。忘れてはいけないのが日焼け止めクリーム


これで準備完了!

3. 河口湖~白糸の滝

当日の朝は河口湖の宿を午前6時40分に出発。まずまずの天気ですが、富士山は厚い雲に覆われています。


139号線を本栖湖方面に進みます、このあたりはなだらかな登り


道の駅なるさわを通過、早朝なので交通量は少なめ


少し進んで、富士ケ嶺方面の71号線に左折します


のどかな道を進むと


車道にヘビが!


車に轢かれたら可哀そうだ


と思い、引き返してどうするか思案。

体長70cmくらいでしょうか、じっとしています。

さすがに素手で掴むのは勇気が要るので、そこらへんの葉っぱで尻尾をつまみ上げて、道路脇の草むらに逃がしてやりました。

すると、スルスルと動いてやがて姿が見えなくなりました。。。

さらに進むと、パディーフィールドという牧場が


天気は回復してきましたが、樹木が遮っていて富士山は見えません


ダラダラと登り区間を進むと


右手(富士山と逆側)が開けて展望台(標高1,125m)に到着、午前7:48


記念撮影


釈迦が岳など甲府方面の山々


展望台からは歓喜のダウンヒル、涼しくて超気持ち良いー


富士山は相変わらず見えない


この辺りは北海道を彷彿とさせるいい雰囲気


えいちのむらというレストラン


71号線をさらに進みます


ずーーっと下りが続いて超快適


T字路を左折して白糸の滝方面へ、堆肥が芳ばしい 笑


ミルクランドに到着


ソフトクリームを食べたかったのですが、営業開始前で残念


上井出の信号を右折して、414号線を白糸の滝方面へ


白糸の滝に到着


ロードバイクのまま案内に従って進むと


売店の前に撮影スポットが!


あれが有名な白糸の滝


ロードバイクを担いで階段を下ります


富士山からの湧水が糸のように流れていて美しい!


朝早いので観光客もまばら


いろんなアングルで記念撮影 笑


滝に一番近いスポットも人がおらず独占状態


いやー絵になる


白糸の滝から少し離れたところの音止めの滝、ドドーと滝の音が迫力あります


観光案内所には、白糸の滝と音止めの滝の由来が


源頼朝の巻狩の地としても有名


観光地として人気の白糸の滝、ふじいちで立ち寄る価値は大いにあると思います。

4. 白糸の滝~奇石博物館

滝を満喫後、再び走り出しました

ふと気付いたら、ジャージの背中ポケットに入れておいたはずのスマホがない!


慌てて来た道を戻ります、見つかりますように。。。。


500mくらい戻ったら。。。あった! 見つかって本当に良かった

下りでスピード出していたとき、段差の衝撃で落ちてしまったようです

危なくスマホを紛失するところでした。。。気を取り直して、国道72号線を御殿場方面に向かいます


奇石博物館まで3.1km


何やら雲行きが怪しくなってきた


奇石博物館に到着


子供連れの観光客で賑わっていました


早速入場券を買って館内に


鉱石とか結構興味あるんで 笑



化石類も充実した展示


凶暴な肉食海竜「モササウルス」



ジョーズより怖い


こちらは史上最大の硬骨魚「ポルティウス」


曲がる奇石(ブラジル産コンニャク石)の実験


表面は硬いのにくにゃくにゃと曲がる不思議な石です(斜め方向だと簡単に割れる)


個人的に収集しているパイライト、でか!


