[モーガン・フリーマン 時空を超えて - DISC 8] 面白すぎる科学ドキュメンタリー番組

 

『モーガン・フリーマン 時空を超えて』という科学ドキュメンタリー番組の総まとめ記事第8弾(最終)です。


原題は Through The Wormhole - Eテレでは『モーガン・フリーマン 時空を超えて』という邦題で、ディスカバリーチャンネルでは『モーガン・フリーマンが語る宇宙』という邦題で放送されていました。

当時録画したものを、最近また観直しています。

宇宙の仕組みや謎について、毎回さまざまなテーマを取り上げて放送していました。司会(案内人)は俳優のモーガン・フリーマン。


以下順次アップしていきます。

0. 『モーガン・フリーマン 時空を超えて』

『モーガン・フリーマン 時空を超えて』は、ディスカバリーチャンネルのドキュメンタリー番組をベースに、テーマを抜粋してNHKのEテレ(教育チャンネル)で放送されていたシリーズです。

2016年から2018年まで2年間にわたって合計62のエピソードが放送されましたが、残念ながら現在は番組は終了、NHKの公式サイトによると再放送予定はないとのことです(NHKオンデマンドにも未登録)。

そして、国内版はDVDなどのパッケージビデオで販売されていないのも大変残念です。

非常に良く出来たドキュメンタリー番組なので、是非とも再放送してほしいものです。


これまでに放送されたエピソードは、「Eテレ「モーガン・フリーマン 時空を超えて」 タイトル一覧」というサイトに詳しくまとめられています。

私は、自宅のレコーダーに録画したものをディスクに保存して、コツコツと観てきました。

録画・保存しているのは放送されたものの一部で、以下の31のエピソード(録画順、カッコ内の数字は放映シーズンと順番)です。

[DISC-1] (NHK)
  1. パラレルワールドは存在するのか?(2-6. Are There Parallel Universes?)
  2. 宇宙は生きているのか?(3-3. Is The Universe Alive?)
  3. “無”とは何か?(3-5. What is Nothing?)
  4. 悪は根絶できるのか?(3-7. Can We Eliminate Evil?)
  5. 潜在意識が秘める力(3-8. Mysteries of the Subconscious)
[DISC-2] (NHK)
  1. 他人の脳をハッキングできるか?(4-6. Can Our Minds Be Hacked?)
  2. “運”は実在するのか?(5-2. Is Luck Real?)
  3. 神が”進化”を創造したのか?(4-10. Did God Create Evolution?)
  4. 運命か? 自由意志か?(4-9. Do We Have Free Will?)
  5. 人間は神になれるのか?(5-8. Will We Become God?)
  6. 影の宇宙は存在するのか?(5-9. Is There a Shadow Universe?)
  7. 宇宙は永遠に続くのか?(3-9. Will Eternity End?)
  8. この世界は仮想現実なのか?(6-4. Do We Live in the Matrix?)
  9. 人はなぜウソをつくのか?(6-6. Why Do We Lie?)
[DISC-3] (NHK)
  1. 宇宙を支配する法則は何か?(2-7. How Does the Universe Work?)
  2. “運”は実在するのか?(5-2.  Is Luck Real?)
  3. 私たちが存在する理由は何か?(6-3.  Are We Here for a Reason?)
  4. “無”とは何か?(3-5. What is Nothing?)
  5. 時間を遡ることはできるのか?(6-2. Can Time Go Backwards?)
[DISC-4] (Discovery)
  1. 進化とロボット(4-7. Are Robots the Future of Human Evolution?)
  2. 命の始まり(4-2.  When Does Life Begin?)
  3. 脳のハッキング(4-6.  Can Our Minds Be Hacked?)
  4. 現実とは何か(4-8. Is Reality Real?)
  5. 自由意志(6-2. Do We Have Free Will?)
  6. ヒッグス粒子(4-1. Is There a God Particle?)
  7. 生物の進化と神(4-10. Did God Create Evolution?)
  8. 男女の未来(4-5. Will Sex Become Extinct?)
  9. 時間の起源(5-10. When Did Time Begin?)
  10. 重力の正体(5-7. Is Gravity An Illusion?)
[DISC-5] (BS11)
  1. 海は思考するのか?(5-5. Does the Ocean Think?)
  2. 人類は神になるのか?(5-8.  Will We Become God?)
  3. 影の宇宙(5-9.  Is There a Shadow Universe?)
[DISC-6] (BS11)
  1. 地球外生命体の宗教(5-1. Is God an Alien Concept?)
  2. 私たちの中のエイリアン(6-5.  Are Aliens Inside Us?)
  3. 「マトリックス」的世界(6-4.  Do We Live in the Matrix?)
[DISC-7] (BS11)
  1. なぜ人は嘘をつくのか?(6-6. Why Do We Lie?)
  2. 時間は逆行するのか?(6-2.  Can Time Go Backwards?)
  3. 生きることの意味(6-3.  Are We Here for a Reason?)
[DISC-8] (BS11)
  1. 天才になることは可能か(7-4. Can We All Become Geniuses?)
  2. 宇宙のフォース(8-1. Is the Force With Us?)
  3. 地球ハック(8-3.  Can We Hack the Planet?)
  4. ファーストコンタクト(3-1. Will We Survive First Contact?)
先日撮り貯めたディスクを整理していたところ、新たに[DISC-8]が見つかったので、そこに収められた4つのトピックについてまとめることにしました(日付は再視聴した日)。

