家族とイタリア旅行に行ってきました。
ローマ、フィレンツェ、ヴェネツィアの3都市を8泊9日で家族4人で春休み旅行。
軽い朝食を済ませてホテルをチェックアウト、午前9:15の予約に向けて出発
ドゥオモは今朝も閉っていました
ミサに参列したいけど、今日もムリかな。。。
ウフィツィ美術館の窓口でチケットを受け取ります
Entrance Gateに向かいます
入館、広い回廊は上にもズラーっと天井画が
第1室からビザンチン、ゴシック、国際ゴシック、初期ルネッサンス、盛期ルネッサンスと続き、間にいろいろ入って、階下がマニエリスム、バロックで終わり(友人から来たすべてが凝縮されたメッセージ)
【以下太字は一般的に必見と言われている作品】
アンブロージョ・ロレンツェッティ《神殿奉納》
シエナの大聖堂のサン・クレシェンツイオ祭壇のために制作された作品
床の格子線が3次元の奥行感を演出しているんですね。。。絵画教室でも習いました
キレイな色彩だなぁ。。。と最初からこんなペースでは到底廻り切れない! 笑
ピエトロ・ロレンツェッティ《天使と聖母子》
シモーネ・マルティーニ《受胎告知》
ジョヴァンニ・ダ・ミラノ《オーニッサンティの多翼祭壇画》
ベルナルド・ダッディ《サンタ・レバラータ大聖堂の多翼祭壇画》
所々に抜けがある
ロレンツォ・モナコ《聖母戴冠》
ロレンツォ・モナコ《東方三博士の礼拝》
ビザンチンがまだまだ続きます
ジョット・ディ・ボンドーネ《オグニサンティの聖母》
フィリッポ・リッピ 《聖母子と二天使》
フィリッポ・リッピ《アンナレーナの幼児礼拝》
フィリッポ・リッピ《聖母戴冠》
サンドロ・ボッティチェリ《薔薇園の聖母》
次のボッティチェリの部屋はかなりの混雑
有名画が集結している
サンドロ・ボッティチェリ《春》 モデルは絶世の美女シモネッタ(追記を参照)
サンドロ・ボッティチェリ《聖アンブロジウスの祭壇》
娘たちも興味津々で見学
サンドロ・ボッティチェリ 《石榴の聖母》
聖母マリアの悲しそうな表情
聖母マリアとイエスの表現は、神の子イエスが将来耐えるであろう痛みと拷問を鑑賞者に思い起こさせることを目的としたものである(Wikiより)
サンドロ・ボッティチェリ《ヴィーナスの誕生》こちらもモデルはシモネッタ
サンドロ・ボッティチェリ《カステッロの受胎告知》
ヒューホ・ファン・デル・グース《ポルティナーリの祭壇・羊飼いの礼拝》
ドメニコ・ギルランダイオ《東方三博士の礼拝》
地図の部屋
天井画も迫力ある
回廊の両サイドの膨大な作品は、時間の関係でスルー
パオロ・ウッチェッロ《サン・ロマーノの戦い》
これは良く覚えています、ロンドンのナショナル・ギャラリー、パリのルーヴル美術館、そしてフィレンツェのウフィツィ美術館の3つの美術館に別々に所蔵されているんですよね
Room 18だけ長い行列が
トリブーナ(Tribuna)と呼ばれる八角形の部屋で、入室禁止でした
ホーフストラエテンの巨匠《アレクサンドリアの聖カタリナとバルバラの間に座る聖母子》
当時の女性は額が広いほど美人ということで、髪の毛の生え際を剃っていたそうです
ハンス・メムリンク《パガニョッティの祭壇・天使と玉座の聖母》
Master of the Virgo inter Virgines《Crucifixion》
絵の下部に何やらハリポタのドビーのような生き物を次女が発見
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン《キリストの埋葬》
ルーカス・クラナッハ(父)《アダムとエヴァ》
天井の模様の緻密さも要チェック
回廊の突き当り
天井がこれまた素晴らしい
ピエロ・デッラ・フランチェスカ《ウルビーノ公夫妻の肖像》
実物は意外と小さいです
裏側
ドメニコ・ヴェネツィアーノ《サンタ・ルチア・デ・マニョーリ祭壇画》
コジモ・ロッセリ《東方三博士の礼拝》
ピエトロ・ペルジーノ《キリストの哀悼》
フィリッポ・リッピ 《幼子キリストへの礼拝、聖母子と洗礼者ヨハネ》
フィリッポ・リッピ 《4聖人と聖母子》
フィリッポ・リッピ 《聖ヒエロニムス》
フィリッポ・リッピ 《賢者の礼拝》
ピエロ・ディ・コジモ《アンドロメダを救うペルセウス》
