[マイホームの床下点検を実施] 業者選びと費用、自分でやる場合の服装や注意点など


マイホームの床下点検を、業者に頼まずに自分でやってみました。


床下点検は、専門の業者に依頼するケースがほとんどだと思います。

が、ネットで調べて見ると、それなりの準備をすれば自分でできないこともなさそうです。

ただし、家屋の基礎部分の非常に狭い場所に潜り込んでの作業となるので、素人がやるのはなかなか敷居が高く危険そう。

実際やってみたら、狭い空間を移動するのが思った以上に大変だったけど、それ以外は特に問題もなく、自分で床下点検を無事に完了できました。

1. 入居後の無料保証期間が過ぎて

拙宅のマイホームは、2011年に新築した三菱地所ホームのツーバイフォー住宅です。

早いもので、入居して今年(2024年)で13年目になりました。

入居後の10年間は、三菱地所ホームの無料保証期間なので、床下点検などはすべて業者にお任せしていましたが、11年目以降は、有償保証サポート「ロングサポート50」に加入しませんでした。


三菱地所ホームの「ロングサポート50」とは、構造耐力性能と防水性能で50年間の保証を提供するものです(詳細は以下のブログ記事を参照)
「ロングサポート50」加入を見送ったので、床下点検も3年間ほどを行っていませんでした。

ちなみに以下が、前回最後の建物診断時(2021年7月)に床下点検をやってもらったときの状態です。


床下のスペースは、2x4の特徴でもある密閉性が高いこともあり、ほとんど汚れもなく乾燥しています。


しかし、油断大敵。

シロアリの予防薬剤は約5年で効き目が切れるので、そろそろ目視点検を業者に依頼しないとといけません。

シロアリ被害は怖ろしいもので、気付かずに被害が進行してしまうと、最悪の場合、基礎がボロボロになってマイホームの建て直しを迫られることもあります。

実際、そのような被害にあった話を友人から聞いていたので、床下点検を何としてもやらなければ。。。と日々ストレスが募ってきました。

2. 業者に依頼する場合

床下点検を業者に依頼する場合は、「シロアリ駆除」などのキーワードでネット検索すると、たくさんの見積もりサイトが出てきます。

しかし、シロアリ駆除の民間業者はたくさんあるのですが、そのなかで、単に床下点検だけを施工してくれる業者がどこなのかはよくわかりません。

肝心の床下点検だけの相場もわからず。。。

ふと、数年前に、庭にアシナガバチが巣を作ってしまい、世田谷区に依頼して駆除の業者を無料手配していただいたことを思い出しました。

住まいに関して困ったときは、行政に頼るのが一番!

ということで、さっそく地域の世田谷区に電話したところ、「シロアリについて」という世田谷区のサイトを案内してもらいました。

これは余談ですが、電話では、URLを口頭で教えてもらうのではなく、世田谷区のホームページから、一番上の検索枠に「128437と入力してください」と案内してもらい、その通りにやったら一発で、該当のページが出てきました。

ページには、駆除を依頼する場合、以下の3つの業者にお問い合わせください、と。

一般社団法人 関東しろあり対策協会
電話番号 03-3341-7825、0120-03-7825

公益社団法人 東京都ペストコントロール協会
電話番号 03-3254-0014

世田谷害虫防除協同組合
電話番号 03-6805-3666

何となく、一番下の「世田谷害虫防除協同組合」に電話を入れました。

床下点検だけをお願いしたいと伝えると、住所や1階の床面積など詳細情報をメールで送ってくださいということで、組合のメールアドレスを教えていただきました。

さっそくメールを送ったところ、銀座化成産業(世田谷区代沢)という会社から電話が入って、具体的な見積もり額と作業可能な日時を教えていただきました。

拙宅(1階の床面積22.39坪)の場合は、人件費だけで最低20,000円、作業時間は1時間程度とのことでした。

3. 自分でやる場合に必要なもの

床下点検を専門業者に依頼せずに、果たして自分でやってみることができるのか?