隣の研究棟で開催中(本日最終日)のハムシの写真展を訪問


ハムシってこんなにたくさんの種類があるんだ



。。。と、気付いたら1時間近くも道草に費やした 笑


雨雲が北上してきてヤバイ


外はポツポツと雨が

5. 奇石博物館~富士山こどもの国

急いで支度をして出かけたら、なんと本降りに 笑


慌てたせいもあり、気付いたら469号線の合流地点まで来てしまった。。。


本当は、篠坂交差点で左折して、富士山スカイライン方面に登る予定でした


今さら下りを引き返すわけにもいかず、予定変更で469号線をそのまま御殿場方面に進むことに

小雨の降るなか、村山浅間神社に到着


境内には入らず、ふじいちの完走を祈って手を合わせました


469号線沿いはさみしく車も少ない


腹が減ってきたけど、食事処なんてどこにもなさそう

アカマツの雑木林が続きます。。。


国道24号と合流、富士裾野線を登っていたら、ついにとんでもない土砂降りに!

全身ずぶ濡れ、スマホも水没の危険性(それでも撮影を敢行)


近くに落雷がゴロゴロと轟いて、マジでシャレにならん。。。

山の天気は変わりやすいのは承知していましたが、ここまでの土砂降りは想定外

雷に打たれたら一巻の終わり

(以下しばらく写真なし)

富士山こどもの国が2km先という標識を見つけて、そこまで何とか耐え忍ぶことに。。。

土砂降りと落雷が続くなか、なんとか無事に富士山こどもの国に到着

村山浅間神社での祈りが通じたのか。。。


観光客も建物の下に時退避していました。

園の係員が「落雷注意報なので外に出ないでください!」と叫んでいます。


スマホを確認してみると。。。

  

雷注意報が発令中でした

衣類も靴も何もかもぐしょ濡れに。。。ウエストポーチに入れてあった地図はボロボロでもう使い物になりません

幸いなことに、スマホとモバイルバッテリーは水没を免れました


待つこと30分、ようやく天候が回復してきました


園内のレストランを利用するには、入園料を払わなければダメということで、ここでの食事も断念

6. 富士山こどもの国~食事処「富士美野」

富士山こどもの国を後に、仕方なく先を進んで、食事処を探すことに


走り出したらまた雨がポツポツと。。。


で、今度は忠ちゃん牧場の休憩所に避難


休憩所にはソフトクリームとドリンクはあるけど、食べるものは何もなし 泣

店員さんが「この先にコンビニがありますよ」本当に?!

雨が小降りになるのを待って、再び走り出しました

教えてもらったとおりに最初の信号を左に曲がると、あとはずーーーっとダウンヒル


これでもかというくらい下ると、やがて周囲が開けて、交差点にファミリーマート(裾野須山店)が!


空腹感は激しいですが、ここまで来たらしっかり食事をしたいので、スマホでチェックして近くの食事処へゴー!


まさかの本日休業 笑


再びスマホでチェックして、食事処「富士美野」を発見。今度は電話を入れたら「ランチやってます」と!


コンビニから1kmくらい坂を下りました


そば・うどんの暖簾が神々しい


ようやく食事にありつけました!


でも、暖かいのではなく、冷たいうどんが出てきた。。。まあいいか

7. 食事処「富士美野」~道の駅すばしり

食事して生き返って、ついでに天気も回復してきた


御殿場市街に向かって気持ちの良いスカイラインが


御殿場市に入ると交通量も増えてくる


山中湖方面に左折


御殿場バイパスの高速道路


バイパスの下の道を進みます


ここからはずーっと登り区間


バイパスの下を右に左にくねくねと


山中湖14kmの標識


新東名の新御殿場IC入口


右の側道を入ります


道の駅すばしりを目指して登り区間を踏ん張る


登りが


永遠に続く 笑


サイコンの距離がちょうど90kmを表示


結構ツライ。。。


時刻は午後3時15分、中央高速上りは20kmの渋滞らしい(日曜日なんで)


自衛隊富士学校前


富士浅間神社を過ぎて


道の駅すばしりに到着~


ご褒美に豚丼

8. 道の駅すばしり~道の駅 富士吉田

残る難関はこの先の篭坂峠


また雨が降って来た


キコキコと九十九折りを登って、気付いたらハンドタオルがない!

