[等々力渓谷の紅葉] 都心とは思えない静寂なエリア - 日本庭園から等々力不動尊までの散策路を歩く


12月上旬に入り、世田谷界隈の紅葉スポットも最後の見頃を迎えつつあります。

そんななか、等々力渓谷(等々力 - とどろき)を訪ねました。


等々力渓谷の紅葉の見ごろは、12月初旬~12月中旬くらいと、今がまさに旬です。

以下では、日本庭園から等々力不動尊までの等々力渓谷の散策路沿いの紅葉を紹介します。

1. 等々力渓谷

以下はWikiからの引用です。

武蔵野台地は、水を通さない海成の粘土質層の上に水を通しやすい礫層が互層となった関東ロームに覆われた台地であり、台地上をはじめ多摩川に削られてできた崖線には多くの湧水がある。等々力渓谷はこの大量の湧水が台地を浸食してできた渓谷である。渓谷の谷底は等々力駅付近から下流の脇を遊歩道が整備されている。10mほどの急峻な両崖には武蔵野の雑木林が残り、鬱蒼として夏でも冷涼である。また、南側は戦国時代に深沢から移ってきたとされる満願寺の境内に隣接し、その別院の等々力不動尊は関東三十六不動霊場の一つとして、湧水が流れ落ちる不動の滝に打たれる修行者が時折見られ、冬季を除いて茶屋も建ち、都内でも有数の自然豊かな憩いの場となっている。

等々力(とどろき)はその名の由来を、こうした湧水の流れ落ちる音写の「轟く」にちなむという説が有名であるが、元の満願寺の場所の兎々呂(とどろ)城からなど諸説ある。歴史上の記録よりも遡った古来この渓谷は存在しており、渓谷崖には7世紀頃のものと考えられる横穴式の古墳なども見つかっている。

1931年(昭和6年)、等々力渓谷の西側の台地上に五島慶太による目黒蒲田電鉄開発経営の「等々力ゴルフコース」が開業[4]したが、渓谷はこうした貴重な景観と史跡を数多く残すことから、1933年(昭和8年)に多摩川風致地区に指定され、護岸と遊歩道の整備に着手し、1936年(昭和11年)に完成した。

第二次世界大戦後は1974年(昭和49年)に横穴式古墳、等々力不動尊を含めた世田谷区立等々力公園として開園する。東京都区部では唯一の自然の渓谷であり、1999年(平成11年)には東京都指定名勝に指定され[6]、その環境が保全されるとともに、渓谷沿いに散策道が整備された。

ただし、地下水の汲み上げなどにより、不動の滝や周辺からの湧水量は年々減ってきている。

等々力渓谷の自然
急斜面に比較的豊かな武蔵野の雑木林が残っており、下記の野鳥を含めた動植物の生態系を支えている。なお、全域が鳥獣保護区に指定されている。

留鳥
シジュウカラ、ハクセキレイ、メジロ、ウグイス、コゲラ、ムクドリ、ヒヨドリ、オナガ、キジバト、ハシブトガラス
冬鳥
キセキレイ、ジョウビタキ、ツグミ、アオジ、マガモ
また、川では以下の魚や河川生物が確認されている。

コイ、モツゴ、アユ、ドジョウ、メダカ、ハゼ、カワムツ、スミウキゴリ、アメリカザリガニ、サワガニ

(引用おわり)


等々力渓谷へのアクセスは、東急大井町線等々力駅から徒歩1分のゴルフ橋にある渓谷入り口が最も近くて便利です。


ところが、昨年(2023年)7月に、園内の遊歩道で長さ20メートルほどの倒木が見つかり、区がおよそ700本の樹木を調査した結果、50本あまりで「ナラ枯れ」などが進み、伐採などの対応が必要になったということで、ゴルフ橋にある渓谷入り口は現在は閉鎖中で、遊歩道などが修復作業中です。


こちらの記事によると、全面的な開放は当初の予想よりは早まるものの、来年度(2025年度中)になるということです。

そこで、今回はあまり利用されることの少ない日本庭園側の入り口から入って、等々力不動尊に向かうルートを紹介します。

2. 日本庭園

等々力渓谷谷沢川の下流部、等々力不動尊の対岸に、昭和36年に建築された書院建物とそれをとりまく日本庭園があります。


〒158-0092 東京都世田谷区野毛1丁目15−15番先外
東急大井町線「等々力」駅 徒歩15分
開園時間
午前9時~午後5時(3月~10月)
午前9時~午後4時30分(11月~2月)
休園日 年末年始(12月29日~1月3日)