以前、有償保証サポート「ロングサポート50」への加入を見送った際に、三菱地所ホームの担当者の方から以下のようなアドバイスをメールでいただきました。

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基礎についてはご自分で床下に潜られるということでしょうか。
床下は狭いのと、配管やエアロテック冷媒管なども通っておりますので、慣れない方が万が一床下で配管や鋼製束にぶつかったり、方向性を見失ったりしたら大変ですので・・・

ご自身で確認されるのは外廻りから程度にされた方が宜しいかと思います。

外廻りで板金下の基礎の部分に茶色のシミが板金下から出ていたり、地面から板金に向かって土の塊のようなものがあったら蟻道の可能性がございますのでご注意下さい。

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当たり前ですが、床下点検を自分で行うのは、まったく推奨されていません。

そもそも、あの狭い点検口から地下に潜るということ自体が想像すらできないんですが。

点検口

もし、奇怪な昆虫や動物に出くわしてしまったら。。。??

もし、動きが取れなくなったり、迷路のような内部で迷って出てこれなくなってしまったら。。。?

そこで、マイホームの床下点検を自分でやるのに参考になるサイトを調べてみました。

「床下点検は自分でもできる!点検の目的や準備物、業者に依頼する際の注意点を解説」というサイトによると、点検の際に必要な準備物は以下のとおりです。

・防塵マスク
・作業用ゴーグル
・軍手
・長靴
・懐中電灯
・カメラ

防塵マスクは簡易マスクで代用、作業用ゴーグルはスポーツ用の透明サングラスで代用、長靴は普通の運動靴で代用、カメラはスマホで代用、という代用づくしなら準備物は何とかクリアできそうです。

さらに。。。

「基本的には肌や髪のほとんどを隠せるようにしたうえで、点検に取り掛かることが重要となります」

服装が問題ですが、今の初春の時期ならば、長袖シャツと長ズボンで行けそう。あとはニットの帽子を被ることで何とかなりそう。

他にも、




というサイトは大変参考になりました(以下サイトより蟻道(ぎどう)の写真を引用します)。



シロアリは年間を通して活動しているということですが、6月ごろに羽がついて成虫になるとのこと。

床下点検に適した時期は、春や秋が良いということで、4月上旬の今はまずまずの時期です。

あとは、万一のトラブルの際に、救助を頼めるように、妻が自宅に在宅している必要があります。

この週末は、珍しく妻も私も在宅で、天気も気温もまずまず。

ということで、思い切って、床下点検を決行することに!

4. 自分でやってみることに

準備したのは以下のとおり

・ヘッドライト(トレラン用のヘッデン)
・ニット帽子
・透明サングラス(スポーツ用)
・マスク
・ウェア上下
・膝のサポーター(MTB用)
・靴下
・運動靴
・手持ちの懐中電灯
・スマホ

以下がそのときの服装です。



かなり暑苦しいのと、マスクのせいでサングラスがすぐに曇ってしまう。。。

まあ、ムリそうだったら途中で引き揚げるという軽いノリでやることに 笑

点検口は、1階の書斎の入り口近くの収納スペース、荷物がゴッソリと積んであり、これを動かすのが一苦労 笑


やっと荷物を移動させて、点検口が出てきました


蓋を開けると


発泡スチロール製の密閉度の高い蓋が


その蓋を開けると


ようやく基礎が見えました


スマホを持って手を伸ばして内部撮影


細かい砂や埃はそれなりにありそうですが、ジメジメ感は全くなく、比較的クリーンそうに見えます。

内部の基礎構造やルートは、引き渡し時の資料を探したのですが見つかりませんでした。

そこで、地図代わりとして、基礎工事のときに家族と一緒に現地を訪ねたときの写真を探し出してきて、それを紙に印刷してポケットに入れました。

(撮影: 2011年8月11日 )

13年前の写真なので、娘たちがまだ幼い 笑

そして。。。写真をみて、床下点検のスペースの狭さを改めて実感 泣

果たしてこんな写真が役に立つのかわかりませんが。。。いざ迷ったときにはこれを頼りに帰還するしかない?笑

5. 床下に入る

妻に別れを告げて?、いざ点検口から潜入


脚から先に入ってそのまま脚を奥に送り出す要領で。。。

と、いきなり脚が何かに引っ掛かってつかえてしまいました!