ルカ・シニョレッリ《祭壇裾絵・最後の晩餐/庭の祈り/鞭打》
窓からドゥオモを臨む
ルカ・シニョレッリ《聖母子とイニューディ》
ルカ・シニョレッリ《パルテ・グエルファの聖家族》
レオナルド・ダ・ヴィンチ《東方三博士の礼拝》
レオナルド・ダ・ヴィンチ 《受胎告知》
ラファエロ《ヒワの聖母》、これは30年前に来たときは修復中で観れなかったヤツ
ミケランジェロ《聖家族(別名:トンド・ドーニ)》
フラ・バルトロメオ《教会への出現と幼きキリストへの崇拝》
ニオベの間には彫刻とトンマーゾ・ゲラルディーニの作品が展示
フラ・バルトロメオ《聖ベルナルドの幻視》
フラ・バルトロメオ《Portia》
最後の展示品は、ラオコーン像(アゲサンドロスとアテノドロスとポリュドロスの像)
写真の右隅を良くみると。。。
ななななんとーーーぉ!
あれほど探して見つからなかったイノシシがこんなところに展示されてたぢゃないか~!
地元の友人がブログ見て発見してくれました(見つけるのもスゴイ)
まさか3階最終コーナーの彫刻の横にひっそりと展示されていたとは。。。笑
画廊の終端のカフェテリアに到着、テラスからの眺望は素晴らしい
2階に降りて再び回廊に戻ります
ラファエロ《自画像》
レンブラント・ファン・レイン《自画像》
コルネリス・デ・バエリウール《ルーベンス工房》
部屋の中央にはコレッジョ《キリストの哀悼》、こういう「絵の中の絵」は好きです
ピーテル・パウル・ルーベンス《四人の哲学者》
主人に甘えているワンちゃん
肖像画が集まった部屋
Baccio Maria Bacci《Afternoon in Fiesole》1926-1929の新しい作品
作者(右側の男性)イケメンだわ~
アドルフォ・ヴィルト《自刻像》自画像ならぬ自刻像というのもあるのね
フランチェスコ・メルツィ《レダと白鳥》てっきりダヴィンチの絵かと思いました
Girolamo Figino "madonna col bambino tra s. marta e s.m. maddalena"
ベルナルディーノ・ルイーニ《洗礼者ヨハネの首を持つサロメ》
パルミジャニーノ《長い首の聖母》
パルミジャニーノ《サン・ザッカリアの聖母》こちらも首が長い
アントニオ・アッレグリ・ダ・コレッジョ《幼きキリストを崇拝する聖母》
以下、比較的マイナーな画家の作品が続きます
フランチェスコ・デル・ブリナ《人間の生命の夢》
箱の中の顔(仮面?)がシュール
ダニエレ・ダ・ヴォルテッラ《幼児虐殺》
バティスタ・フランコ《モンテムロの戦いとガニメデスのレイプ》
アーニョロ・ブロンズィーノ《一万人の殉教者》
アレッサンドロ・アローリ《受難の象徴をともなう嘆きの聖母》
絵画展示はまだまだ続くが
だんだん頭が飽和してきたので
シートに座ってしばし休憩
むくっと起きて緑の部屋に入る
ジョバンニ・ベッリーニ《聖なる寓意》
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ《金星とキューピッド》
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ《ウルビーノのヴィーナス》
次の赤の部屋は血生臭い作品ばかり。。。
アルテミジア・ジェンティレスキ《ホロフェルネスの首を斬るユディト》
グイド・レーニ《ゴリアテの首を持つダヴィデ》
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ《メデューサ》は大人気で近づけず
ジェラルド ・ ファン ・ ホントホルスト 《子供のあこがれ》
ようやく見学を終えてギフトショップに到達、頭も脚もパンパン
膨大なコレクションに完全に消化不良となりましたが、ルネッサンスの名画がこれほど集結している美術館はおそらく世界でもここだけではないでしょうか
今回は比較的マイナーな画家の作品もなるべく観るようにしました
それにしても何百年も前に描かれた宗教画の朱色やウルトラマリンの色彩が未だに鮮やかなのには驚かされます
長蛇の列だけど、進みが早いので並びます(左右の店どちらも同じ)
メニュー
店員がてきぱきとオーダーをさばく
注文したパニーニを受け取りました!