1. 天才になることは可能か(7-4. Can We All Become Geniuses?)(2024/09/19)

天才的な能力は限られた人だけのものでしょうか?



神経科学は生物学と技術を融合


左脳 言語中枢、数学的な処理
右脳 芸術活動


ジェイソン・パジェット氏、頭を殴られ脳を損傷してから数学の天才となった


どんな形を見てもそれを構成する三角形が見えるように


数学の方程式を見ているところの脳のスキャン


共感覚という現象


何かを見ると図形が浮かぶ


数字を見たり音を聴くと色を感じる


サイロシミン(幻覚剤)


音楽こそ天才の秘訣


コダーイメソッド:音楽を3次元として捉える教育


ひらめきのメカニズム


被験者の脳を調べる


ひらめきの瞬間は右側の側頭葉が働く


ガンマ波(40Hz)が出ていた(コメディとホラー)


環境によってひらめきは?



微弱な信号に適度な強度のホワイトノイズを加えると


信号の振幅が増大する


画像にノイズを加えると明瞭になる


だが過度に入れると逆効果に


確率共鳴、脳を思いのままに活性化できるか


PDE4Bの壁が記憶力に限界を生む


ホワイトノイズという雑音で人間の能力が上がるか

遺伝子操作されたネズミの記憶力が向上


遺伝子操作(PDE4Bの抑制)で天才を作れるか


超人的な記憶力が呪わしく思える弊害も


忘れることで新たな問題に対処する


脳に記憶装置を埋め込めるか


海馬は短期記憶から長期記憶に移す仕分け作業を行う


認知プロセスを神経細胞レベルに置き換えることに成功


ある人の脳から別の人の脳へ記憶を移植することは可能か?

どんな脳も未来を予測することはできない

大事なのは常に変化に対応する能力であり、真の英知は学び続けること

個人的な評点: ★★★★☆

2. 宇宙に隠されたフォースとは?(8-1. Is the Force With Us?)(2024/09/20)

宇宙のフォースは私たちと共にあるのか?



宇宙の音を観測することで新たな知見が得られる


重力波を観測できるのか?


2015年9月にLIGOで重力波が検出された(番組放送は2017年)


20年以上の期間と10億ドルの投資の成果


干渉計の誤差は原子核1個分より遥かに小さい


ジェイビー・ロリンズはLIGOに携わる1000人余りの科学者のひとり


DJが用いるターンテーブルで説明


2枚のレコードの回転数を変化させると音が干渉する


連星ブラックホールが衝突した波動


重力波の正体が判明


重力を伝える素粒子の存在は大きな謎


「重力子」という素粒子の交換


木星と同じ質量の加速器を中性子星の周回軌道に置けば100年に1つか2つは重力子が検出できるかもしれない

光子でレーザービームが作れたように、重力ビームを作れる可能性


量子もつれ=2つの粒子の相関関係(非局所性)


4.8km離れた観測所で実験


光子の非局所性が確認された


光子の2重スリット実験


どちらのスリットを通るか経路は決められない


物理学者のデヴィッド・ボーム


ミクロの粒子の軌道は予測できると主張


宇宙の出来事は絶えず影響し合っている


特異点の先にワームホールがある?


ワームホールは2つの地点を繋げる細いトンネル


ワームホールと量子もつれはよく似ている


重力と量子もつれは実は同じものである可能性


ブラックホールの内部に新しい宇宙への通路が開ける


無の空間


ループ量子重力理論、すべての空間と時間が同時に存在する


量子もつれにある粒子のペアを2つ用意


夫同士が情報を共有すると


出会っていない妻同士の間でも情報が共有される


いずれ時間的もつれを使って過去や未来の出来事を見られるかもしれない


過去から未来に情報を送ることもできるようになる


以前放送されたエピソード(ヒッグス粒子 4-1. Is There a God Particle?)から、重力波検出(2015年9月)の結果を反映してアップデートされたものでした

個人的な評点: ★★★★☆

3. 地球ハック(8-3. Can We Hack the Planet?)(2024/09/22)

気候のコントロール、自然エネルギーの利用など、自然界を変えることはできるのか?