またまた引き返して、落としたハンドタオルを無事発見


スマホといいハンドタオルといい。。。今日はいろいろ落とすわ 笑

サイコンは100kmを表示


よーし残り頑張るぞ!


静岡県から山梨県に戻ってきた


只今の気温23℃


篭坂峠を越えて、分岐路を左に


歓喜のダウンヒルが続く


山中湖畔に到着、生暖かい


セブンイレブンで明日の食材など調達


国道138号を富士吉田方面に、いよいよ最後の区間だ


ダラダラ下りで快適~


ここはかつての600kmブルべの終盤で逆方向(河口湖から山中湖)死ぬ思いをした区間です。

道の駅 富士吉田まで500m


道の駅 富士吉田に到着


ここで吉田のうどんを食します!


あれ?


吉田のうどんは


終わってた


今晩の夕食の当てがなくなった。。。泣

9. 道の駅 富士吉田~帰還

宿まではもう残り6kmです。

昨年オープンしたキポキポ内の「おんしりんバイクパーク」


パンプトラック面白そう、今度行こう


東富士五湖道路沿いに進んで


信号を左折


ここからが最後の長ーい登り、夕闇が迫る


ハアハア。。。もう体力が尽きそう


富士山科学研究所方面に右折


創造の森に向かう激坂を超えて


ようやく帰還しました!


出発午前6時40分
帰宅午後6時06分
途中休憩を含めて11時間26分(実走時間は6時間41分)
走行距離120.8km
獲得標高1,941m

 

地図はこのとおりボロボロに、蛍光ペンもすっかり消えてしまった


ウェア着たまますぐにシャワーを浴びましたが、体中から泥水がとめどもなくしたたり落ちました 笑

10. まとめ

こうして初めてのふじいちを無事に完走しました。

無事に、というのは、以下の理由で。

道で助けたヘビですが、あとでネットで調べたら。。。ヤマカガシという種類でした。


ヤマカガシは、ハブ、マムシと並んで日本の3大猛毒ヘビです。


ヤマカガシの毒は、マムシやハブの10倍以上といわれるほど強く、咬まれたときの致死率も10%と、ハブやマムシよりもはるかに高い恐ろしいものだそうです。

もし噛まれていたら、ただでは済まなかった。。。善意とはいえ、未知の生き物には不用意に手を出したらダメですね。。。

そして、富士市で遭遇した雷、あれも相当にヤバかった。


天気がイマイチなのは事前にわかっていましたが、出発地点の天気予報しかチェックしなかったのは正直反省点です。

さらに、今回はスマホとハンドタオルを途中で落とすという失敗も(無事に回収できましたが)。

なんだか久し振りにブルべを走ったような気分ですね。

途中休憩を含めて11時間26分(実走時間は6時間49分)というのは、想定を大幅にオーバーでしたが、途中の寄り道が多かったのと、雷が収まるまでの避難時間が長かったため。

獲得標高は1,941mとなかなかですが、勾配の激しい区間はなかったのと、チンタラ走ったので、それほど厳しいとは感じませんでした。

極め付けは、まる1日富士山の周囲を走っていたにも関わらず、天気が悪すぎて一度も富士山を拝むことができなかった 泣


(出典:じてりん

まあ、たとえ上の写真ような絶景が楽しめなくても、富士山の周辺には魅力的な場所や店がたくさん集結していることもあり、ふじいちは繰り返し走ってもたぶん飽きないだろうと思います。

次の機会には、1日で富士山を2周する富士二(ふじに)に挑戦してみようかと思います 笑

走行距離120.8km x2 = 240km
獲得標高1,941m x2 = 3,880m

数値的には200kmの山岳ブルべと同じレベルなので、たぶん行けるでしょう。

本当に脚力に自信がある猛者であれば、1日で富士山を3周する富士三(ふじさん =文字通り富士山 笑)も不可能ではないかと。。。

ふじいちは、ツールドニッポンの公式イベントとして、2023年10月1日に開催が予定されています。


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