このパニーニを食べ歩きしている人多し、僕らも「どこで売ってるの?」と訊かれたほど
革製品の店を覗いたり
ブティックを物色したり
この文具店(Il Papiro)はお昼休み中
またあとで戻ってくることに
フラ・アンジェリコの『受胎告知』のあるサン・マルコ修道院はすでに閉館しており残念
学生街エリア、ここのAll’Antico Vinaioは比較的空いていた
Il
Papiroが開くまで、友人おススメのシチリアンバール屋さんで時間調整&トイレ休憩
カンノーリを頼んだら、クリームを注入してくれて完成
リコッタチーズクリームが濃厚で美味しい
カフェラテと一緒にいただきました
素敵なコーヒーカップ
文具店(Il Papiro)に戻ってきました
革製品も多い
次女に革製のダイアリーを買ってあげました
サン ジョヴァンニーノ デッリ スコロピ教会
なんでも揃っているスーパーEataly
おみやげなどを一括購入
カンノーリのおみやげ
いろいろある
家族もおみやげ選びに夢中
豆乳コーヒーはなぜか激安でした
妻と娘たちは買い物に行くということで、ここからは別行動
4.3 メディチ・リッカルディ宮殿
ワタシはたまたま通りかかったメディチ・リッカルディ宮殿に
中庭の壁にはメディチ家の紋章が
まずは礼拝堂から
フレスコ画に囲まれた中央に聖母子像の絵が
フィリッポ・リッピの作品ですが、実はこれは複製でオリジナルは現在ベルリン絵画館にあるそうです
隣の大広間へ
大きなタペストリーが見事
音楽ホール、ピアノが置いてある
部屋の中央には豪華なシャンデリア
ピッティ宮殿ほどではないが、なかなか豪華絢爛
いくつか小部屋が続く
フィリッポ・リッピの聖母子がある部屋
聖母子
Madonna with sleeping child(マグニ)ネット検索しても情報が出てこない
聖母子像(アンドレア・サンソヴィーノ)多彩木製
同じく聖母子像(アンドレア・サンソヴィーノ)大理石
パラッツォ・メディチ・リッカルディの聖母(フィリッポ・リッピ)
背面図(聖ヒエロニムスの頭部)
隣が必見の鏡の間
鏡の間、天井画( ルカ・ジョルダーノ)に圧倒される
女神や神話の物語の場面がたくさん組み込まれています
左端の雲の上にいるのがゼウス、右端の水色のドレスがミネルヴァ
会議室も巨大なタペストリーと豪華なシャンデリアの装飾が
地下へ行ってみる
出土品の数々が展示されている
地上に戻った
メディチ・リッカルディ宮殿は、ピッティ宮殿と対比して鑑賞できたのでいろいろと面白かったです
向かいの展示スペースでどうぶつの写真展(入場無料)が開催中
現代写真展でリフレッシュしました
おじさんの食べているチキン丸焼きが猛烈に美味しそうだ!