蚊が運ぶ感染症で年間100万人以上が死んでいる


ジカウィルスに対して遺伝子組み換え技術で生態系をハッキング


遺伝子操作した雄の蚊を放つ(テトラサイクリンで延命をコントロール)


デング熱を大幅に減少させることに成功


ハリケーンによる嵐の死者は世界で年間1万人


赤道付近の暖められた海水がハリケーンの源


一度発生したハリケーンを制御するのは困難


ソルターシンクという装置を開発


自然の力で水面近くの暖かい海水を沈める


海に500基ほど設置


今世紀の終わりまでに世界の人口は110億人に


地球の陸地の1/3は砂漠だが、淡水化プラントには莫大なコストがかかる


ナミブ砂漠に住むゴミムシダマシの水を得るメカニズム


バイオミミクリーによる砂漠の再設計


結露を利用して温室から水を抽出して砂漠へ供給する


地球の生物は800万種だが、0.1%しか生き延びない

絶滅した種をよみがえらせて、シベリアのツンドラ地帯に森林を復活させる


マンモスと象のDNAを合体させる


クローン再生には生きた細胞が必要


アジアゾウのDNAからマンモスのDNAを復元する


大気中の二酸化炭素による地球温暖化問題


大気中の二酸化炭素を回収してリサイクル


ダイレクトエアーキャプチャで二酸化炭素を燃料に変える


産業設備から出た二酸化炭素以外も吸収できる

太陽放射管理(硫酸の雲を使って太陽の光を反射させる)

熱帯成層圏に航空機で数客万トンの二酸化硫黄の粒子を撒く


宇宙に発電設備を


レクテナ(地上の受信設備)


地上へ電力搬送


数百億ドルの投資で、地球温暖化を防ぐことができる可能性

個人的な評点: ★★★

4. ファーストコンタクト(3-1. Will We Survive First Contact?) (2024/09/)

宇宙人とのコンタクトは、大きな飛躍となるのか、すべての終わりとなるのか


知的生物学的特徴(エネルギーを大量に消費する)を考えると、宇宙人は攻撃的だと思ったほうがよい


技術的な進歩が他文明の思いやりにはならない


従属栄養生物(羊)は、独立栄養生物(草)を摂取してエネルギーを得る


食物連鎖は宇宙に広く存在するだろう


宇宙人は敵対的ではない可能性も


知能レベルによって、Type 1(惑星をコントロールできる)、Type 2(恒星をコントロールできる)、Type 3(銀河をコントロールできる)


Type 0の人類は宇宙人からみれば蟻のようなもの


試験管の中の蟻(人類)には外の世界はまるでわからない


バンドウイルカは知能が高い


情報理論で言語に共通の特徴を探す


単語の頻度(英語ではThe、Ofなど)を調べると、45度の傾きになる


45度の傾きはイルカ語も含めてどんな言語にも共通


宇宙に存在する電磁波も45度の傾きを探している


恒星間ロケットの新型推進方式を開発


反発力を利用したイオンエンジン


キセノンガスを正の電荷のイオンに変え、正の電荷を帯びたエンジン内に放出する


ドーン探査機 イオンエンジンは30億キロの旅を3年以上かけて稼働中


科学燃料ロケット(ガソリン車)よりイオンエンジン(ゴルフカート)の方が遠く速く行ける


最も近い恒星プロキシマ・ケンタウリまで4.2光年もあるが、イオンエンジンなら230リットルの燃料で4年後には時速41000kmに


色を数字で表す、赤は1、青は5


1+5=6 (紫)合致するが


赤は1、黄色は3


1+3 = 4(緑)にはならない


周波数比率はいつも同じ


円周率(π)や陽子と電子の質量比率は数少ない宇宙で共通の定数

音楽はどうか?


音楽に合わせてテスラコイルからの100万ボルトの電圧を発生


テスラコイルの電圧がメッセージとなるか


地球に来た宇宙人の痕跡は、私たちの体内(DNA)にあるのか


DNAの2重らせんは4種類(AGCT)の塩基成分からできている


DNA配列の遺伝情報には不要なものが多く、宇宙人がDNA配列を変えた可能性がある

炭素質コンドライト


45億年前の隕石から抽出物を採取


DNAの構成成分が同じなら宇宙人の根本かもしれない


隕石のなかから4つの核酸塩基が見つかった


明らかに自然のものではないDNA情報は、宇宙人の痕跡なのかもしれない

個人的な評点: ★★★

以上、DISC8ののエピソードでした



DISC8のエピソードが「モーガン・フリーマン 時空を超えて」の最終放送でした

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