何かと思って懐中電灯で確認すると。。。全館空調(エアロテック)の太い配管が邪魔をしていて、とてもじゃないけど身体が入るスペースがありません。


点検口のすぐ隣はエアロテックの本体が設置されています。

そこで、進行方向を180度逆にして、西側に向かって脚を入れ直したところ、今度はうまく脚を送り出すことができました。


上半身が穴に入ったところで、点検口を手でつかんでバランスを取ろうとするのですが、点検口の周囲は写真のように発泡スチロールなので、下手をすると破損させてしまいます。


発泡スチロールをなんとか傷つけないように用心して、全身を潜り込ませることに成功。

しかし。。。床下の狭さは想像を超えていました!

まず、耐震用の金具なのか、上下に張り出した金属製の金具が四方八方に設置されていて、身体の向きはもちろん、手足の移動も思うようにできません。


そして、覚悟はしていたものの、その低さ!

仰向けからうつ伏せになることは何とか可能ですが、私の体形(比較的スリムなほう)で結構ギリギリ。


さらに、途中に敷き詰められている赤や青のパイプを乗り越えて先に進むのがかなり大変な労力を要します。


この赤と青の菅(何が通っているのか不明)は至るところに張り巡らされているのですが、そこを超えていくときがちょっと大変。


突起状の箇所もあるので服が引っ掛からないように用心します



用心していたつもりでしたが、天井から張り出していた突起にウェアを引っ掛けてしまい、ほつれてしまいました。。。

埃はそれなりに積もっているものの、防塵マスクが必要なほどではなく、私は途中でマスクを半分外してしまいました。

ニット帽は床との摩擦ですぐに外れてしまい大失敗、帽子は点検口に置いて使いませんでしたが、特に問題はありませんでした。

スポーツサングラスでもまずまず問題ありませんでした。

膝のサポーターもなくても問題なし。

ヘッドライトは全く不要、手持ちの懐中電灯だけで十分です。


とにかく常に床を擦りながら進むので、中袖のシャツの背中がめくれあがってしまい、これもやや失敗でした。

内部は乾燥しているので、長靴でなくとも運動靴で全く問題なし。


身体をずるずるとほふく前進させたり、あおむけになったりしながら、芋虫のような要領で前に進みます


方向を変えるごとに、ここは1階のどのあたりだろうかと考えながら進みます


たまたま在宅していた長女の部屋の真下と思われるところで、天井をトントンと叩いて「聞こえるかい?」と聞いたところ、「聞こえるよ!」との返答が

奥が長女の部屋の真下

床下は迷路のようになっているのですが、時計回りに進めるだけ進むという方針を決めて、それに従って進めば、ある程度スムースに点検できるように設計されているよう気がしました。

なので、写真を取り出して、自分はどこにいるんだろうかと思案する必要はありませんでした。


下のような特徴的な壁の位置はしっかり記憶に残しておきます(ヘンゼルとグレーテル的に)


ん?この壁づたいの線は蟻道か!?


よく見たら、コンクリートが縦に割れてズレているだけでした(なぜ割れているのかは不明)


また、懸念していた昆虫や生物ですが、生きているモノはまったくおらず、いる気配もなし。

ただし、ゴ〇〇〇の死骸は、ひっくり返っている小さいヤツに4つほど遭遇しました。

いくつかの箇所には、下の写真のとおり、コンクリートの基礎と床の間に黒いゴムが挿入されています。耐震設計の材料なのだろうか。。。


以下は点検時のビデオ撮影です


そして、前方にエアロテックの配管が


どうやら無事に1周まわってきて点検口に戻ってきたようです


無事に帰還

6. まとめ

内部は予想以上に清潔な感じで、蟻道はもちろん、何か劣化しているような兆候は見つかりませんでした

床下に潜っていた時間は20分あまり、体力的にはなかなか疲れました。

ウェアの上下はさすがに誇りまみれになりましたが、帽子をかぶらなかった頭の汚れは大したことなく、そのまま浴室直行でシャワーで洗い流せば問題なし。

むしろMTBでダート道を走ったあとのほうがドロドロ 笑

欲を言えば、ウェアは上下が一体となったつなぎがあると便利だと思いました。


以上、マイホームの床下点検を自分でやってみた体験記でした。

プロが検査するのとは全然違うので、もしかしたら何かの兆候を見落としていたかもしれませんが、いちど床下点検を経験したのでコツは掴めたし、何よりももう怖くない 笑

何よりも点検費用がゼロというのは絶大です(スポーツウェアはほつれてしまいましたが)。

今後も1年に1度は必ず床下点検しようと思います。

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