なので、同じものをオーダー 笑
炒飯とポテトフライも
娘たちも合流
フードコートではサッカーのライブで盛り上がっていました
ホテルで荷物を受け取りサンタ・マリア・ノヴェッラ駅へ
ヴェネツィア行きの電車に乗ります
乗車プラットフォーム番号がなかなか表示されない
でも列車は定刻どおり発車で一安心
車内でくつろいでいるところ
ヴェネツィア駅に到着
水の都ヴェネツィア!
路地を通って
ホテル(ホテル・アッバツィア)に到着
元修道院だけあって内装が素晴らしい
地元の友人によると、このホテルはヴェネツィアで唯一ワイン畑を持っているらしい
ヴェネツィアはちょっと塩を含んだ水なので、ブドウの栽培が難しいそう。。。まあ元湿地帯の上に板を張り詰めて作ったほぼ人口埋立地だからムリもないですね
夜景がキレイだ。。。明日からの観光が楽しみです
以上、フィレンツェの第3日目でした!
(2025年3月22日 追記)
帰国直後の週末に、丸紅ギャラリーで開催中の「ボッティチェリ特別展 美しきシモネッタ」に行ってきました。
ボッティチェリの絵のモデルとなった絶世の美女シモネッタ・ヴェスプッチ(1453年 - 1476年4月26日)以下はWikiからの引用です。
シモネッタ・カッタネオ・ヴェスプッチ (イタリア語: Simonetta Cattaneo
Vespucci, 1453年 -
1476年4月26日)は、ジュリアーノ・デ・メディチの愛人。フィレンツェ一の美女として讃えられ、長らくサンドロ・ボッティチェッリ作『ヴィーナスの誕生』のヴィーナスのモデル、他の彼の作品でもモデルとなったといわれてきた。
ピエロ・ディ・コジモも彼女の肖像画を描いた。存命中、彼女に触発され詩や絵画が創り出された。
彼女の出生地については諸説あり、ポルトヴェーネレやジェノヴァが挙がっている。15歳で、マルコ・ヴェスプッチ(探検家アメリゴ・ヴェスプッチの遠縁にあたる)と結婚した。
1475年4月にフィレンチェのサンタ・クローチェ広場で行われたジオストラ(騎芸協議会)で、ジュリアーノ・デ・メディチは騎士がその名誉のために戦う、イナモラータ(「愛人」)にシモネッタを選び、ボッティチェッリが彼女をモデルに描いた女神の旗印を掲げて入場した。
旗印をボッティチェッリに描かせるよう助言したのは夫のマルコ・ヴェスプッチであったという。
ヴェスプッチ家を通してボッティチェッリに見いだされ、彼女を描くために多くの画家たちがフィレンツェにやってきた。
2人が出会ってわずか1年後に、シモネッタは肺結核で死んだ。
ボッティチェッリが『ヴィーナスの誕生』を完成させたのは、それから9年後のことであった。
(引用おわり)
丸紅ギャラリーには、日本で唯一のボッティチェリの真作があり、今回はその展示がメインでした。
『ヴィーナスの誕生』
『春』
また、あのレオナルド・ダ・ヴィンチも、シモネッタをモデルにしたスケッチを残しており、なんと、ウフィツィ美術館が所有しているとの情報が!
ダ・ヴィンチは24歳のとき、シモネッタの葬儀の行列に参列していた可能性があるとのこと。
本作で描かれた目を閉じた女性は、ダ・ヴィンチがその時に見たシモネッタの顔ではないかと考えられ、《眠れる美女》という別称でも呼ばれているそうです。
現地に住む友人がさっそく調べてくれたところ、確かに目録には "Scheda Work in Progress "428 E"として登録されているものの、一般公開はされていないようでした。
「矢代幸雄 没後50年 辻邦生 生誕100年 記念講演会」にも参加
こちらはボッティチェリ研究に関する専門的なもので、絵画鑑賞の勉強になりました。
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