池、流れ、石畳の階段園路などがある庭は、昭和48年に著名な造園家により作庭されたもので、当時のままの姿で保存されています。

園内には陽当たりのよい芝生広場があり、併せて渓谷散歩の休憩に利用できます。


訪れた日は、最高気温13℃/最低気温3℃と、ぐっと冷え込んだ快晴の日でした。

等々力駅から環八を渡って徒歩15分ほど、閑静な住宅街に日本庭園の正門があります。


入り口左手には駐輪場


名木百選のクロガネモチ


立派な大木ですね


広々とした芝生広場


庭園と書院への入り口


紅葉が見頃でした


書院内に上がることができます


渓谷パンフレットやスタンプ


お茶やお水が自由に飲めます


掛け軸や奥に個室が


個室にお邪魔しました


奥の個室からの景観


庭園の紅葉が拝めて素晴らしい空間です


明暗のコントラストが美しい


この空間を独り占め


鳥の鳴き声だけで静寂


軒先からの眺望




室内には英文の案内図も


奥の個室から入り口方向を見返すと


こちらも絶景が


等々力不動尊から遠いせいか、訪問客もほとんど来ません


再び庭園に出ました、こんな空間を独り占めできる贅沢


青空、椿の花、紅葉、松の緑葉の見事なコントラスト



庭園は回遊園路になっています


等々力渓谷に向かって石段を下ります


竹林も


左側のかぶき門方面へ


振り返ると鮮やかな紅葉が


午前中の澄んだ空気が気持ち良い



みかん林


切通し、左が日本庭園、右が保護樹林


紅葉のグラデーションが見事


紅葉と竹林の間を抜けて


かぶき門に到着



谷沢川沿いの道に出ました




ゴルフ橋方面に川沿いに進みます


100mほど先に


利剣の橋が見えてきました


直進方面は通行止め


橋を渡って稚児大師境内に


奥には見事な椿の群生が



稚児大師


御影堂



金箔で覆われています


水面に紅葉が反映しています


雪月花(甘味処)


南無不動明王



右側の龍の口からは水が


急な石段を登って等々力不動尊へ

3. 等々力不動尊

等々力不動尊(等々力)の紅葉については、以前のブログでも紹介しました。

[世田谷エリアのこだわり紅葉スポット5選] 弦巻の実相院、豪徳寺、瀬田の小坂緑地、岡本公園民家園、等々力不動尊
以下Wikiからの引用です。

本尊は不動明王。寺に残る言い伝えによれば不動像は1300年前の作で、そして800年前に興教大師が夢を見て、武蔵国に不動明王像を安置する場所を探し続け、当時の豊富な水量を流す当地の滝を見て、霊地と悟り、この地に不動堂を創建したのが始まりであると言われている。

本堂は江戸時代末期の建築で、拝殿は1952年に山門は1968年に満願寺より移築したものである。

当不動尊には隣接して等々力渓谷があり、23区内では貴重な自然湧水による滝や豊かな動植物が見られるスポットになっている。また、茶屋や休憩処もある。

(引用おわり)


石段を登る途中に徐々に見えてくる紅葉の景観


この瞬間があまりにも素晴らしい


だんだん青空が見えてきてこのような色彩に!


この景観の出現は感動ものです


この世のものとは思えない美しさ


個人的には世田谷区の紅葉スポットのベストオブベストの場所であります


展望台が見えてきました


後ろ


展望台の手前を右手に


展望台直下のエリア




この散策路を進むと


弁天様が


色とりどりの紐が繋がっています


真っ赤な橋を渡り


紐の先には弁天様が


紐はこうなっています


さらに下ると矢川橋方面に出ることもできます


展望台を臨む


再び石段に戻って境内へ上ります


龍とひしゃく


このあたりが紅葉の人気スポットですね




等々力不動尊の境内




青空に赤と黄色が良く映えます


草木供養碑


お茶屋


線香


展望台への階段


開放的な景観が


右手にはイチョウの大木


国分寺崖線を見下ろす



山門


山門を出たところ


以上、日本庭園から等々力不動尊までの散策路でした。

4. まとめ

等々力渓谷とその周辺は、都心とは思えないほど静寂なエリアです。

近くには野毛大塚古墳で有名な玉川野毛公園もあり、このエリアも公園の拡張工事が進んでいます。


玉川野毛公園

野毛大塚古墳

拡張エリア

来年には修復作業も完了し、等々力渓谷の全面的な開放となるのが待ち遠しいですね。

(2024年12月11日 追記)
調べたら以前にも何度か等々力渓谷を訪れたときの写真が出てきました。

2020年12月13日





2021年11月23日




2021年11月28日




2022年12月8日




2022年12月9日




毎年この紅葉の景観を楽しめるのは幸せなことですね。
[世田谷エリアの紅葉スポット個人ランキングベスト10] 実相院、等々力渓谷、豪徳寺など

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